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AQUOS、XLED技術応用の高コントラスト4K液晶「EU1」

4K液晶テレビ「4T-C65EU1」

シャープは、新開発のAIプロセッサーと直下型LEDバックライトシステムを搭載したAQUOS「EU」シリーズを6月11日より発売する。65型(4T-C65EU1)と、55型(4T-C55EU1)の2サイズを用意。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は65型が33万円前後、55型が26.4万円前後。

ミニLEDエリア搭載の4K液晶フラッグシップ「DP1」シリーズに次ぐ位置付けのハイグレードモデル。標準サイズのLEDを使用しながらも、AQUOS XLED開発で培った制御技術を応用した“アクティブLEDエリア駆動”を搭載。これにより、従来のAQUOSモデルよりも高コントラストな液晶映像を目指している。また、AIプロセッサーを採用した画像処理エンジン「Medalist S3」の搭載やDolby Atmos対応、Google TV採用、VRR/ALLM/eARCなどのHDMI2.1サポートも特徴とする。

なお同日発表のAQOUS OLED「ES/EQ」シリーズ、およびスタンダード4K液晶「EN/EL」シリーズは別記事で紹介している。

左が4K有機ELテレビ「4T-C65ES1」、右が4K液晶テレビ「4T-C65EU1」

ミニLED技術を応用した、アクティブLEDエリア駆動

EUシリーズ最大の特徴が、LEDバックライトの光量をエリアごとに制御するアクティブLEDエリア駆動の搭載。俗にローカルディミングとも呼ばれるもので、液晶テレビにおいてはコントラスト感を高める技術として決して珍しいものではないが、近年のAQUOSシリーズにおいては、8Kモデルなどの一部のハイエンド製品にしか搭載していなかった(AQUOS 4Kで最後に使われたのは2017年発売のUH5)。

今回投入するEUシリーズでは、最上位AQUOS XLED開発で培ったバックライト制御技術を応用。輝度やエリア分割数などの詳細は「非公表」とのことだが、「過去のローカルディミングとは異なる駆動技術を新開発」(同社担当)。コントラスト性能が向上し、まばゆい輝きから締まった黒まで、明暗豊かな映像が楽しめるとしている。

ミニLEDエリア制御技術を応用したという「アクティブLEDエリア駆動」
2021年モデル「4T-C65DN1」(左)と、新発売の「4T-C65EU1」との比較。写真では分かりにくいが、新モデルの方がメリハリの効いた高コントラストな映像になっていた

画像処理エンジンは、最新の「Medalist S3」を搭載。

新開発のAIプロセッサーを活用した新モード「AIオート」が100万以上の映像を学習したAIが入力映像から“人の顔”や“空”、“草原”などを高精度で検知。同時に放送に含まれる映画やドラマ、スポーツといった番組ジャンル情報も加味しながら、人肌などは明るく健康的に、空や芝生などは色鮮やかに自動調整して表示してくれる。

映像本来の美しさを復元する「オブジェクト プロファイリング」を搭載。映像信号に含まれる被写体の動きや輪郭、質感などをリアルタイムで解析し、被写体が本来持っている精細感やコントラスト、色合いの情報を復元する。

また新エンジンのMedalist S3では、ネット動画コンテンツを対象とした専用の画質処理を搭載。「ネット動画クリア補正」機能を設けることで、回線状況により解像度が変化するネット動画もクリアな映像で描写できるという。

「ネット動画クリア補正」機能を新搭載

使用している液晶パネルは、65型・55型共に4K/3,840×2,160ドットの倍速タイプ。

表面処理は、独自の「低反射N-Blackパネル」。パネル表面の低反射コートにナノカプセル素材を使ったもので、パネル表面と空気の屈折率の違いを抑えることで、外光・照明の映り込みを低減している。

なお、HDR規格はHDR10とHLG、Dolby Visionの3方式をサポートする。

総合出力70W・11スピーカーシステム「ARSS+」

EUシリーズのサウンドシステムは、総合出力70W・11スピーカーの「ARSS+」。

画面下部に加え、画面背面上部にツイーターおよびミッドレンジを搭載したハイトスピーカーを装備しているのが特徴で、背面のサブウーファーと合わせ、高域から低域まで豊かな音域をクリアでパワフルに再現。またハイトスピーカーを前向きに20度傾斜させて設置することで、音を斜め前方向に放出。映像と音声が一体となり、包み込まれるような臨場感を生み出している。

構成は、ツイーター×2、ミッドレンジ×4、サブウーファー×1、ハイトツイーター×2、ハイトミッドレンジ×2。

またDolby Atmosにも対応。ネット動画やUHD BD/BD収録のAtmos音声がそのまま楽しめる。

ハイトスピーカー

OSはGoogle TV。回転ロック機構搭載の新スタンド

最新のスマートテレビOSとして、近年採用が広がっている「Google TV」を搭載。ユーザーの視聴履歴や好みに合わせてコンテンツを整理・表示するインターフェイスになっているため、複数あるアプリやサービスの中からでも、観たいコンテンツがより簡単にアクセスできるようになっている。

Google TVを搭載
ユーザーの好みに合わせておすすめコンテンツを表示してくれる

リモコンレスで音声操作できる、ハンズフリーに対応。テレビに向かって「OK Google」と言ってから話しかけることで、映画の検索や音楽再生、テレビの基本操作が行なえる。また発話だけで電源オンもできる。

8つの動画サービス(Netflix/Amazon Prime Video/U-NEXT/Hulu/ABEMA/Paravi/YouTube/Disney+)をワンタッチで起動できる、専用のダイレクトボタン搭載した新リモコンを付属。テレビの電源がオフの状態でも、ボタンを押すだけで動画配信サービスの起動が可能。マイクも内蔵しているため、音声検索も利用できる。

リモコン
'22年モデルでは「Disney+」ボタンが追加されている

独自のエンタメ・生活情報サポートアプリ「COCORO VISION」に対応。自宅で手軽に楽しめる趣味・教養・健康などのさまざまな動画コンテンツをテーマごとにおすすめする従来の機能に加え、5月26日からは「今日の脳トレ」が追加。

多くの介護施設のほか、医療機関や薬局などで導入されている認知機能のトレーニングサービス「CogEvo(コグエボ)」を、COCORO VISION用にカスタマイズした新機能で、「記憶」「ストップウォッチ」「ステップ」の3種類の“脳トレ”ゲームが無料で楽しめるようになる。

5月26日からは「今日の脳トレ」が追加される

別売の外付けUSBカメラを用意すれば、ビデオ通話ができる「Google Duo」アプリに対応するほか、天気予報を見ながら身だしなみを確認したり、リビングで家族写真撮影ができるシャープオリジナルのアプリ「リビングカメラ」もサポートする。

指定した時間帯に目の負担軽減に配慮した映像に自動で調整する「リラックスビュー」も備える。

目の疲れを軽減する「リラックスビュー」を搭載

新デザインのスタンドを採用。付属ネジを使うことでディスプレイ部の意図しない回転を抑制できる回転ロック機構を新たに設けた。また、簡単にケーブル類をまとめることができるケーブルマネジメント機構も採用。正面からケーブルが見えないように設置することができる。

回転ロック機構を設けた

VRR/ALLM/eARCなどHDMI2.1関連機能をサポート

搭載チューナーは、BS/CS 4K×2基と、地上/BS/110度CS×3基。別売りの外付けUSB HDDを接続することで、4K放送視聴中に別の4K放送と地上/BS/CSデジタル放送の2番組同時録画ができる。自動でチャプターを記録する「おまかせオートチャプター」にも対応。

4K番組表をサポート。文字が読みやすい高精細表示と番組や出演者の情報を画像つきで分かりやすく表示する。

HDMI入力は4系統を装備。'22年モデルでは、新たに4K120Hz入力時の4K×2Kフル解像度表示(SDRのみ)やVRR、ALLMに対応。またeARCもサポートした。

HDMI入力3/4が4K120p、VRR、ALLMをサポート。eARC/ARCは入力3が対応する

HDMI以外のインターフェイスは、3.5mmミニジャックのAV入力、光デジタル音声出力、ヘッドフォン/アナログ音声出力を用意。USB端子は3系統で、録画用×1とメモリー用×2。LAN端子は10BASE-T/100BASE-TX。無線LANはWi-Fi 6に対応する。

消費電力と年間消費電力、外形寸法、重量は以下の通り。

【消費電力と年間消費電力】
・4T-C65EU1:約280W 258kWh/年
・4T-C55EU1:約198W 190kWh/年

【スタンドを含めた外形寸法と重量】
・4T-C65EU1:144.6×30.4×89.7cm(幅×奥行き×高さ) 約32.5kg
・4T-C55EU1:122.8×30.4×77.4cm(同) 約25.0kg

【2022年モデル】おすすめ4K液晶テレビ EU1商品特長:シャープ