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DJIプロ向けジンバル刷新。一眼レフ用「RS 2」、ミラーレス用「RSC 2」

「DJI RS 2」使用イメージ

DJIは15日、プロ向けジンバルの新製品「DJI RS 2」と「DJI RSC 2」を発表した。ブランド名が従来の「Ronin」から一新、「一からコンセプトを考え直し、再デザインした」という。ジンバル単品に加え、スマホホルダー、フォーカスモーター、RavenEye映像伝送システム、専用キャリーケースなどのアクセサリーを同梱したコンボセットも用意。価格は、「RS 2」単品が86,900円(税込)、「RS 2 Pro Combo」が105,600円(税込)、「RSC 2」単品が53,900円(税込)、「RSC 2 Pro Combo」が73,700円(税込)。

出荷は、「RS 2」シリーズが10月30日、「RSC 2」シリーズは11月上旬の予定。

「DJI RSC 2」使用イメージ

プロ向けの3軸カメラジンバル。「RS 2」は、一眼レフや小型シネマカメラのような重量のあるカメラシステム向け、「RSC 2」は携帯性に優れ、ミラーレスカメラやコンパクトカメラ向けに設計されている。

これまでのRoninシリーズのユーザーがどのように製品を使っているのか、次世代のハンドヘルドジンバルにはどんな新機能を搭載して欲しいのかといった調査を経て開発したという。

RS 2

DJI RS 2 紹介映像

「RS 2」は、基礎構造部分にカーボンファイバーを使用し、耐久性を維持したまま、1.3kgまで本体を軽量化。

片手持ちジンバルの技術をさらに進化させた「RS 2」は、4.5kgの動荷重(試験値)に対応でき、「映像制作者はより重量のあるカメラとレンズのセットアップを使用して撮影できる」という。さらに、バッテリー駆動時間も最大12時間を実現した。

バッテリー内蔵のハンドルへ直接急速充電できるようになったため、緊急の撮影にも対応可能。15分の充電で2時間駆動できる。

RS 2は、重量のあるペイロードを搭載しながら、「映画のように驚くほど滑らかな映像を撮影できる」という。また「何年も積み重ねてきた予測技術開発の経験をもとに最適化されたTitan安定化アルゴリズムにより、ユーザーの動きを補正しながら、ジンバルの傾きや角度を最適化するため、ユーザーによる手動入力の負担が軽減されている」としている。

さらに、新機能「SuperSmooth」モードでは、カメラの安定性が向上。最大焦点距離100mmのレンズ使用時の、わずかな振動も抑えられるとする。

セットアップや操作も容易になり、高度なカスタム化も可能。軸ロック機構により移動やバランス調整も簡単で、2層式のカメラマウントプレートは、Arca SwissとManfrottoの両ブランドの規格に対応できるようになった。

微調整用ノブで搭載するカメラのバランス調整がより正確に行なえるように進化。1.4型の内蔵カラータッチ画面も備え、カメラのデータ、ジンバル設定、カメラからのライブビューを表示できる。

トリガー上部に配置された内蔵フロントダイヤルにより、正確なフォーカス制御が可能。RSA(Roninシリーズアクセサリー)ポートに、DJIフォーカスホイールを取り付けて併用することで、2チャンネルでのフォーカスとズーム調整も実現している。

RS 2は、ジブ、カーマウント、スライダーなどの他のシステムに取り付ける事も可能。

RSC 2

DJI RSC 2 紹介映像

RSC 2は、デザインを一新。携帯性の高い折りたたみ設計で、「映像制作者が機材の量を増やすことなく、どこへでも持ち運ぶことができる」とする。折りたたみ設計により、ジンバルをよりクリエイティブに使用でき、例えば、アクセサリーを追加することなく、縦位置での撮影が可能になり、新しいブリーフケースモードでは、ジンバルのメインアームを緩め、カメラを前方に向けたままぶら下げるようにジンバルを持ち、独特なアングルで撮影できるようになった。

重要かつ頻繁に使用されるパーツには、スチールのような耐久性の高い素材を使用。一方で、アルミニウムのような軽量素材によって、本体は全体的に軽量化されている。重さは1.2kgで、Ronin-Sよりも約35%軽量化。折りたたんだ状態の接地面積は、A5用紙と同等。

内蔵バッテリーで14時間の駆動が可能。RS 2と同じく、バッテリー内蔵ハンドルへの急速充電も可能。

強力なモーターにより、3kgの動荷重(試験値)にも対応。主要なミラーレスカメラに対応でき、パナソニックの「S1H」+「24-70mmレンズ」のような、重量のある組み合わせも搭載可能。

RS 2と同様に、Titan安定化アルゴリズムにより、これまでにない安定性を実現。モーター搭載ジンバルと併用することで、細部まで補正し、「市販されている中で上位に入るレベルの安定化機能を達成している」という。

軸ロック機構により、運搬から使用前のバランス調整も簡単に。2層式カメラマウントプレートはArca SwissとManfrottoの両ブランドの規格と互換性がある。1インチの内蔵OLEDスクリーンには、カメラデータを表示し、直接画面上で設定を調整することもできる。

遠隔操作も可能。両モデルとも、RavenEye映像伝送システムと接続すると、ActiveTrack 3.0を使用でき、Roninアプリを使って最大100m離れた場所からでも、解像度1080p/30fpsの低遅延動画をモバイル端末に送信できる。

Roninアプリを使用し、ジョイスティックを使用したジンバルの動きや、ジンバルがモバイルデバイスの動きを遠隔で模倣する「Force Mobile」なども装備。マニュアルフォーカスレンズを使用するワンオペの撮影者の場合は、カメラ上部に取り付ける「TOFセンサー」を使用する3Dフォーカスシステムで、オートフォーカスが利用できるようになる。この3Dフォーカスシステムは、製品発表後、後日利用可能となる。

前モデルから、クリエイティブモード、カメラワーク機能もパワーアップ。ロール360を実行しながら、ハイパーラプス映像を撮影する「新機能タイムトンネル」や、カメラを前方に傾けた状態で本体を被写体に向け、水平に持つことができる「ペンライトモード」、1タッチでポートレートモードに切り替え、パノラマ撮影、ロール360撮影なども行なえる。