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ノイマン、モニタースピーカーの音を再現したヘッドフォン「NHD 30」

「NDH 30」

ゼンハイザーは、Neumann(ノイマン)ブランドの開放型ヘッドフォン「NDH 30」を7月28日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は99,000円前後。発売に先駆け、予約受付を開始した。

2019年に発売した密閉型ヘッドフォン「NDH 20」をブラッシュアップ。新ドライバーにより、KHモニタースピーカーのような高い解像度と鋭い定位感を実現したとする。なお、NDH 20は今後も販売を継続する。

従来、スピーカーで「録音された音を正確に再現」するためには、正確に再生できる性能を持ったスピーカーだけでなく、音を再生する部屋の定在波を減らすために平行でない壁にしたり、フラッターエコーを減らすために音響拡散体を後壁にしたり、反射や共鳴を減らすために吸音材を設置したりといったルームアコースティックの調整、さらにその調整では補えなかった部分をスピーカー側で調整することでようやく実現するという。

ノイマンでは、モニタースピーカーのKHシリーズと、音場補正を行なうシステムとしてMA 1を提供している。このMA 1とAutomatic Monitor Alignmentで調整された室内でKHモニタースピーカーを再生した時の音を、ヘッドフォンで再現することを目的に開発されたのがNDH 30となっている。

NDH 30の開発には、ゼンハイザー「HD 650」「HD 800」「HE 1」などの開発に携わった音響エンジニアのアクセル・グレル氏が参加。同氏は2018年にゼンハイザーを退社後、現在はフリーランスとしてノイマンに所属しており、NDH 30の開発には深く関わっているという。

ドライバーにはネオジム磁石を用いた38mm径ダイナミック型を採用。NDH 20にも同じ大きさのドライバーを用いているが、振動板の膜の素材が異なる新開発のドライバーとなっている。

NDH 20では、ゼンハイザーの特許技術を含むDoufol膜を用いた素材を採用しており、インパルス応答を良くする硬いフォイルと、部分的な共振を減衰させる柔らかいフォイルの2枚の膜を積層して使用していた。

NDH 30に採用された新開発の膜素材では、NDH 20で2枚の膜で生み出していた特徴を1枚の膜で実現。剛性と共振の減衰を1枚の膜で実現したことで、過渡応答が向上し、高い解像度と鋭い定位感を実現した。

トランデューサーも真横ではなく角度を付けて配置することで、前方のスピーカーから音を再生した際の“ステレオトライアングル”を再現しているという。

専用ケーブルも新規設計で左右チャンネルのグランドを分離し、バランス接続の回路をケーブル内で再現。これにより、3.5mmプラグでスタジオ機材で主流のアンバランス接続に対応しながら、チャンネル間の共通グランド導体の抵抗による電圧降下で生じるクロストークを大幅に低減している。また、歪率についても0.03%以下を実現した。

なお、ケーブルは着脱可能で、ヘッドフォン側端子は2.5mm4極。

装着性も追求。壊れにくい鉄製のヘッドバンド、タフな鉄製のイヤーカップなどはNDH 20を踏襲しつつ、約10%軽量化した重量約352gを実現。イヤーパッドは耳あたりの良い素材を採用し、開放型という構造も相まって、大型ヘッドホンながらも長時間の装着が苦にならないとしている。

周波数特性は12Hz~34kHz(-3dB)。インピーダンスは120Ω。最大許容入力は1,000mW。音圧は104dB SPL(1kHz/1Vrms)。6.3mm標準アダプタが付属する。