ニュース
「秋のヘッドフォン祭」は今週末! AK新プレーヤー「SA700」やTechnicsイヤフォンなど
2019年11月1日 12:00
東京・中野にあるAV機器の専門店フジヤエービックのデジタルスタイルショップが主催する「秋のヘッドフォン祭 2019」が、11月2日(土)~3日(日)に開催される。会場は東京・中野サンプラザ。入場は無料。世界中のヘッドフォン・イヤフォン・ポータブルプレーヤー・ヘッドフォンアンプを一堂に集め多数試聴できるイベントであるほか、各社が新製品や、開発中製品の試作機を披露する場にもなっている。
ここでは各社が出展を予告している新製品の中から、注目のモデルをピックアップする。それ以外にも、春に発表された、「フォスター電機コラボ企画 自作イヤホン・ヘッドホンコンテスト」の最終発表および表彰式が行なわれるほか、優秀自作品を会場で試聴もできる。
さらに、過去にヘッドフォン界を彩ってきた「名機」も展示(一部は会場試聴可能の予定)。今回はオーディオテクニカ ヘッドフォン発売45周年記念の特別企画を実施する。
ミックスウェーブ
ミックスウェーブのブースでは、Campfire Audioの新イヤフォンを展示。「ANDROMEDA MW10」は年内発売予定で、価格は未定。アルマイト加工されたアルミニウム筺体に、5基のバランスド・アーマチュアドライバーを搭載。「T.A.E.C, 3D Printed Ceramic Acoustic Chamber」技術を使っている。
Campfire Audio「C/2019 Q4」も年内発売予定で価格は未定。アルマイト加工されたアルミニウム筺体に、3基のBAドライバーを搭載。T.A.E.C, 3D Printed Acoustic Chamber技術も使っている。
さらに、イベント限定商品「EQUINOX」も登場。価格は172,727円。ステンレススティールとアクリルを使った筺体に、ADLC 10mm径のダイナミック型ドライバーを搭載。Pure Silver Litzケーブルを採用している。
Beat Audioからは、「Emerald MKII」というケーブルが登場。11月発売予定で、価格は未定。
qdc「Fusion」は年内発売予定で、店頭予想価格は106,000円前後。合計5ドライバーで、ダイナミック型のLow×1と、BAのMid/High×4のハイブリッド構成。
同じくqdc「TrES」も年内発売予定で、価格は106,000円前後。こちらも5ドライバーで、ダイナミック型のLow×1と、BAのMid/High×4のハイブリッド構成だ。
FAudio「Scale Universal Fit」は、発売時期未定。価格は36,000円前後。ハイブリッド型で、フルレンジのダイナミック型×1と、フルレンジのBA×1を組み合わせている。採用独自技術は「True Crossover Technology(T.C.T)」。
発売されたばかりの、FAudio「Minor」も出展。価格は66,800円。筺体には6061-T6アルミニウムを採用。ドライバーは10mmベリリウムコーテッド・メディカルファイバー素材のダイナミック型を使っている。音導管はステンレススティール製サウンドチューブ。「Triple Built-in Acoustic Chamber (T.B.A.C)」技術が導入されている。
Unique Melodyからは「MAVERICK Ti」が登場。年内発売予定で、価格は未定。チタンの筺体に、6ドライバーを搭載。ダイナミック型のLow×1、BAのLow/Mid×1、Mid×1、High×2+1 (Custom Semi-open BA For T.F.A.T)構成。
「MACBETH Ti」もUnique Melodyの新製品で、年内発売予定。価格は未定。チタンの筺体で、2ドライバー構成。ダイナミック型のLow×1、BAのMid/High×1のハイブリッド構成。
Astell&Kern
Astell&Kern新ハイレゾポータブルオーディオプレーヤー「SA700」の発表会が、2日の13時から、6F チャペルにて開催される。入場無料。
第1世代フラッグシップモデル「AK120」を再解釈したというデザインに、「現在における最新のDACとAstell&Kernの最新のアンプ設計技術を組み合わせたモデル」としており、日本での発売日・価格が発表されると思われる。
AKブランドは2012年10月、原音に近い究極のサウンドを持ち運ぶということをモットーとし、ブランド初となるハイレゾプレーヤー「AK100」を発表。SA700は、この「AK100」と同じAstell&Kern第一世代に分類され、現在のAstell&Kernブランドの礎を築いたという「AK120」の特徴である“デュアルDAC搭載”、”弦楽器のブリッジ部分をモチーフとしたホイールプロテクター”などハードウェア構成やデザイン面の象徴的な部分を取り入れつつ、曲情報やボリューム調節状態を示すインテリジェントLEDを採用するなど、「過去のレトロなエッセンスと現在の先端技術が最適なバランスで調和した」製品になるという。
DACは、旭化成エレクトロニクス製「AK4492ECB」をデュアルで搭載。384kHz/32bit、DSD 256のネイティブ再生ができる。
Technics
パナソニックは、新生テクニクス(Technics)ブランドで初となるイヤフォン「EAH-TZ700」を出展する。11月15日に発売で、価格は12万円。
業界初という、磁性流体を用いた新開発のダイナミック型「プレシジョンモーションドライバー」を搭載。新開発の10mm径「プレシジョンモーションドライバー」は、ボイスコイル部の磁気ギャップに磁性流体を充填し、磁性流体表面をボイスコイルが滑るように動作させることで振動板を正確にストローク。「インサイドホンドライバーとしてこれまでと次元の違う超低歪再生を実現した」という。
強度と内部損失特性の高さが特徴のPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)素材のしなやかなエッジも特徴。高剛性の特殊アルミニウム振動板と組み合わせて、イヤフォンでは再現が難しかったという超低域から超高域までの広帯域再生を可能にした。再生周波数帯域は3Hz~100kHz。
FitEar
須山歯研は、FitEarブランドの新しいカスタムイヤーモニター「FitEar DC」を出展。静電型とダイナミック型、2種類のドライバーで構成されるハイブリッドタイプで、11月2日に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は税込みで24万円台。発売に先駆け、2日に15階フォレストルームにて、11時30分から製品説明イベントを開催する。
高域用に、完全密閉空間での動作を実現した静電型ツイーターユニットを採用。「静電型ならではの優れたリニアリティとピークレスな特性により、音抜けがよくスムースで透明感の高い表現が可能」という。ユニットに昇圧トランスを組み込んでおり、静電型ながら外部ドライバーユニット不要でドライブできる。
組み合わせるフルレンジのダイナミック型ドライバーは、静電型ツイーター同様のリニアリティを実現するため、「インライン・デュアルダイナミック・ドライバー」を導入。フォスター電機製9mmダイナミックドライバーを2基直列に配置したもので、前面のドライバーの動きを背面のドライバーがサポートすることで追従性を高めた。
「FitEar TO GO! 335」も出展。カスタムイヤフォン「MH335DW」をベースに、レシーバー構成はそのままに一般的なイヤフォンと同じようにイヤーピースを取り付けて装着するユニバーサルタイプのイヤフォン。
FItEar TO GO! 334で開発された特許取得のステム構造をさらに進化させており、「より多くの方に安定した装着感と遮音性、そしてカスタムと同様の優れたサウンドをお届けする」という。
Just ear
Just earは、2日の14時から15F フォレストにて、「音質更新サービス」に対応したテイラーメイドイヤホンの新5機種、「XJE-MH1R」、「XJE-MH2R」、「XJE-MH/WM1R」、「XJE-MH/Z1R」、「XJE-MH/ZX5R」と、付随するサービスの説明会を開催する。これらのイヤフォンは、11月2日より受注開始。価格は20万円から。別途、耳型採取費用9,000円が必要となる。
Just earは、形のカスタマイズに加え、音質についても、専任エンジニアとの対面のコンサルティングで個人の使用環境や好みの音楽に合わせてチューニングしたり、エンジニアがそれぞれのリスニングスタイルを想定して最適な調整を行なったバリエーションモデルから選べる“テイラーメイド”イヤフォン。
新モデルは「好みの音楽ジャンルの変化に合わせて音質を変更したい」との要望を受け、購入後の音質変更を可能にするために既存モデルの内部構造を更新。購入後の音質更新サービスは、'20年春の開始を予定。音質コンサルティングの価格は、10万円。「モニター」「リスニング」「クラブサウンド」「WM1」「Z1」「ZX500」から選択可能なプリセット音質変更は、5万円となる。
LB Acoustic
ZMF headphonesのブースでは、ユニークな形状の「MYSPHERE 3」というヘッドフォンが登場する。発売時期は未定、予価は55万円(税込)。
ドライバーが、耳の上に浮遊しているかのように配置しているのが特徴。音場の広がりが広大なサウンドが楽しめるという。新しい素材や、コンピューターシミュレーション、心理音響学なども活用して開発された。
JVCケンウッド
JVCケンウッドのブースでは、ウッドコーンの振動板を用いたビクターブランドのイヤフォン「HA‐FW1500」を紹介する。11月上旬発売で、価格はオープンプライス。直販価格は65,780円(税込)。
ウッドドームカーボン振動板に加え、「アコースティックピュリファイアー」などの技術も搭載。オーナメントに「犬のマーク(ニッパー)」を刻印したブラックウッドハウジングを採用した、"シリーズ新世代プレミアムモデル"と位置づけている。
ティアック
beyerdynamicの新製品は、アクティブノイズキャンセリング機能付Bluetoothヘッドフォン「LAGOON ANC JP」。11月上旬発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は48,000円前後。リスニング用途だけでなく、内蔵マイクでの通話や容易な操作性を実現するライトガイドシステムなど、「使い勝手においても随所にbeyerdynamicのこだわりが盛り込まれている」という。
Bluetoothのコーデックは、SBC/mSBC/AAC/aptX/aptX Low Latencyに対応。イヤーカップ内側には、操作状況を知らせるライトガイドシステム(LGS)を搭載。バッテリー残量や充電、ペアリングなどの接続状況など、小さなLEDとは違って見やすく提示する。
さらに、Bluetoothヘッドフォンの特別仕様モデル「Amiron Wireless JP COPPER」も出展。11月上旬発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は96,000円前後。'18年に発売した「Amiron Wireless JP」(直販88,000円/税込)の機能や性能をそのままに、新たな配色を採用した特別モデル。カッパー(赤銅)色のコンポーネントによる「本体の美しさがより際立つデザイン」とし、ハウジング外側を飾るリングにソリッドカッパーを使用。この色を活かした装飾ステッチをヘッドバンドにも施した。
スタックス
スタックスは、同社のイヤースピーカーを駆動するドライバーユニットの新製品として、12月3日に真空管方式の「SRM-700T」、半導体方式の「SRM-700S」の2製品を発売。価格は各298,000円。この2機種を出展する。
真空管方式「SRM-700T」は、初段にカスタムのローノイズのDUAL FETを採用、二段目はGT管の「6SN7」を搭載。6FQ7の原形となった真空管で、シンプルでパワーに余裕のある動作を実現するという。負荷抵抗には高品質で、インダクタンス成分が少ないVISHAY製の無誘導巻線抵抗を使用した、ハイブリッド型ドライバーユニット。サウンドとしては「クリアでスルーレートの高い真空管サウンドはさらに深められ、温かみと広がりのある再現に磨きがかかった」という。
半導体方式「SRM-700S」は、初段にカスタムのローノイズDUAL FET、二段目増幅段にもスタックスのドライバー史上初となる、J-FETを採用したオール半導体式のドライバーユニット。
半導体方式「SRM-700S」低ノイズで増幅に優れたJ-FETと、大電流エミッタフォロワー回路の出力により、「イヤースピーカーの性能を余すことなく引き出す」という。
B&WとDALI
ディーアンドエムホールディングスのブースでは、Bowers & Wilkinsから、新ヘッドフォンを参考出品する予定。さらに、デンマークのスピーカーブランドDALIからも、同ブランド初となるヘッドフォンを参考出品する。どちらも国内初公開となる。
ORB
ORBから、イヤフォンが登場。「CF-IEM」シリーズが11月2日から発売される。ORBとG4 Audioが共同開発した製品で、BA×1基に新開発のバーチャルサウンドチャンバー(音響空間)を組み合わせているのが特徴。「明瞭な音像に程よい響きと厚みが加味されたサウンドを表現する」という。
ケーブルは着脱可能で2ピン仕様。ソケット部分を埋込式とすることによりコネクタ自体のガタツキを無くし、コンタクトピンの負荷を軽減して接触不良が起こりにくい構造になっているという。
標準モデルの付属ケーブルは、優れた柔軟性とバランスの良いサウンドを誇る「Clear force Nova Custom IEM 2pin」を採用。ワンランク上の解像度と豊かな音楽性を表現するという「with Clear force Ultimate」、力強い低域と煌びやかな高域が特長の「with Glorious force」も、好みに合わせ選べる。
また、バランスケーブルの選択も可能。標準モデル価格は、3.5mm入力モデルで43,200円、4.4mmでは44,600円。「with Clear force Ultimate 」と「with Glorious force」の3.5mm入力モデルは各50,200円。
なお、国内工房で手作りで製作しているため、月産30セット程度になるという。