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18日の日曜は「秋のヘッドフォン祭」。FiiOやヤマハなど新製品多数
2022年9月16日 19:00
フジヤエービック主催の「秋のヘッドフォン祭 2022」が、9月18日に中野サンプラザで開催される。1日のみの開催で、入場は事前予約制。入場は無料。17日土曜日の12時まで事前登録を受け付けているが、定員になり次第終了となる。各社が新製品の発表・展示を予告しており、主なものを以下に紹介する。
エミライ:Noble Audio
エミライブースでは、Noble Audioの新TWS「FoKus H-ANC」を9月20日の発売に先駆けて展示する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は33,000円前後。
Knowlesが開発したTWS⽤プラットフォームを、“Wizard”ことジョン・モールトン氏が音質チューニングした完全ワイヤレスで、Knowlesの新しいRANバランスド・アーマチュア・ドライバーと、チタン・メンブレン複合素材を採⽤した10mm径ダイナミックドライバーを搭載したハイブリッド構成。
最大-40dBのノイズを低減するアクティブノイズキャンセリング機能を搭載。通話品質の高いKnowles製MEMSマイクも備えている。FoKus専用アプリで、自分好みに操作をカスタマイズする事も可能。
Noble Audioからは、本邦初公開となる有線イヤフォン「VIKING RAGNAR」(ヴァイキング・ラグナール)も参考展示。今秋に発売予定で、価格は未定だが、「現行Noble Audio製有線IEMのなかで最も高額な製品になる予定」だという。
古代インド発祥の特殊な製鋼技術で、金属ながら木目状の文様を持つダマスカス鋼をフェイスプレートに採用。Tri-Level Hybrid Technologyにより、3種の異なるドライバー構成となる。ドライバーは10基。詳細は以下の通り。
- 低域用:ダイナミックドライバー×2
- 中域用:バランスドアーマチュアドライバー×2
- 高域用:バランスドアーマチュアドライバー×2
- 超高域用:静電型ドライバー×4
4ウェイのクロスオーバー再生周波数特性は20Hz~40kHz、インピーダンスは17Ω。能率は112dB(@1kHz)。
ケーブルは4.4mmバランスケーブルのみ付属で、3.5mmは付属しない。イヤフォン側の端子は2Pinの埋め込み型0.78mmソケット。
エミライ:FiiO
FiiOからは、DAPの新モデル「M15S」を参考出品。人気モデル「M15」の発表から1年半、満を持しての登場となる。FiiO製の最新世代ヘッドフォンアンプ回路を搭載し、最大1,100mW(32Ω・バランス出力時)の大出力が可能。「あらゆるヘッドフォン・イヤフォンを鳴らし切る駆動力」を持つという。CPUにはQualcommのSnapdragon 660搭載で、ストリーミング音楽アプリなどもスムーズに動作する。冬の発売予定で、価格は未定。
「Q7」は、フラッグシップDAP「M17」のエッセンスを踏襲し開発された、Qシリーズの新たなフラッグシップモデル。冬発売予定で、価格は未定。1.3型の液晶を備え、操作性にも優れるという。
「R7」は、据え置きのプレーヤー。「強力なUI・DAC部を持つデジタルオーディオプレーヤーに据え置き用のアンプを搭載させて電源を強化したらネットワークオーディオプレーヤーになるのでは?」という新機軸のオーディオ製品「R」シリーズの第1弾になる。
「M11Plus ESS」譲りのプレーヤー性能に加え、「THX-AAA 788+」ヘッドフォンアンプ回路を搭載。4.4mm/4pin XLRバランスヘッドフォン出力や、FiiO初のXLRライン出力を搭載するなど、新たな試みに挑戦したネットワークオーディオプレーヤーだという。冬頃の発売予定で、価格は未定。
「K7」は、4.4mmバランスヘッドフォン出力などを備えた据え置きのヘッドフォンアンプ。DACも搭載し、DACからヘッドフォンアンプ回路に至るまで完全バランス構成を採用しつつ、低価格も実現したという。冬の発売予定で、価格は未定。「FiiO製デスクトップUSB DAC・アンプの戦略モデル」と位置づけられている。
ヘッドフォンアンプ回路には、FiiOとTHXの共同開発による「THX-AAA 788+」を使っており、超低ノイズながら大出力を実現した。
「FW5」は、FiiOの完全ワイヤレスイヤフォンの新フラッグシップモデルとして、冬の発売を予定。価格は未定。AKM製DACアンプ統合チップ「AK4332」を採用するほか、Knowles製BAドライバー×2基、10mm径DLCコートダイナミックドライバー1基を組み合わせ、「音質的ブレークスルーを達成」したという。
「FH7S」は有線イヤフォン。Knowles製BAドライバー×4基と、13.6mm径第2世代ダイヤモンドライクカーボン振動板を搭載した、ハイブリッド構成で、「ハイ・パフォーマンス・ユニバーサルIEM」と位置づけられている。秋の発売で、価格は未定。
エミライ:Ferrum Audio
Ferrum AudioのDAコンバーター「ERCO(エルツォ)」は、長年DACのOEM製造開発を手掛けてきた同社のノウハウを結集させたというモデル。「現代のデジタルファイル再生に求められる機能・スペックを満たしながら、流行に左右されることのないタイムレスなデザインと、長期間安⼼して使用できる質実剛健な物作りを追求して“鍛え上げた”」という意欲作。9月30日発売で、予価は423,500円。
DACチップはESS製「ES9028PRO」を採用。PCM 384kHz/32bit、DSD256(Native)/DSD128(DoP)に対応。DACチップの真価を発揮させるため超低ジッター水晶発振器を搭載。
DAC出力段から出力端子に至るまでフルバランス設計を徹底。アナログ入力時130dB/デジタル入力時120dBの優れたダイナミックレンジを実現。
ヘッドフォンアンプも搭載し、1.2W(@300Ω)、6.1W(@50Ω)の大出力(バランス駆動時)を実現。独自設計のヘッドフォン駆動用ICパワーアンプセクションを採用する。
4.4mmによるヘッドフォンのバランス駆動に対応するほか、シングルエンド6.35mmのヘッドフォン出力端⼦も備える。バランスXLR、アンバランスRCAライン出力も備え、アンバランスRCAライン入力も備えるため、プリアンプとしても利用可能。
オーディオ⽤にデジタル入力信号制御の最適化を施したARMチップを採用。独自のMQAレンダリング/デコード機能も備える。
高精度なアナログボリューム機構を搭載。バイパスしてシンプルなUSB DACとしても使える。同社のHYPSOS接続用の専用4ピン・コネクタも備え、電源品質を大幅に強化することもできる。
同じくFerrum Audioの「OOR(オア)」はヘッドフォンアンプ。こちらも、長年のOEM製造開発で培った同社のノウハウを結集。独自のフルバランス・ディスクリートアンプ回路と、HYPSOSのエッセンスを投入した電源回路設計、機能重視の筐体設計が特徴。9月30日発売で、予価352,000円。
クラスAとクラスABの利点を兼ね備えるという独自のディスクリート構成のアンプ回路により、極めてフラットな周波数特性(20Hz~100kHz -0.1dB)と低歪を実現しながら、300Ω時のバランス出力1,600mWと、高い出力も両立している。
4ピンXLR端子によるヘッドフォンのバランス駆動に対応するほか、シングルエンド6.35mmジャックヘッドフォン出力いも装備。バランスXLR、アンバランスRCAライン出力を搭載。アンバランスRCAライン入力も備え、高性能プリアンプとしても使える。
入力からボリューム、出力までの徹底したフルバランス構成により、回路から不要なトランスやインダクターを排除。リニアかつ高速なシグナルパスを実現した。
HYPSOSのノウハウを投入した電源部には、8つの独立した電源レールを用意。チャンネルセパレーションを向上させるため、プリ部とメイン部では左右独立の高速&低ドロップアウトのレギュレーターを搭載。
アルプス製フルバランスポテンショメーター「RK27」を採用。使い勝手を向上させるカスタムデザインのボリュームノブ&セレクタースイッチも搭載。
内部には自社設計によるPCB基盤回路設計。HYPSOS専用4ピン・コネクタを搭載し、電源品質を大幅に強化できる。
エミライ:Vortex Cables Tiana
エミライが日本での取り扱いを検討しているVortex Cablesの製品も参考出品する。Vortex Cablesは、2018年に香港で創業したオーディオケーブルブランド。「Tiana」は、本国に先駆けて世界初公開となる、同ブランドの新フラッグシップケーブル。発売時期は検討中だが、価格は18万円前後のイメージだという。
導体に4N純銀線+5N LC-OFC(無酸素銅)線を採用。イヤフォン側端⼦にEffect Audio製「Con X」を使い、プレーヤー側にはOE Audio製「Ultra Premium Multi-Plug Gen II 」を採用。Con Xは、2pin/MMCX/A2DC/Ear/IPXの各端⼦を自由に換装可能。Ultra Premium Multi-Plug Gen IIは、3.5mmシングルエンド、2.5mmバランス、4.4mmバランスを換装できる。
「Alida」は、同ブランドの知名度を香港、中国市場で高めたという記念碑的製品。発売時期検討中で、価格は11万円前後のイメージ。
導体素材は、金メッキ4N純銀線+5N LC-OFC(リニアクリスタル無酸素銅)線。イヤフォン側端⼦にEffect Audio製「Con X」を採用し、プレーヤー側はOE Audio製「Ultra Premium Multi-Plug Gen II」を採用予定。ただし、デモ展示品は通常のOE Audio製プラグとなる。
こちらのケーブルも、Con Xは2pin/MMCX/A2DC/Ear/IPXを換装可能、Ultra Premium Multi-Plug Gen IIも、3.5mmシングルエンド、2.5mmバランス、4.4mmバランスの各種端⼦を自由に換装できる。
「Nira」は、上位モデル「Alida」の開発で培われた経験を活かして設計された、同ブランドのケーブル第2弾。発売時期検討中で、価格は9万円前後の見込み。
導体に、銀メッキ5N LC-OFC(無酸素銅線結晶)線を採用。イヤフォン側端子はEffect Audio「Con X」、プレーヤー側はOE Audio「Ultra Premium Multi-Plug Gen II」(こちらも予定で、デモ展示品は通常のOE Audio製プラグ)。各端子の換装もできる。
Dan Clark AudioとAUDEZE
メインビジュアル(ポスターイメージ)に登場しているヘッドフォンは2つ。左は、以前Mr.Speakers(ミスタースピーカーズ)としてヘッドフォン祭にも登場し、日本国内でも流通していたメーカーが、創業者の名前を取った新ブランドネームDan Clark Audio(ダンクラークオーディオ)に生まれ変わり、平面振動板を採用した新製品”STEALTH(ステルス)”を携えて日本市場に再参入する。
右のヘッドフォンは平面振動板タイプ高級ヘッドフォンの老舗・AUDEZEの新製品で、伝統のスタイルの最新型「Mシリーズ」ヘッドフォン「MM-500」となる。いずれも会場で試聴できる。
ヤマハ、未発表の最上位ヘッドフォン
ヤマハミュージックジャパンも、対外未発表のフラグシップ・ヘッドフォンの参考出展を予告している。
1976年に発売されたヤマハ初の平面磁界型ドライバーを採用したヘッドフォン「HP-1」のドライバーの伝統を受け継ぎ、ヤマハが現在実現し得る最高のサウンドクオリティを持ったヘッドフォンとして開発。
ユニットは、進化を遂げた「オルソダイナミックドライバー」。他にも、長年の開発・研究で培った技術や厳選した素材を投入。トーナルバランス(音色の正確な再現)、ダイナミクス(静と動の表現による躍動感)、サウンドイメージ(空間描写)をテーマに、音と臨場感の本質に徹底したという。
なお、試聴には会場で配布される整理券が必要。
ミックスウェーブ
イヤフォンやケーブルの参考展示を多数予定。Campfire Audio「Trifecta」は、世界限定333台、日本では50台を販売予定。国内予想価格は429,000円前後。
ドライバーは、フルレンジ 10mm A.D.L.C ダイナミックドライバー×3で、イヤフォン筐体はナイロン製。ノズルにはステンレススチールを使っている。金メッキドライバーケースやNewデザインの銀メッキ銅リボンケーブルを採用した。
Unique Melodyからは、発売中の「MASON FS Le Jardin」を出品。ユニバーサルモデルで、世界限定40台。価格はオープンプライスで、実売は1,100,000円。カスタムIEMバージョンは世界限定5台で、既に販売は終了している。国内での価格は1,298,000円。
BA+銀、パラジウム合金骨伝導のハイブリッド構成で、ドライバー数は13ドライバー。Low×4、Mid×4、Mid/High×2、High×2、Full Range(骨伝導)も搭載する。
Unique Melody「Maven Pro」は9月末発売予定。ユニバーサルモデルは予想価格258,000円前後、カスタムIEMは予想価格396,000円前後。
筐体はチタン。ドライバーはBAと静電型のハイブリッドで、個数は全12ドライバー。Low x×4、Mid×2、High×4、Ultra High×2(静電型)。
Unique Melody「U-Free」は完全ワイヤレスイヤフォン。日本での発売時期や価格は全て未定。ダイナミックと骨伝導のハイブリッドで、アクティブノイズキャンセリング機能も備えている。バッテリーの持続時間は最大7時間(ANC オン時)、最大8時間(ANCオフ時)。充電ケースで2回分充電可能。防水性能はIPX5。対応コーデックはSBC、AAC、aptX。開放型イヤーピースが付属する。
Unique Melodyからは「試作品1 ver.2」も参考出品。4ドライバーで、構成はLow×1(ダイナミック)、Mid×1、High×2(静電型)。
「試作品2 ver.2」というイヤフォンもあり、こちらは7ドライバーで、構成はLow×1(ダイナミック)、Mid×4、High×2(静電型)。
ケーブルは、Beat Audio「Cyclone」。9月末~10月上旬発売予定で、オープンプライス。店頭予想価格は4wireが145,000円前後、8wireが210,000円前後の見込み。導体素材にはOCC銅を採用。OCCの細い糸を撚り合わせで出来た糸を更に撚り合わせ、幾重にも構造を重ねた導体にリボン状のOCCを巻いた二重螺旋構造となる。
さらにBeat Audioからは、発売時期・価格ともに未定だが「Oslo MKIV」と「Silversonic MKVII」も参考出品される。
ナイコム
さらにナイコムの公式Twitterでは、平面駆動ヘッドフォンTHIEAUDIO「Wraith」を出品すると予告。96×76mmの大型平面駆動ドライバーを搭載した、プロフェッショナルハイパフォーマンスヘッドフォンになるという。
ヘッドフォン祭2022 秋🎧
— ナイコム株式会社/オーディオ製品正規輸入販売代理店 (@KNICOMCORP)September 15, 2022
新製品出品予定
THIEAUDIO『Wraith』
満を持して平面駆動ヘッドホンが登場!!
96mm×76mmの大型平面駆動ドライバーを搭載のプロフェッショナルハイパフォーマンスヘッドホン。#hpfespic.twitter.com/GNyw1jLByD