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ソニー、ゲーミングモニタ参入。ブラビア技術も投入した「INZONE」

INZONE M9

ソニーは、ゲーミングギア業界に参入。「INZONE(インゾーン)」という新しいブランドを起ち上げ、ゲーミングモニターとゲーミングヘッドセットを発売する。ここではゲーミングモニタを紹介する。2機種あり、27型4K/144Hz対応の「M9」がオープンプライス/店頭予想価格154,000円前後で7月8日発売。27型フルHD/240Hz対応「M3」は年内発売予定で、価格は未定。

INZONE M9
INZONE M9の背面

ゲーミングギアブランド「INZONE」

「没入」と「勝利」をテーマとしたINZONEブランドを起ち上げ。ソニーは、テレビのブラビアや、1000XMシリーズのヘッドフォンなど、映像音響分野で培った多くの技術を持っているが、その技術を活用し、ゲームクリエイターが作ったコンテンツを忠実に再現し、なおかつPCゲーマーが求めているプレイをサポートできるギアとして開発されたのが、INZONEの製品だという。

INZONEのモニターとヘッドセットを使うことで、「PCゲーマーの感性と感覚を研ぎ澄まし、“ゾーン”に導く」事をコンセプトとしている。

なお、モニターやヘッドセットの筐体には「SONY」ロゴが使われている。

27型4K/144Hz対応の「M9」

27型4K/144Hz対応の「M9」

27型のIPS液晶パネルを採用。表面はノングレア。解像度は3,840×2,160ドットで、リフレッシュレートは最大144Hzまで対応する。応答速度は1ms(高速モード)。なお、4K120p表示時に垂直解像度が半分に間引かれる事はない。

大きな特徴として、バックライトがLED直下型で、部分駆動に対応。ソニーの薄型テレビ、ブラビアを手掛ける設計チームが開発を担当しており、テレビの高画質ノウハウも投入。高コントラストを実現している。これはM9のみの特徴。

さらに、明るい部分の白飛びを抑えながら、暗所の視認性を向上させ、敵を見つけやすく調整するブラックイコライザー機能も搭載。クロスヘアや現在のフレームレートを表示する機能も備えている。

NVIDIAのG-SYNC Compatible、VRR(HDMI 2.1)の両方に対応し、パソコンだけでなくPS5の表示でもカクつきを抑えられる。色域はDCI-P3 95%以上で、最大色表示10.7億色を実現。VESA DisplayHDR 600認証も受けている。ピーク輝度は600cd/m2、ダイナミックコントラスト比は80,000:1。視野角は上下左右178度。

「Perfect for PlayStation 5」と名付けられた機能群も用意。PS5と接続した時に機能するもので、PS5が接続されているディスプレイを認識し、自動でM9に最適なHDRに調整。白飛びや黒つぶれを防ぎ、豊かな色彩を表示できるという。

さらに、コンテンツ連動画質モード機能も用意。PS5で楽しむコンテンツに応じて、ゲームプレイ時はM9側も「ゲーム1モード」に、映画の視聴時は「シネマモード」に切り替わる。

背面のメニュー操作ボタン

M9内蔵オンスクリーンディスプレイのメニューで様々な設定ができるほか、PC用に設定ソフト「INZONE Hub」を用意。PC上から簡単に設定ができるほか、プレイするゲームタイトルごとに異なる設定を保存する事も可能。

「INZONE Hub」

さらに、パソコンとPS5などのコンソールゲーム機を両方M9に接続した時に便利な機能として「オートKVMスイッチ」を用意。入力をPC/コンソールで切り替えた時に、自動でキーボード、マウス、ヘッドセットの接続先を切り替えてくれる。なお、この機能を有効にするためには別途USB-B/Cケーブルが必要。

入力端子は、DisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×2、USB-A×3(ダウンストリーム)、USB-B×1(アップストリーム)、USB-C×1(DP Alt mode/アップストリーム)。ステレオミニの音声出力も備えている。これとは別に、2W×2のスピーカーも内蔵する。

背面には13色からカスタマイズできるライティング機能を搭載。

13色からカスタマイズできるライティング機能

デザイン性の高いスタンドを備えており、高さ調整とチルトが可能。机からディスプレイの下部まで46mm~116mmの幅で調整可能。チルト角度は20度。スタンドとの分離も可能で、VESAマウントで他のアームなどに固定する事も可能。

スタンドの脚部が3点支持になっており、スタンドの隙間にキーボードやマウスを収納・配置しやすいデザインになっているのも特徴。スタンドの裏には、接続ケーブルをまとめる穴も備えている。

ケーブルをまとめる穴もある
スタンドが邪魔しないのでキーボードやマウスを設置しやすい

消費電力は139W。スタンドを含む外形寸法は61.5×24.8×47.9cm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約6.8kg。

電源アダプター

27型フルHD/240Hz対応「M3」

INZONE M3

IPSのノングレアパネルを採用。解像度はフルHDだが、144Hzまで対応のM9と比べ、M3は240Hzまでのハイフレームレート表示に対応。FPSなど、より滑らかな表示を求めるユーザーに向けたモデルとして展開する。応答速度は1ms(高速モード)。

バックライトはエッジ型。NVIDIAのG-SYNC Compatible、VRR(HDMI 2.1)の両方に対応し、パソコンだけでなくPS5の表示でもカクつきを抑えられる。色域はsRGBカバー率99%。最大表示色10.7億色を実現。VESA DisplayHDR 400認証も受けている。ピーク輝度は400cd/m2、ダイナミックコントラスト比は1,000:1。視野角は上下左右178度。

明るい部分の白飛びを抑えながら、暗所の視認性を向上させ、敵を見つけやすく調整するブラックイコライザー機能、クロスヘアや現在のフレームレートを表示する機能も備えている。

なお、M9が搭載している「Perfect for PlayStation 5」機能を、M3は備えていない。

PC用に設定ソフト「INZONE Hub」を用意。PC上から簡単に設定ができるほか、プレイするゲームタイトルごとに異なる設定を保存する事も可能。パソコンとPS5などのコンソールゲーム機を両方M3に接続した時に、入力切り替えと共に、自動でキーボード、マウス、ヘッドセットの接続先を切り替えてくれる「オートKVMスイッチ」にも対応する。

入力端子は、DisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×2、USB-A×3(ダウンストリーム)、USB-B×1(アップストリーム)、USB-C×1(DP Alt mode/アップストリーム)。ステレオミニの音声出力も備えている。これとは別に、2W×2のスピーカーも内蔵する。

スタンドの仕様はM9と同じ。スタンドを含む外形寸法は61.5×24.8×47.9cm(幅×奥行き×高さ)。

INZONE M3の背面