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ハイセンス、約1.9倍明るくなったミニLEDテレビ。ARコートで色鮮明

ハイセンスジャパンは、2024年テレビの新製品として、前モデル(U9H)から約1.9倍の明るさを実現した4KミニLED液晶「U9N」シリーズを6月上旬より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、75型「75U9N」が約40万円前後、65型「65U9N」が約30万円前後。

2022年6月に発売した、ミニLED×量子ドット搭載「U9H」シリーズの後継機。リビングで映画などを大画面で楽しむ、ホームシアターユーザー向けのハイグレードモデルとして投入する。

前モデル比でローカルディミング数を約4倍、ピーク輝度を約1.9倍にまで高めたほか、現行のフラッグシップ「UX」と同じ低反射・広視野角シートを搭載することで、映り込みの少ない映像を実現した。

同時発表の、ミニLED搭載“コスパ重視”シリーズ「U8N」と、144Hz対応の量子ドット搭載ゲーミングテレビ「U7N」は別記事で紹介している。

写真左から「U8N」「U9N」「U7N」

U9Nの特徴:ホームシアター向けの高性能パネル仕様

65型・75型共に、ミニLEDバックライトと量子ドットを組み合わせた4K ADS液晶パネル(3,840×2,160ピクセル)を採用。細部までメリハリのある、明るく高コントラストな映像を実現した。

前モデルからは、明るさとミニLEDバックライト制御が大幅に進化。75U9Nでは、パネル構造を見直すことによりピーク部分で約1.9倍(75U9H比で187%増)もの輝度突き上げを実現。「正確なピーク輝度の数値は明かせないが、3,000nitに迫る明るさ」(関係者談)が出せているという。

ミニLEDをエリア毎に分割して光の点灯を制御するローカルディミングに関しても、分割数を4倍(75U9H比)に細分化。前モデルでは、バックライトの漏れが暗部を浮かせてしまうハローが目立ったシーンでも、明部と暗部を細かくしっかり描き分けて、高コントラストな映像を表現できるようにした。

パネル表面の加工も変更点の1つ。前モデルは表面部分の細かな凹凸で光を乱反射させて映り込みを軽減するアンチグレア(AG)コーティングだったが、U9Hでは高価なアンチリフレクション(AR)コーティングを採用。“光の干渉”を利用した外光の映り込み軽減によって、前モデルから映り込みを50%低減。さらにアンチグレアよりもヘイズ(曇り具合)が低く、斜めから見ても白っぽくならないため、リビングなどの外光が入りやすい環境でも、鮮やかな映像が楽しめるようになった。

また、斜めから見た際の、光漏れを抑える光学フィルムを採用。例えば、黒い背景の明るい物体を表示しても、エッジ部がクッキリ見えるようになっているという。

REGZAと共同開発「HI-VIEWエンジンII」搭載

映像エンジンは、TVS REGZAと共同開発した映像処理回路「HI-VIEWエンジンII」を搭載。地デジやBS/CS、4K放送ほか、ネット動画、ゲームなどのコンテンツをAIが認識。それぞれで最適な処理を適用することで、高画質な映像を楽しむことができる。

新エンジンでアップデートしているのが、ネット動画向けの「バンディングノイズ制御」と画面の揺れを抑える「フレームジャダー低減」。

バンディングノイズ制御では、ネット動画の特性に合わせた高画質処理を実行。コントラスト・精細感のアップと、ノイズを抑えたなめらかな映像を目指している。

バンディングノイズ制御 搭載モデル
バンディングノイズ制御 非搭載モデル

フレームジャダー低減は、画面の動きやフレームの揺れが激しい時、画面内の被写体を自動で探知。被写体に合わせて揺れを低減させることで、スムースで安定した映像を実現。ユーザーにとっては見易さが改善するという。

前モデルから搭載する、様々な高画質処理も継承。速い動きもすっきりクリアに見える補間技術「クリアモーションPro」や、白飛びや黒潰れを抑えて人肌の美しい質感をリアルに再現する「美肌リアリティーPro」に加え、RGB感知の環境光センサーにより、周囲環境の明るさや色温度に合わせて最適な画質調整を自動で行なえる「おまかセンサーPro」を搭載。

この他にも、5層のニューラルネットワークを活用し、シーンごとに適した超解像処理を実施する「AIシーン別超解像処理」、動きの少ない/激しいシーンに対して適切なフレームを参照してノイズリダクションを行なう「AIモーション別超解像処理」、ネット動画素材に合わせて色濃度/超解像/輝度/ガンマ補正などを施す「AIネット映像高画質処理」なども搭載している。

対応のHDR規格は、HDR10、HDR10+、HLG、Dolby Visionのほか、視聴環境にあわせて処理を行なうHDR10+ ADAPTIVE、Dolby Vision IQもサポートする。

最大4K/144Hzまでの高リフレッシュレートゲームに対応。ゲーム専用モード「ゲームモードPro」では、最小約0.83msの低遅延を実現する。

ゲームプレイに特化したゲーミングメニューを追加。リフレッシュレートやHDR、VRRの状況を確認できるだけでなく、バックライトや暗部ガンマの調整、FPSゲームなどで利用できる「照準表示」も搭載した。

ゲーミングメニュー

新4K衛星放送チューナー(BS4K/110度CS4K)を2基、地上/BS/110度CSデジタルチューナーを3基搭載。別売の外付けUSB HDDを接続することで、4K、2K放送の裏番組録画などが行なえる。

動画配信サービスに「バンダイチャンネル」追加

オーディオは、左右のメインスピーカーと背面のサブウーファーに加え、テレビ上部に2つのイネーブルドスピーカーを搭載した、Dolby Atmos対応の2.1.2ch/7スピーカーシステムを採用。実用最大出力60Wの迫力あるサラウンドで、映画館のような音を目指した。

新モデルでは「オーディオキャリブレーション」機能を搭載。テレビからのテスト信号をリモコンマイクで受信・測定して、音響の特性を調整することで、部屋の環境に適したサウンドを自動設定してくれる。

スピーカーの3次元マトリックス測定と独自の音響解析理論を活用した音響最適補正技術「Eilex PRISM」や、サウンドリマスター機能の「Eilex FOCUS」なども備える。

基本OSには、独自プラットフォームの「VIDDA(ヴィダ)」を継承。NetflixやPrime Video、Disney+、YouTube、U-NEXT、TVer、WOWOWオンデマンドなどの主要な動画配信サービスアプリをプリインストールする。2024年モデルからは、バンダイチャンネルが追加され、計20社のサービスが楽しめる。

スマホ連携では、iPhone/iPadなどのデバイスの画面をそのままテレビに表示する「AirPlay 2」、Androidスマホなどの画面を表示する「Anyview Cast」の機能に対応。スマホの画面をタップするだけでテレビに表示できるため、スマホ内の静止画や動画などを手軽にテレビの大画面でシェアできる。

リモコンは、テレビに向けなくても使えるBluetooth接続式を採用。ボタンの文字の改善や裏面の滑り止め加工、SIAA(抗菌製品技術協議会)の基準を満たした抗菌加工など、使いやすさと安全性を高めている。ボタン一つでサービスを立ち上げられる、動画配信のダイレクトボタン(12個)も用意する。

AmazonのAlexa対応機器やApple製品と連携可能なスマートホーム機能「Works with Alexa」「Works with Apple Home」もサポート。家庭内(DLNA環境)の録画番組を再生するクライアント機能に加えてサーバー機能を内蔵しており、テレビで録画した番組をクライアント機へ送信できる。

2段階の高さ調整が可能な、新スタンドを採用。テレビの前にサウンドバーを設置するような場合など、設置状況に応じてスタンド高を選ぶことができる。

背面