ニュース

キヤノン、6K60p RAW記録の視線入力ミラーレス「EOS R3」74.8万円

ミラーレスカメラ「EOS R3」

キヤノンは14日、オンライン配信イベント「Canon EOS Presentation」にて、視線入力機能を搭載したミラーレスカメラ「EOS R3」を2021年11月下旬に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、直販価格は74.8万円。

EOS R3 紹介動画 Full Ver. 【キヤノン公式】

約2,410万画素のフルサイズ裏面照射積層型CMOSと映像エンジン「DIGIC X」

EOS R3は、今年4月に開発発表していた同社ミラーレスカメラのハイエンド機。

EOSシリーズ初搭載となる新開発の有効画素数約2,410万画素のフルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」により、電子シャッター撮影時において、AF/AE追従で最高約30コマ/秒の高速連写と高画質を両立した。

新開発の裏面照射積層型CMOSセンサー

新しいCMOSセンサーの高速読み出しにより、電子シャッターによる像の歪みを大幅に抑制。さらに高速連写中も電子ビューファインダーに映像を表示し続けるブラックアウトフリー撮影を可能とし、激しく動く被写体も見失うことなくフレーミングすることができるとしている。

メカシャッター/電子先幕撮影時は、最高約12コマ/秒の高速連写を実現。また、電子シャッターは最速1/64000秒の設定が可能。静止画撮影時は、常用ISO 102400の高感度が可能で、夜間や室内などの暗いシーンでもノイズを抑えた動体撮影が行なえる。

高速センサーによりEOSとして初めて、全てのシャッター方式(メカ/電子先幕/電子シャッター)で連続撮影時の調光制御に対応。電子シャッターによる1/180秒、最高約15コマ/秒連続撮影でのストロボ調光が行なえる。

RFレンズ使用時、レンズ側の光学式手ブレ補正機構と、ボディ内の手ブレ補正機構の協調制御により、世界最高最大8.0段の手ブレ補正を実現する。

「HDR PQ」方式での静止画/動画記録に対応。また、高速でブラケット撮影を行ない、カメラ内で3枚の写真を合成する「HDRモード」を搭載。階調性豊かな映像表現が行なえるという。

6K60p RAW撮影をサポート。最長6時間の連続撮影を実現

新しいCMOSセンサーの高速信号読み出しと、映像エンジン「DIGIC X」の高速処理により、6K60p RAWデータ(12bit)の内部記録を実現したほか、4K120p動画撮影もサポート。記録形式は、MP4とRAW。

6Kの豊富なデータから、高画質な4K動画を生成。クロップなしのオーバーサンプリングによる4K60p動画により、モアレやノイズを低減した優れた色再現性と鮮明なディテール描写を実現した。

独自のLogガンマ「Canon Log 3」を搭載。従来(Canon Log)よりもハイライトの階調が飛びにくく、コントラストの高いシーンでも豊かな階調表現が可能。

EOSシリーズで初めて30分以上の連続撮影が可能(シネマEOSを除く)。最長6時間まで記録することができ、ドキュメンタリー撮影などの長時間の連続した撮影にも対応するという。

キヤノンデジタルカメラ初の視線入力AF

「デュアルピクセルCMOS AF II」による、追従性に優れた高速・高精度・広範囲なAFを実現。電子シャッター撮影時に、最高60fpsのAF演算およびトラッキング演算を同時に行なうことが可能。最高約30コマ/秒の高速連写中も精度の高いAFを実現した。

カメラが撮影者の視線を検出し、視線の位置にAFフレーム/AFエリアを移動する、視線入力機能を搭載。視線の位置によってAFフレームを選択・移動。即座にAFがスタートし、撮影をはじめられるという。

人物の瞳・顔・頭部・胴体に加え、動物(犬・猫・鳥)の瞳・顔・全身検出に対応。さらに乗り物(モータースポーツにおける車・バイク)の全体・スポット検出にも対応。ディープラーニング技術活用のアルゴリズム「EOS iTR AF X」を強化することで、検出機能の向上と高い被写体追尾性能を実現した。

静止画測距輝度範囲は、EV-7.5を達成。肉眼では被写体の視認が難しい暗い環境下でもAFを可能とした。

バリアングル液晶モニターを採用

電子ファインダーは約576万ドットOLEDで、最高119.88fpsのリフレッシュレートに対応。自由度の高い撮影を可能が行なえる約415万ドットの高精細バリアングル液晶モニター(タッチ操作対応)を搭載する。外装と本体は、耐衝撃性・耐久性が高く、電磁シールド効果にも優れるマグネシウム合金を採用する。

新しいマルチアクセサリーシューを搭載。対応するアクセサリーとの組み合わせにより、静止画撮影時の外部ストロボのコントロールや、動画撮影時の音声のデジタル入力、スマホ連携などを可能とする。

新しいマルチアクセサリーシューを搭載

CFexpressカード(TypeーB)と、SDメモリーカード(UHS-II対応)のデュアルスロットを搭載。インターフェースは、USB-C、LAN、HDMIマイクロ、外部マイク(3.5mmステレオミニ)、ヘッドフォン、リモコン端子など。

バッテリーパックは、LP-E19。撮影可能枚数は常温で約440枚、動画撮影可能時間は合計約3時間10分。

外形寸法は、約150×87.2×142.6mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約822g。