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Netflix、ゼンハイザー立体音響技術採用。2chスピーカーで「驚くほどの没入感」
2022年7月8日 17:00
独Sennheiserは、同社の立体音響技術「AMBEO 2-Channel Spatial Audio」が、米Netflixに採用されたと発表した。すべてのNetflixユーザーが利用可能で、一般的なステレオスピーカーでも「驚くほどの没入感あるオーディオ体験を提供する」という。対応作品の配信もスタートしている。
ステレオに代わるイマーシブ・ミックスの2チャンネル・レンダリングで、オリジナルの立体音響ミックスを、2chオーディオに変換し、ステレオを超えた立体音響を実現するという。一般的なテレビやステレオシステム、ヘッドフォン、タブレット、ラップトップなど、ステレオ環境であれば、どこでも改善されたオーディオ体験が楽しめる。
開発にあたって、ゼンハイザーはNetflixやその他の業界パートナーと協力してシステムのチューニングを行ない、ゼンハイザーがライセンス供与する形で提供。Netflixは一部の配信作品で、この大幅に改善された体験を提供する最初のストリーミング・プラットフォームだという。
ユーザーへの調査結果によれば、動画配信サービスを使っているユーザーは、移動中にスマートフォンやタブレットで動画を視聴する場合、あるいは自宅でもフルサラウンド環境を実現できていない場合などは、一般的なステレオ環境でコンテンツを視聴していることが多いという。この場合、ユーザーはDolby AtmosやMPEG-H Audioで制作された音楽や映画の恩恵を得ることができなかったが、AMBEO 2-Channel Spatial Audioにより、その状況が一変するとしている。
Netflixは、「ストレンジャー・シングス」シーズン4など配信中の一部タイトルで、AMBEO 2-Channel Spatial Audioを2チャンネル使用時のデフォルトストリームとしており、ステレオシステムで視聴している場合、設定の変更などをすることなく、強化された立体音響体験ができる。
ゼンハイザーのAMBEOチームのRenato Pellegrini博士は「ゼンハイザーは、没入型オーディオの未来を信じている。世界中のクリエイターが、私たちのツールを使って優れた没入体験ができる作品を作り、音楽と映画制作の限界を押し広げてきた。AMBEO 2-Channel Spatial Audioによって、私たちは次のステップに進むことになる。この新しいオーディオを誰もが体験できるようになる」とコメントしている。
Netflixのサウンドテクノロジー担当マネージャーであるScott Kramer氏も「AMBEO Spatial Audioは、Netflixの会員にとって、意味のある改善だと感じている」とコメント。またAMBEO Spatial Audio用に再レコーディングを行なっているミキサーから「没入型ミックスサウンドを効果的にステレオ化できると聞いている。重要なのは、このプロセスがオリジナルのサウンドミックスを保持し、クリエイターの意図も尊重する形で、クリーンなサウンドにできるということだ」と述べている。
AMBEO Spatial Audioで視聴できるコンテンツは、Netflixで「Spatial Audio」と検索することで確認できる。