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映画「ゆるキャン△」、京極監督「きっかけは“なでしこの妄想シーン”」
2022年7月4日 12:10
7月1日より公開した映画「ゆるキャン△」。公開を記念し、丸の内ピカデリーにて開催された、初⽇舞台挨拶のレポートが到着した。花守ゆみり(各務原なでしこ役)、東⼭奈央(志摩リン役)、原紗友⾥(⼤垣千明役)、京極義昭監督が登壇し、制作の裏側を語った。
会場に集まった「ゆるキャン△」ファンを前に、今の気持ちを聞かれると
監督「本当に無事に迎えられて今はホッとしております。作っていく過程で想定していた以上に尺が伸びていって……(笑) あれもこれも⼊れたい! と2時間超えそうだったのをなんとか納めました。スタッフとキャストの皆さんのおかげでいい映像にすることができて嬉しいです」
花守「詰め込みたいものを沢⼭詰め込んでいただいて、その中で資料やストーリーを事前に読ませていただいた時から『これを全⼒で演じて応えたい』という気持ちでいっぱいだったので、皆さんにお届けできるということで緊張もありますけど、とにかく嬉しいです」
東⼭「アフレコの時から素晴らしい映画だと思っていました。ビジュアルを⾒て⼤⼈になっていることに衝撃を受けて、オリジナルのお話を、監督をはじめ皆さんがゼロから作り上げられたということで台本を⼿に取るまでドキドキしていたんですが、皆が⾒たい『ゆるキャン△』が詰まっている、そして『ゆるキャン△』じゃなければ、映画じゃなければ描けない物語になっていると思ったので、最強の『ゆるキャン△』を⾒ていただきたいです!」
原「台本を頂いたときに『⼤⼈になってるよ……!』とキャスト陣で話していたのが、試写で⾒させていただいて『すごかったよ……よかったよ……』と⾮常に盛り上がって。やっと皆さんと共有できる喜びがすごいので、まずは⾒ていただいて、いっぱい語り合いましょう!」
とそれぞれに喜びを表現。
TVシリーズから⽉⽇が流れ、⼤⼈になった5⼈が描かれた本作。この物語を描くきっかけを問われると、監督は「4年くらい前、第1作⽬の放送終わった少し後にショートアニメ『へやキャン△』、『SEASON2』、そして映画を作りましょうと。『え、うそでしょ?!』とびっくりして。映画はオリジナルで考えてみようか? という話から、⾒たいものを挙げていったときに、1作⽬最終話でなでしこの妄想シーンとして出てきた⼤⼈になった5⼈の姿が作っていて⾯⽩かったし、もうちょっとこの5⼈を⾒てみたいという気持ちになって。それが最初のきっかけで、実際に実現可能かどうか先⽣と⼀緒に相談しながら作っていきました」と企画発案の裏側を明かした。
それを受けて、映画化発表時に喜びのあまり花守が泣いてしまった当時のことを⼀同が思い出す場⾯も。
⼀⽅、⼤⼈になったキャラクターを演じたキャストたち。
「⼤⼈を演じるって、なんちゃっての⼤⼈を第1作⽬で演じて以来で……」と話す花守に、東⼭が「皆が慣れ親しんでいる⾼校⽣の雰囲気をそこなわずに、でも⼤⼈として成⻑した姿をどうやって感じてもらえるかというところはスタッフさんたちとディスカッションして。いわゆる”演じ分け”をするのではなくて、セリフに則って⾝を委ねることで⾃然と演じられていた気がするよね」と⾔うと、全員が頷きしみじみ。
原は「千明は“⼤⼈のお⽔”を飲んだり……ぐびっと(笑) 今までの千明に則ったままでいったらすんなりいけました。⼤⼈にしようとか考えずにやりましたね(笑)」と話し、会場の笑いを誘った。
花守が「2⼈が職場にいるシーンで、⼤⼈になって……現実で戦っていると思って(笑)」と感慨深げな様⼦を⾒せると、東⼭も「社会⼈として頑張っているから、新鮮だったよね。」と話し、続けて「進路を選んだ結果が映画に詰まっていて。新鮮さもありながら皆が皆らしく成⻑していったんだなって」と、考え抜かれた⼤⼈の姿について⾔及。
監督が「5⼈が将来何をするのかというのは、キャラクターの性格だったり興味のあることから発想していって『こんな感じじゃないですか?』というのをあ f ろ先⽣に聞いて、逐⼀相談して決めていきましたね」と原作者と密に話し合っていたと⾔い、出版社で働くリンを描く際は、原作を出版する芳⽂社の編集担当者に取材をするなど、「⾼校からの進路は考えて作っていきました」と答えた。
⼤⼈になった5⼈を演じたキャスト陣のアフレコ時について監督は、「まずは丸投げして(笑) 最初だけやりとりをしてから、そのあとはディレクション全く⼊れずにそのままやっていただきましたね。楽だったな…(笑)」と思い返し、「納得するというか、聞いていて『こうなるよな』って演技をしていただいたので。本当に素晴らしい演技でした。本当にありがとうございました」を感謝の気持ちを述べた。
情報解禁時にも衝撃を与えた「キャンプ場をつくる」という物語。その経緯を質問されると、監督は「⼤⼈になった5⼈が規模を⼤きくしたキャンプをする、これまでと違うところでキャンプするとかって案も上がったんですけど、⼤⼈だからできる物語をもっと作れないかというのを考えていって、そのときに出たアイデアなんですよね。これまでとは違うキャンプとの関わり⽅をすると、キャラクターが感じる感情だったり、ドラマがまた新しいものを作れるのでは? と思ってチャレンジしました。予想の斜めいく感じだったとは思いますけど…」と制作時のエピソードを明かした。
花守が「奮発したキャンプをしたり、旅⾏したりするのかな? と⾔っていたので(笑) いま監督のお話を聞いて、お⾦じゃないよなって反省しました(笑)」とリアクション。
そして「ロケハンで⾊々なキャンプ場を取材して、20代の⽅が脱サラして潰れたキャンプ場を再⽣するってお話を聞いたりもしたので……」と監督が話し出すと会場も⼀同も興味津々。
「映画を作るにあたってどのくらい取材されたんですか?」と、花守から聞かれると、「2~30回はロケハンしていますね」(監督)と『ゆるキャン△』がロケハン命であると話し、これから映画を⾒る観客への期待を⾼めた。
最後に、キャストと監督からぞれぞれコメントで舞台挨拶は幕を閉じた。
原「本当に(千明らしく)部⻑として……『みんながここまで⽴派に作り上げてくれらことは本当に誇りに思っている!』って偉そうに⾔いたくなるくらい本当に素晴らしい映画になっていると思っています。エンディングで思わず涙が溢れるような温かい映画になっていました。社会⼈の皆さんにはすごい刺さる⾔葉がいくつかあるのではないかなと思いつつ。絶対に観て良かったなと思える『ゆるキャン△』らしい作品になっているので、ぜひ『ゆるキャン△』の時間に⾝を委ねて楽しんでいただけたらと思います!」
東⼭「この映画を⾒て、映画館で『ゆるキャン△』が出来て本当に良かったなと思うシーンがいくつもありました! 皆さんが応援してくださったおかげで銀幕に来ることができたので本当に嬉しく思っています。起承転結、⾊んな展開があるんですけど、どのシーンも情報量があって、濃くて、こだわりがあって⾯⽩くって。実際に今⽇監督のお話を伺って、きっとロケハン⼤変だったと思うんですけど、『なんかすごい楽しそう』と思って、だからこういう映画になったんだって感じました。皆さんにはたくさん語り合っていただいて、映画の⾯⽩さを共有しあって、何度でも映画館に遊びにきていただきたいと思っています!」
花守「いよいよお届けできるということで本当に⼀安⼼です……。私のところにすでに3〜4⼈からすでに『観ました』って連絡が来ていて……早く私も映画館で野外活動したいなと思っています! 監督をはじめとして、皆さんのこだわりがたくさんつまった映画となっています。きっと楽しんでいただける2時間になっていると思っています。楽しんでください!」
監督「こうやって沢⼭の⽅にきていただいて、『ゆるキャン△』が⽀えられてきたんだなと思ってすごく嬉しいです。まさか映画をつくるなんて最初は考えもしなかったんですけど、ここまでたくさんの⽅に⾒てもらえる作品になれたのはファンのみなさんのおかげなので、この場を借りてお礼申し上げます。最後まで楽しんでいただければと思います!」