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FIIO初の平面磁界ドライバー搭載開放型ヘッドフォン「FT5」。DAPでも駆動可能

開放型ヘッドフォン「FT5」

エミライは、FIIO初となる平面磁界ドライバーを搭載した開放型ヘッドフォン「FT5」(FT5 Black)を12月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は79,200円前後。

銀・アルミ混合素材によるプリントコイルを用いた6μmの振動板と、強力な磁気回路を備えた新開発の平面磁界ドライバーを採用。極めて質量の少ない振動板を面全体で駆動することにより、歪みが極めて少なく、過渡特性に優れた自然な出音を生み出せるという。

サイズは90mm口径と大型。ダイナミック型と異なり、マグネットに挟まれた極めて質量の少ない振動板を面全体で駆動する平面磁界方式により、分割振動による歪みを排除。7Hzから40kHzの広帯域にわたって過渡応答に優れたサウンドを生み出せる。

金などの重い金属を採用すると振動板の重量が増してしまうため、FT5の振動板では銀を含有したアルミ素材を半導体技術を用いて正確にプリント。これによって、優れた導電性と振動板重量の軽減を実現している。

さらに、振動板がストレスなくバランスの良い駆動をできるよう、チャンネルあたり20個のネオジムマグネット素材を採用。約1.5テスラの磁束密度をもつN52ネオジムマグネットをフロントに11個、リアに9個配置し、プリントコイルを挟み込む構造としている。効率的なマグネットの配置により、振動板のポテンシャルを最大限まで引き出した。

チャンネルあたり20個のネオジムマグネット素材を採用

従来の平面磁界方式では感度が低く十分にドライブするためには大規模なアンプが必要だったが、前述のような6μmの薄型振動板とプリントコイル、強力な磁界によって、110dB/1Vrms@1kHzの高感度と、36Ωの低インピーダンスを獲得。ポータブルプレーヤーや低出力のアンプであっても十分にドライブできるという。

ハウジングの背面を密閉せず背圧を効果的に抜くための開放構造を採用。空気の流れを緻密にコントロールし、高い解像度と自然な音色を実現する、独自の渦巻きデザインを採用している。

ハウジング素材には、アルミニウムに比べてさらに軽量なアルミニウム・マグネシウム合金を採用。90mmの巨大な平面磁界ドライバーが生み出す振動を効果的に抑制し、高い耐久性と快適な着け心地、そして高級感を感じさせる質感を兼ね備えている。

頭にヘッドフォンが適切にフィットするように設計した「3軸可動デザイン」を採用。392本の銀メッキ単結晶銅を導体に採用した、長さ約1.5m、太さ23AWGのケーブルが付属。

ケーブルのプレーヤー側端子には交換可能なヘッドフォンプラグを備え、3.5mmアンバランス/4.4mmバランスの交換が可能。3.5mmプラグから6.35mmプラグに変換するアダプターと、4.4mmプラグからXLR4ピンプラグに変換するアダプターも同梱する。

装着感と音質の異なる2種類のイヤーパッドが付属「スエードイヤーパッド」は臨場感や高揚感を感じさせるバランスの取れたサウンドを、「プロテインレザーイヤーパッド」は広い音場感や明瞭でディティール豊かなサウンドを特徴としている。本革製の専用収納ケースが付属する。