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ソナス・ファベール、ブックシェルフの可能性を追求した「Guarneri G5」

「Guarneri G5」

ノアは、ソナス・ファベールの新スピーカーとして、ブックシェルフ型の更なる可能性を追求したという「Guarneri G5」を3月5日に発売する。価格はペアで324万5,000円。仕上げはWenge、Red、Graphiteを用意する。

「Guarneri G5」Wenge、Red、Graphite

偉大な弦楽器製作者をオマージュしながら、同社が永年培ってきた伝統と本機のために開発された革新的な技術を「惜しみなく注ぎ込んだ」という。

キャビネット側面は 同社の上位モデルで採用されているプライウッド構造を継承。厚みの違うシート状の木材を木目の角度を交互に90度変えて8層に積層させ、プレス機で加圧しながら美しくも強靭さを兼ね備えた曲面を造形している。さらに、側板の突板同士の接合部にはクリア・メイプルをダンピング素材として挟み込み使用。ラインを施したような印象的なデザインアクセントを持たせながら、異種木材の組み合わせによって木の響きを活かしつつ不要振動を排除している。

バスレフポートのダクトに適度なダンプをかけ、ポートのチューニングを施すことで低域をコントロールし再生レンジの拡大を図る「Stealth Ultraflex」機構を継承。アルミニウム押し出し成形により作られた堅牢なリアポート構造は、歪の原因ともなるポート付近の気流の乱れを、波状の構造で最適化しノイズを極限まで抑制。低域の再現性を向上させた。

天然木によるキャビネットに、アルマイト処理とラウンド・エッジ処理を施したCNC加工アルミニウムプレートをキャビネットの上下に取り付け、挟み込む独自構造「エキソ・スケルトン・クランプ」も採用。

キャビネットをダンピングさせ振動成分を抑制するとともに、天然木ならではの豊かな鳴りと適度に引き締まった低域域の再生を実現した。

28mm径シルク・ソフトドーム・ツィーター

高域は、28mm径シルク・ソフトドーム・ツィーター。強靭なアルミニウム・ダイキャストのフレームに搭載されたソフトドーム・ツィーターの頂点を部分的にダンピングさせ、ダイアフラムの逆相挙動を抑制する事で、高域の透明感、伸びやかさをより発揮させる独自の「DAD(Damped Apex Dome)テクノロジー」を使っている。

ツイーター背面には、フラッグシップ・モデル「AidaII」にも採用された専用の木製チェンバーを搭載。ドライバー駆動時に発生する気流を制御し、レーザーエッチング加工による複雑な音響迷路を形成する内部構造により、「透明でありながら力感のある、高純度な高域再生に寄与する」という。ドライバー部は専用新設計。

中低域用は150mm径ペーパーコーン

中低域用には、自然繊維を空気乾燥させ、独自にダイアフラムに調合した150mm径ペーパーコーンを採用。ムービングコイルはCCAWで構成、特製銅合金によりムービング・マスが低減する事でダイナミクスが向上。BIMAX特殊素材を使用した新設計のスパイダー、強靭なアルミニウム・ダイキャストのフレームによるバスケットにより、「淀みのないナチュラルなサウンドを発揮する」という。

クロスオーバー・ネットワークには、上位機でも採用している「PARACROSS TOPOLOGY(パラクロス・トポロジー:位相幾何学)」と、新たに開発した「Interactive Fusion Filtering(インタラクティブ・フュージョン・フィルタリング)」に基づく設計。

各ドライバー・ユニットの振幅/位相特性、空間/時間特性を最適化する一方、低周波数のインピーダンスを最適に制御してアンプとのマッチングに配慮。高周波干渉を抑え、トランジェント特性を改善させることで、ポテンシャルを存分に発揮させるとする。

クロスオーバー周波数は2,200Hz。周波数特性は40Hz~35kHz。出力音圧レベルは86dB SPL (2.83V/1m)。インピーダンスは4Ω。スピーカーターミナルはバイワイヤリング対応。スピーカー部分の外形寸法は238×390×378mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は14.6kg。専用スタンドに装着した状態では、300×390×1,139mm、27.6kgとなる。