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Netflix、ゲーム配信に尽力。「ランダム再生」で視聴体験向上
2021年7月21日 17:30
Netflixは20日(米国時間)、2021年第2四半期(4月~6月)の決算を発表。有料会員が150万人増加し、前期の予想である100万人をわずかに上回った。アジア太平洋地域の有料会員数の伸びは好調で、100万増加して合計2,249万人となった。
増加数については、全体の約2/3をアジア太平洋地域からの新規会員が占めた。2021年の会員純増数の鈍化については、新型コロナウイルス感染症の影響により、前年に増加が前倒しになったことが理由としている。
第3四半期(7月~9月)の新規有料会員数は、前年同期の220万に対して350万になると予測。予測を達成した場合、過去24カ月間の有料会員増加数は5,400万人増、また年間2,700万人増となり、新型コロナウイルス感染症が流行する前の純増数とほぼ等しい増加ペースに戻ることを見込んでいる。
配信後4週間(28日間)で、多く再生された映画・シリーズ作品は以下の通り。
- Netflixシリーズ「スイート・トゥース: 鹿の角を持つ少年」:6,000万世帯が再生
- Netflixシリーズ「暗黒と神秘の骨」:5,500万世帯が再生
- Netflixシリーズ「Lupin/ルパン」:5,400万世帯が再生
- Netflixシリーズ「エリート」:3,700万世帯が再生
- Netflixシリーズ「ザ・ジレンマ: もうガマンできない?!」:2,900万世帯が再生
- Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デット」:7,500万世帯が再生
- Netflix映画「ファザーフッド」:7,300万世帯が再生
- Netflix映画「ミッチェル家とマシンの反乱」:5,300万世帯が再生
2020年は新型コロナウイルス感染症の影響によって作品制作に遅延が発生したため、2021年上半期は作品数が全世界的に減少。新型コロナウイルスとその変異株の状況を注視するが、現在の作品制作は概ね順調に進んでおり、「2021年下半期は優れた作品をお届けできる見通し」としている。
第3四半期に配信される主な作品は、「ペーパー・ハウス」シーズン5、「セックス・エデュケーション」シーズン3、「ヴァージンリバー」シーズン3、「私の”初めて”日記」シーズン2、実写映画の「スイートガール」、「キスから始まるものがたり3」、「ケイト」や、アニメーション映画「ビーボ」など。
ゲーム配信についても言及。「ブラック・ミラー: バンダースナッチ」などのインタラクティブな作品や、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」を題材にしたゲームなどの展開を足がかかりに、ゲーム分野へのさらなる拡大を図るとしている。
「Netflix映画やアニメーション、リアリティー番組への進出と同様、ゲームはNetflixにとっての新しいコンテンツカテゴリーのひとつである」とし、今後、Netflix会員には追加料金なく、サービス上でゲームを体験できる仕組みの検証を続けるという。
また、視聴体験を向上する新機能として、「ランダム再生」をグローバルで提供開始する。何を視聴するか自分で選択したくないときに、Netflixが代わりとなって作品を選択するとしている。
ブロードバンドの品質やコストが世界各地で異なることから、ダウンロード体験の改善も行なうとし、ダウンロードの途中でも再生できる機能も追加するという。また、モバイルのニーズにも応え、2019年にインドから開始し、世界78カ国に提供しているモバイルプランについても拡大するという。
Netflixは、世界中でスクリーンタイム(テレビ画面の占有率)に占めるNetflixの割合を増加させることを目標に掲げ、今後もサービスの向上を図るとしている。