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iFi、2.2万円でバランス対応のヘッドフォンアンプ

ZEN CAN

トップウイングサイバーサウンドグループは英iFi-Audioのヘッドフォンアンプ「ZEN CAN」を9月28日より発売する。初回1,000台限定で、超低ノイズ電源アダプター「iPower5v」を同梱したスペシャルパッケージ版も用意。価格はスペシャルパッケージ版が24,000円、通常版が22,000円。

バランス回路設計、ゼロに近い歪み、パフォーマンスを最適化するための多様なオプション、負荷の大きなヘッドフォンやアクティブスピーカーでもドライブする能力などを備えたヘッドフォンアンプ。通常は価格が何倍もするハイエンド・プリアンプやヘッドフォンアンプ用に使われる多くの機能を盛り込みながら価格を抑えたとしている。

回路はバランス型のシンメトリカルなデュアルモノ構成。バランス回路は、信号経路内のノイズを低減する能力を持っているため、ハイエンド・オーディオ・エレクトロニクス・エンジニアで、iFi技術顧問のジョン・カールが長年にわたって推奨しているという。

iFiのフラッグシップ・ヘッドフォンアンプ「Pro iCAN」のために開発されたディスクリートAクラス回路を踏襲し、安価ながら驚異的なドライブ能力を実現したとする。シングルエンド出力で1,600mW(7.2V、32Ω)、バランス出力では、300Ω以上の負荷で15V以上を引き出せるため、多量の電流を必要とするプレーナー・ヘッドフォンにも難なく対応するとしている。

頑丈な仕上げのアルミニウム・エンクロージャーをボディに採用。フロントパネルの中央には、なめらかに動くロータリー式のボリューム・コントロールを搭載。電源ボタン、入力スイッチに加えて、ゲインセレクターを搭載。

ゲインは6dBステップで4段階(0dB、6dB、12dB、18dB)に設定可能。感度の高いIEM使用時には、低ノイズを確保するためにユニティゲイン(0dB)を選択すると有効だという。一方、ゲインを高くすると、負荷の大きなヘッドフォンからも最大限の能力を引き出し、優れたダイナミックレンジを実現するとしている。

iFi独自の音質補正機能XBassと3Dも搭載。XBassは周波数レスポンスを調節して、低域のパフォーマンスを向上させ、深い低音が「漏出」してしまう開放型のヘッドフォンに有効だという。3Dは、ヘッドフォンを使って音楽を聴く時に感じることがよくある「頭の中で聴いている」という効果を補正し、音場を広げて、スピーカーを聴いているような体験を生み出すという。XBassも3Dもアナログ処理を行なうもので、好みに応じてこれらの機能をバイパスすることも可能としている。

音声出力端子は6.3mm標準アンバランスと4.4mmバランスを搭載。入力端子はRCA、3.5mmステレオミニ、4.4mmバランスを装備。デジタル入力やUSBは非搭載のため、DAPやPCと接続する際には、ZEN DACやZEN Blueとの組み合わせで使用することを推奨している。

背面

出力は、6.3mm標準が1,000mW(4.0V)@16Ω、1,600mW(7.2V)@32Ω、196mW(7.6V)@300Ω。4.4mmバランスが1,890mW(11.0V)@64Ω、756mW(15.1V)@300Ω、385mW(15,2V)@600Ω。

SN比はバランスが120dBA@15.2V以上、アンバランスが118dBA@7.6V以上。周波数特性は20Hz~20kHz(-3dB)。消費電力は待機時5W、最大13W。外形寸法は158×117×35mm(幅×奥行き×高さ)。重量は515g。