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DJI、電源ONで素早く撮影。自動ロック解除の新ジンバル「RS 3/3 PRO」

左から「DJI RS 3 PRO」「DJI RS 3」

DJIは15日、ジンバルの新製品「DJI RS 3」と「RS 3 PRO」を発表した。RS 3単体版の価格は66,000円、コンボセットは79,200円。発売日は6月24日。RS 3 PROの単体版は99,000円、Proコンボは123,200円。販売は7月下旬頃の予定。

ワイヤレスでの映像伝送、遠隔操作を可能にする伝送システム「DJI Transmission」も新たに開発。DJI Transmission コンボとして、286,000円で別売する。

DJI RS 3
DJI RS 3 PRO
DJI RS 3 PRO

DJI RS 3/RS 3 PRO

製品の位置づけとして、RSC 2の後継機種がRS 3、RS 2の後継がRS 3 PROとなる。

「DJI RS 3 PRO」
アーム部分にカーボンファイバーを使うことで、ジンバル自体が重くなりすぎないようにしている

可動軸のロック/ロック解除を自動で行なう機構を搭載。ジンバルの電源を入れるだけで、自動で軸ロックが解除され、ジンバルが展開し、素早く撮影を開始できる。また、電源ボタンを1度押すとジンバルはスリープモードに入る。これにより、デバイスの電源オン/オフや収納、移動がよりスピーディに行なえるようになった。

スライド式のロックボタンが、自動で動くようになった

さらに、クイックリリースプレート上でカメラの取り付け位置を記録できるため、カメラを取り付ける度にバランス調整を繰り返す必要がなく、迅速にペイロードの準備を整えることが可能。

新たにBluetoothシャッターボタンにも対応。サポートするカメラと組み合わせると、ワイヤレスでシャッター操作ができる。ジンバルとしての積載量はRS 3 PROが4.5kg、RS 3が3kg。ジンバル自体の重量はRS 3 PROが約1.5kg、RS 3が約1.3kg

第3世代RS安定化アルゴリズムの導入により、安定化性能が前モデルより向上。ローアングル撮影や走りながらの撮影、走っている車での撮影がより容易になったという。焦点距離最大100mmのレンズに対応できるSuperSmoothモードは、さらに高い安定性能を実現。

搭載しているディスプレイも1.8型に大型化。フルカラーOLEDで、タッチ操作に対応。UIもより設定変更しやすいものになったという。スライドすることでパンフォロー/パン&チルトフォロー/FPVのモードを迅速に切り替えれるジンバルモードスイッチ(物理スイッチ)も備えている。

RS 3 PROのみの特徴

プロ向けの「RS 3 PRO」では、アーム部分が長くなり、より大きなカメラも搭載できるようになった。それでいて、アーム部分にカーボンファイバーを使うことで、ジンバル自体が重くなりすぎないようにしている。

RS 3 PROの使用イメージ

バランス調整のためのスペースが確保された事で、ソニーのFX6や、キヤノンのC70、REDのKomodoといったプロカメラにも対応。RS 3と同じく、自動軸ロック、Bluetoothシャッターボタン、1.8インチOLEDタッチ画面、ジンバルモードスイッチも備えている。

RS 3単体の同梱品
DJI RS 3コンボの同梱品
RS 3 PRO単体の同梱品
DJI RS 3コンボの同梱品

マニュアルレンズをオートフォーカスで使う

RS 3 Proは、DJI Ronin 4Dで使用された高性能な「LiDARフォーカスシステム」を継承。「DJI LiDARレンジファインダー(RS)」というユニットを別途装着することで、屋内において14mの範囲で43,200点の測距点を検知。トルクが3倍強化された次世代フォーカスモーターを組み合わせる事で、マニュアルレンズでのオートフォーカスが可能。

従来のように、繰り返しキャリブレーションをする必要はなく、DJI LiDARレンジファインダーには、Ronin 4Dにも使われている独自開発のチップと焦点距離30mmのカメラも搭載。被写体を自動追尾する「ActiveTrack」の計算能力は60倍以上に向上、ActiveTrack Proにも対応する。これまで以上に被写体認識やトラッキングの感度と精度が進化している。

カメラの上部に取り付けているのが別売のLiDARレンジファインダーユニット

フォーカスの調整には新たにLiDARフォーカスシステムを採用(従来はToFシングルポイント範囲測定)。さらに、フォーカスモーターも進化し、より正確なAFが可能になるという。なお、使用できるレンズは焦点距離85mm以内、T1.4以内という条件がある。

バッテリー駆動時間は12時間で、USB-PD規格により2.5時間の急速充電も可能。バッテリーグリップの交換にも対応する。

DJI Transmissionも用意

DJI Transmissionのモニターに、Ronin 4Dハンドグリップを取り付けたところ

離れた場所にあるカメラ+ジンバルで撮影している映像を、手元で確認しながら、ジンバルを操作するDJI Transmissionも発売する。ビデオトランスミッターと、1,500nitの高輝度な7型ディスプレイを採用したリモートモニターを組み合わせたもので、最大6km(日本国内:4km)の映像伝送が可能。今年の9月から、正規代理店とDJIストアで先行予約を開始する。

リモートモニターにSDカードスロットを備え、1080/60p/最大50Mbpsでのライブ映像の保存も可能。1台のトランスミッターから、同時に2台までのモニターに対応。1台を監督などがチェックし、もう一台を操作するカメラマンが使うことができる。

リモートモニターにSDカードスロットを備え、1080/60p/最大50Mbpsでのライブ映像の保存も可能
DJI Transmissionの活用イメージ

映像トランスミッターは129,800円で単品発売も行なう。また、リモートモニターには別売のRonin 4Dハンドグリップを取り付けることも可能。DJI Master Wheels、DJI Focus Proとの接続に対応し、Ronin 2、RS 3 Proなどをリモートモニターから制御可能。DJI Master Wheels、DJI Focus Proと組み合わせて使うと、動画信号を伝送するときに制御コマンドを送信できる。

別売のRonin 4Dハンドグリップ