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パナソニック、4K有機ELビエラ最小の42型「LZ1000」。約28万円

42型「TH-42LZ1000」

パナソニックは、4K有機ELビエラ最小サイズとなる42型「TH-42LZ1000」を、9月9日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は28万円前後。

最上位「LZ2000」、ミドル「LZ1800」に次ぐ、新しいスタンダードライン「LZ1000」のモデルで、4K有機ELビエラ初の42型。

チューナー数やHDMI機能は上位シリーズと変わらないが、有機ELパネルの放熱構造やスピーカーシステム、コンテンツや設置環境に応じて自動調整する「オートAI」など一部機能・仕様が異なる。スタンドはパナソニック独自の転倒防止スタンドで、スイーベルは非対応。

なお、LZ1000シリーズの他サイズ展開に関しては「未定」(広報窓口)とのこと。

4K有機ELビエラ最小の42型。60Hz表示の「等速駆動モード」も

42型4K/3,840×2,160ドットの、倍速対応有機ELディスプレイを採用。

画素単位で明るさや色の情報を個別で制御する、独自のパネル制御「Dot Contrast パネルコントローラー」を搭載。画面の中の明るさの分布と入力信号情報をエリア毎に解析しパネル制御に反映することで、高コントラストと豊かな色表現を実現。LZシリーズでは、暗部の解析精度を従来比約32倍に高めることにより、暗部階調の表現力にも磨きをかけたという。

100万を超える映像のシーンから構成される学習用データベースを基に、ディープラーニングを活用してAIが学習&生成したシーン認識アルゴリズムを使い、シーンに最適な画質処理を施す「オートAI」機能を搭載。

シーンをより細分化して解析することで、従来よりも認識精度を向上したシーン認識アルゴリズムを導入。例えば、トークと演奏シーンが混在するような音楽番組など、従来正しく認識できていなかった場合でも、最新のアルゴリズムでは最適な補正が行なえるという。

ディスプレイ下部には「環境光センサー」を搭載。テレビを設置した部屋の明るさや照明の色などをセンシングし、オートAIの自動画質調整にフィードバックすることで、様々なコンテンツに対し自動で自然な画調に変更できるようになっている。

有機EL専用の映像処理回路「ヘキサクロマドライブ プラス」を搭載。業務用マスターモニターにも採用されている色補正技術3次元カラーマネジメント回路「ダイナミック 3D-LUT」のほか、HDR10/HDR10+コンテンツの入力時にシーンに応じてHDRトーンマッピング処理を動的に変化させる「ハイブリッドトーンマッピング」を採用。高輝度域でも色鮮やかで、階調豊かな映像を実現した。

素材解像度検出処理により、4K放送から地デジ、ネット動画などの映像を4K高精細化する「4Kファインリマスターエンジン」では、映像信号を部分ごとに情報量や輝度を解析。さらに時間軸方向の前後の映像もあわせて参照することで、ノイズとディテールを高精度に判別。ノイズを抑制しながら映像の精細感をさらに高め、高い質感とノイズレスな画質を両立しているという。

AIによる機械学習を活用した「AI HDRリマスター」においては、4K放送のHLG素材、UHD BDや配信動画のHDR10/HDR10+素材の画質向上を図るべく、最新の画質処理アルゴリズムを搭載。

コンテンツ信号に含まれる明るさ情報を解析し、シーンに応じて明るさやコントラストを適切に高画質化処理することで、高コントラストに表示できるように工夫。ダイナミックメタデータクリエーションに関しても、最新処理でパネル輝度を最大化。HDRらしさを増した高コントラストな画質を実現した。

なお、サポートするHDRは、HLG、HDR10、HDR10+、Dolby Visionの4方式に加え、視聴環境にあわせて高画質処理を行なうHDR10+ ADAPTIVE、Dolby Vision IQ、静止画用のHLGフォトに対応する。

側面

HDMI2.1規格の4K120p入力に対応する「ゲームモード エクストリーム」を搭載。

PlayStation 5やXbox Series X、PCの4K120p映像を表示することができるほか、入力機器からの情報に連動して自動的に低遅延のモードに切り替える「ALLM」、映像ソースのフレームレートとディスプレイのリフレッシュレートのズレによって発生する“画面割れ”を防ぐ「VRR」、AMD製グラフィックスカードと接続した際に低遅延・ティアリングの無いスムーズなゲームプレイができる「AMD FreeSync Premium」もサポート。60Hzのゲームコンテンツを60Hzのままで表示する「等速駆動モード」を備えた。

ゲーミング向けのUI「ゲームコントロールボード」を搭載。ゲームプレイ時に映像のフレームレートやHDRメタデータなどのソース情報を表示できるほか、映像の暗部を調整して映像の陰の部分を見えやすくする「暗部視認性強調」など、ゲームプレイに特化した機能も備える。

音質面では、15W出力のフルレンジスピーカー2基による「ダイナミックサウンドシステム」を採用。

低ノイズ・低歪みを実現するため、映像と音声で回路を分離。さらにハイエンドオーディオにも採用される独立した音声処理回路により、パワフルな音声を目指した。立体音響技術Dolby Atmosもサポートする。

背面
端子部

吸着機能付きの転倒防止スタンドを搭載

BS4K・110度CS4Kチューナーを2基、地上/BS・110度CSチューナーを3基搭載しており、別売のHDDを接続する事で裏番組録画が可能。2K放送、または4K+2K放送の2番組同時録画に加え、4K放送のダブル録画が可能。2画面機能も備える。

Bluetooth方式の新リモコンを採用。

動画配信サービスのダイレクトボタンは、Netflix、Amazon Prime、Hulu、U-NEXT、ABEMA、YouTube、Disney+、Paraviの8つ。リモコンの[マイアプリ]ボタンにも配信サービスの割り当てが可能。アプリ一覧から操作すれば、TVer、dTV、デジタル・コンサートホール、DAZN、SPOOX、WOWOWオンデマンド、TELASA、DMM.com、Rakuten TVなどが視聴できる。

また、動画配信サービス「Apple TV+」も楽しめるほか、照度センサー情報を“Netflix画質モード”に反映することで室内環境に合わせた画質調整を行なう機能も盛り込まれている。

音声操作は、ビエラ音声操作、Googleアシスタント、Amazon Alexaが選択可能(使用時はいずれか1つを設定)。リモコン中央にあるマイクボタンを押して発話すると、音声でコンテンツの検索やテレビの基本操作が行なえる。

地震に強く、倒れにくい吸着機能付きの転倒防止スタンドを搭載。スタンドの吸着操作スイッチでスタンド底面の吸盤を接地面に吸着させることで、強い揺れでも倒れにくい構造とした。スイーベル機能は搭載しない。

吸着機能付きの転倒防止スタンド

HDMI入力は4系統搭載。うち入力1・2は4K120pまで、入力3・4は4K60pまでサポートする。eARC/ARC対応は入力2のみ。

HDMIの他には、ビデオ入力×1、光デジタル音声出力×1、サブウーファー端子兼用ヘッドフォン×1、LAN×1、USB×3を備える。USB1端子のみUSB 3.0に対応。無線LANを内蔵。Bluetoothは送受信をサポートし、テレビの音を2台まで同時送信できる。

消費電力は196Wで、年間消費電力は116kWh/年。

スタンドを含む外形寸法/重量は、933×250×599mm(幅×奥行き×高さ)/約17.5kg。