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ハイセンス、ミニLED×量子ドットの4K液晶。65型で約25万円

75型4K液晶テレビ「75U9H」

ハイセンスジャパンは、ミニLEDバックライトと量子ドット技術を搭載した、4K液晶テレビ「U9H」シリーズを6月下旬より発売する。65型(65U9H)と75型(75U9H)の2サイズを用意。価格はどちらもオープンプライスで、店頭予想価格は65型が25万円前後、75型が35万円前後。

同社4K液晶テレビの最上位シリーズで、ミニLEDや量子ドット、高性能エンジン、Dolby Vision/Atmos対応、HDMI2.1入力など、最新の技術と機能が盛り込まれているのが特徴。なお、今年1月開催のCES 2022で発表された同名シリーズとは、ディスプレイ性能や機能などは異なるという。

通常サイズのLED光源と倍速パネルを採用した4K液晶テレビ「U7H」シリーズは、別記事を参照のこと。

65型「65U9H」
U9Hシリーズ

ミニLED×量子ドットで高輝度かつ鮮やかな映像

U9Hシリーズ最大の特徴が、ミニLEDバックライトと量子ドット技術による高輝度なディスプレイ性能。従来の液晶テレビで使われているLEDよりも小型の、高輝度LEDバックライトを直下に配置。それらを数多く敷き詰めることで、細部まで明るくメリハリのある鮮やかな映像表現を実現した。

新開発のミニLEDバックライトを搭載
量子ドットシートを搭載

鮮やかな色再現に寄与する量子ドット技術も採用。バックライトから出た光の波長をナノサイズの半導体粒子で変換する構造により、従来の液晶テレビよりも純度の高い3原色(RGB)を生成し、現実に近い鮮やかな色彩を可能にしている。DCI-P3カバー率は約97%という。

また直下型のミニLEDバックライトをエリアごとに細かく分割して制御する「ローカルディミングPro」では、明るい部分と暗い部分の差をはっきりと描写。映像の奥行き感がアップし、高いコントラストを実現した。星や照明、金属の輝きやハイライトなどを抽出して、その部分の明るさを引き上げることできらめきを表現する「輝き復元Pro」も備えた。

鮮やかな色再現が特徴
75型「75U9H」

120Hz駆動に対応したパネルで、解像度は4K/3,840×2,160ドット。75型、65型ともに、IPS系の広視野角なADS方式を採用した。

フレーム補間および3Dノイズリダクションのクリアモーションにより、スケートボードやカーレースなど動きの速いスポーツも残像感の少ないなめらかでクリアな映像で楽しめるという。

なお、ディスプレイ部には“バックライトブーストフィルム”と呼ぶ素材を挿入。フィルムが光を反射することで輝度を全体的に引き上げ、明るく見やすい、豊かなコントラストと色彩を表現している。

「NEOエンジンPro」を搭載

映像回路には「NEOエンジンPro」を搭載。NEOエンジンProは、2018年に東芝映像ソリューション(現TVS REGZA)と共同開発した映像処理回路の進化版。2021年モデルで使用していた「NEOエンジン 2021」や「NEOエンジン plus 2021」とは異なる高性能な新世代チップとなっており、様々な映像機能を1チップで処理する。

「AI放送高画質処理」では、地デジやBSの放送番組を超解像処理で高精細な4K画質に復元。さらに3次元ノイズリダクションでさまざまなノイズを低減し、グラデーション部分やテロップまでくっきり再現した。

コンテンツを分析した上で、色濃度/超解像処理/輝度/ダイナミックガンマ補正などを最適化する「AIネット映像高画質処理」を搭載。様々なクオリティのコンテンツに対しても、高いコントラストと自然な色彩での再現を目指した。

動画配信サービス向けの高画質機能も搭載。コンテンツに応じて、最適な画質に調整するという

「AIオート画質調整」も搭載。環境光センサーにより、部屋の照明や太陽光の当たり方など、時間によって変化する周囲環境の明るさや色温度に合わせて、最適な画質調整を自動で行なえるようにした。

「美肌リアリティーPro」では、白飛びや黒つぶれを抑え、色調をきめ細やかに描き出すことで透明感のある美しい肌の質感をリアルに再現。撮影環境などによって不自然に白飛びした人肌も美しい色彩で自然に再現するようチューニングした。

肌の質感をリアルに再現する「美肌リアリティーPro」
映像調整メニュー

この他にも、5層のニューラルネットワークを活用し、シーンごとに適した超解像処理を実施する「AIシーン別超解像処理」、動きの少ない/激しいシーンに対して適切なフレームを参照してノイズリダクションを行なう「AIモーション別超解像処理」、3段階の超解像処理により地デジを4K画質相当まで引き上げる「3段階超解像処理」なども搭載している。

色調整に関しては、64色軸色彩コントロールを導入。高精度な色彩制御により、映像信号として圧縮された色域に対して、6,144項目の色彩データベースを参照。精度の高い色空間変換を行なことで、繊細な色合いも、より自然界に近い色で描写できるとする。

対応するHDRは、HLG、HDR10、HDR10+、Dolby Visionの4方式に加え、視聴環境にあわせて高画質処理を行なうDolby Vision IQをサポート。HDR10+信号を部屋の明るさに応じて自動調整するHDR10+ ADAPTIVEにも対応する。「HDR再現処理plus」機能により、精巧なコントラスト描写が可能になり、立体感・奥行き感のある映像を再現。通常は色の再現が難しい明るいシーンや暗いシーンも自然な色彩で描き出す。

65型4K液晶テレビ「65U9H」

総出力70Wのサウンドシステム。約0.83msの低遅延「ゲームモードPro」も

サウンドは、左右にメインスピーカーとツイーター、背面のサブウーファー、そして上部に2つのイネーブルドスピーカーを備えた「7スピーカー立体音場システム」を使用。実用最大出力は70Wで、重厚かつ立体感のある音場を生成。左右に加え、高さ方向の音表現も可能なDolby Atmosにも対応する。

またスピーカーの3次元マトリックス測定と独自の音響解析理論を活用した音響最適補正技術「Eilex PRISM」や、サウンドリマスター機能を備えた「Eilex FOCUS」も備えた。

最大出力70Wの「7スピーカー立体音場システム」を搭載
フロントは前向きのユニットを装備
背面のサブウーファー
上部のイネーブルドスピーカー

HDMI入力は4系統で、HDMI 1~2のみ4K/120p入力に対応。ちらつきやカクツキを抑えるVRRや、ゲーム機と連動して低遅延/高画質モードを自動で切り換えるALLM機能も利用可能。また、4K/120pおよび2K/120p入力において約0.83msの低遅延を実現する「ゲームモードPro」を搭載しており、FPSや格闘ゲーム、アクションゲームなど判定にシビアなゲームに最適とする。

コンテンツのフレームレート(fps)とテレビのリフレッシュレート(Hz)を同期させて、カクツキやティアリングを低減するAMD FreeSync Premiumにも対応した。

約0.83msの低遅延を実現する「ゲームモードPro」
独自プラットフォームのVIDAAを採用

VIDAAプラットフォームを採用し、多彩な動画配信サービスに対応。リモコンには、動画サービスをすばやく起動できる9つのダイレクトボタンを用意。リモコンはボタンの文字の大きさを改善し視認性を高めたほか、裏面には滑り止め加工も施した。

ほかにも、スマートフォンの画面をテレビに映し出せる「スクリーンシェア」や、Bluetooth接続、発話でチャンネル/音量/入力切替などが操作できる「VIDAA Voice」、2K放送を最大で2番組同時に録画できる機能も用意する。

リモコン。通信はBluetooth方式
ダイレクトボタンは「Netflix」「Prime Video」「Disney+」「YouTube」「dTV」「Hulu」「ABEMA」「Net.TV」「U-NEXT」

消費電力と年間消費電力、外形寸法、重量は以下の通り。

【消費電力と年間消費電力(12年・26年基準測定値)】
・75U9H:400W 200・240kWh/年
・65U9H:350W 179・220kWh/年

【スタンドを含めた外形寸法と重量】
・75U9H:167.4×34.4×103.9cm(幅×奥行き×高さ) 約48kg
・65U9H:145.2×30.0×91.4cm(同) 約31.5kg