ソフトバンク、太陽光充電対応など携帯電話'09年夏モデル

-「お父さん」登場、江川&桑田も。新iPhoneにはノーコメント


5月19日より順次発売


 ソフトバンクモバイル株式会社は19日、携帯電話の2009年夏モデルを発表した。新製品のうち、ワンセグを搭載するのは11モデル。これらはミュージックプレーヤー機能も備える。

型番発売日メーカーメイン
ディスプレイ
ハイスペック
動画
ミュージックプレーヤー
HSDPA
Bluetooth特徴外形寸法
(縦×横×厚さ)
重量
936SH8月下旬
以降
シャープ

3型
854×480ドット
NewモバイルASV液晶

ソーラー充電
防水
測定中測定中
931P6月下旬
以降
パナソニック3型
854×480ドット液晶
ワンセグ4倍速表示
コントラスト1万:1
約108×50
×18.5mm
約128g
931N8月下旬
以降
NEC

3型
854×480ドット
液晶

縦横180度回転液晶
無線LAN
約113×50
×18.9mm
約139g
935SH7月上旬
以降
シャープ3型
854×480ドット
NewモバイルASV液晶
防水
金属素材の筐体
約108×50
×15.4mm
約131g
934SH6月上旬
以降
シャープ3型
854×480ドット
NewモバイルASV液晶
防水
3型サブディスプレイ
約108×50
×15.9mm
約129g
933SH5月下旬
以降
シャープ3.3型
854×480ドット
NewモバイルASV液晶
1,000万画素CCD
 スイーベル型
約110.6×51
×16.7mm
約127g
931SC6月中旬
以降
サムスン3型
800×400ドット液晶
お絵かきアニメ

約111.2×50.9
×13.1mm

約111.4g
930N6月中旬
以降
NEC3.2型
854×480ドット液晶
薄さ13.9mm約109×50
×13.9mm
約111g
832P5月22日パナソニック 3型
427×240ドット液晶
薄さ10mm
ワンプッシュオープン
約110×50
×10mm
約107g
831SH s5月19日シャープ3型
400×240ドット液晶
でか文字メニュー約105×49
×15.9mm
約109g
831N9月中旬
以降
NEC3型
427×240ドット液晶
1.6型サブ液晶
緊急地震速報
約105×49
×16.6mm
約115g

ワンセグ非搭載機種も含めると全部で19モデル61色を発表
 ソーラー充電対応のシャープ製「936SH」は、AC充電ができない場合でも、太陽光充電で通話などが行なえることが特徴。また、IPX5/7相当の防水機能も備えている。ディスプレイは3型フルWVGA液晶を採用。シャープ製端末では、同製品のほかにも防水/ワンセグ対応製品を3モデルラインナップ。そのほか、1,000万画素CCDカメラと3.3型フルWVGA液晶搭載の“AQUOS SHOT”「SH933H」も用意する。

 “VIERAケータイ”「931P」(パナソニックモバイル製)は、ワンセグ放送の4倍となる60fpsに変換して表示する「モバイルWスピード」を搭載。また、従来機種のP930に比べコントラスト比を約1.7倍高めている。ディスプレイは3型フルWVGA液晶。サブディスプレイは2型に大型化している。

 NEC製の「931N」は、縦横180度の回転が可能な新形状を採用。「タッチ」、「シェア」、「コミュニケーション」という3つのスタイルで、それぞれに最適な機能が利用できるとしている。また、無線LANも搭載し、下り最大54Mbpsの高速通信に対応。さらに、バーチャル5.1chサラウンド音声にも対応する。ディスプレイは3型フルWVGA液晶。



■ ソーラー充電対応「936SH」

 初のソーラー充電機能を備えたシャープ製の折り畳み端末。ACアダプタで充電できない場合でも通話などが行なえるという。本体カラーはネイビー/ホワイト/アースグリーンの3色。約10分間の太陽光充電で、待ち受けは約2時間、通話は約1分間行なえる。なお、バッテリが75%以上充電になると太陽光充電は停止するという。

936SH。左からホワイト、アースグリーン、ネイビー背面にソーラーパネルを装備。なお、実働する端末はまだ用意されていなかった10分間の充電で2時間の待ちうけ/1分間の通話が可能。ワンセグの利用時間については公表されていない

 IPX 5/7相当の防水機能も備え、浴室でもワンセグなどが利用可能。ディスプレイは3型/854×480ドットのNewモバイルASV液晶で、周囲の明るさにあわせてバックライトなどを調整するセンサーを搭載。のぞき見を防ぐベールビュー機能も備える。

 カメラは800万画素CCD。5人までの顔検出に対応した人物優先AFを搭載し、検出した顔の追従も可能。シーン自動認識機能も備えている。




■ ワンセグ4倍速表示対応「931P」

左から、ピンク、ホワイト、ブラック

 パナソニックの“VIERAケータイ”で、縦または横で開閉できるダブルオープン型の折り畳み端末。カラーはブラック、ピンク、ホワイトの3色。

 ワンセグを、放送時の4倍となる60fpsに変換して滑らかに表示する「モバイルWスピード」を搭載。前後のフレームから予測した補間フレームを3枚ずつ挿入することで実現している。また、VIERAの高画質技術「モバイルPEAKSプロセッサー」も進化し、動画再生時のコントラストを最大1万:1まで高めている。ワンセグの連続視聴時間は約3.7時間(モバイルWスピードON時)、約6.3時間(ECOモード時)。

 ディスプレイは3型854×480ドット液晶。カメラは811万画素CMOSで、シーン自動判別機能「おまかせiA」も搭載する。LEDフラッシュや、6軸手ぶれ補正も装備。サブディスプレイは2型/427×240ドットに大型化しており、本体を閉じた状態で、サブディスプレイをカメラのファインダーとして使える。

ワンプッシュオープン対応の折り畳み型

横画面表示時

サブディスプレイも2型で見やすい

ワンセグ60fps表示を、従来機と比較

従来機に比べ、色表現もより深みが増していた

背面カメラ部




■ 縦横180度回転機構を採用した「931N」

 縦横180度の回転が可能な新形状「T-Style」を採用したNEC製端末。本体を閉じたままでの「タッチ」、横画面にしてワンセグとメールを並べて表示できる「シェア」、縦画面で通話やメールを行なう「コミュニケーション」という3つのスタイルが選べる。カラーはブラック、チタンシルバー、ホワイトの3色を用意。

ディスプレイ部180度回転することが特徴

無線LANに対応

 無線LANをソフトバンク端末として初搭載。IEEE 802.11b/g規格に対応し、下り最大54Mbpsの高速通信に対応。「ケータイ無線LAN」(月額1,029円)に加入することで(「パケットし放題」必須)、マクドナルドなどで使える公衆無線LAN「BBモバイルポイント」も利用可能。

 ワンセグの連続視聴時間は約180分。ディスプレイは3.2型の854×480ドット液晶で、タッチパネル対応。カメラは810万画素CMOSで、5人まで対応する顔認識AFや、6軸手ぶれ補正を搭載。タッチパネル上からもカメラを操作できる。



■ そのほか

 シャープ製の端末は、上記の936SH以外にワンセグ搭載モデルを3製品ラインナップ。935SHは、アルミ筐体で高級感を持たせた折り畳み型。カラーはゴールド/オニキスブラック/エメラルドブルー/シェルピンクの4色。IPX 5/7相当の防水機構を採用する。ワンセグの連続視聴時間は約4時間30分。ディスプレイは3型/854×480ドットのモバイルASV液晶。カメラは800万画素CCDで、人または物体に対応したフォーカス追従(コンティニュアスAF)が利用できる。

935SH。左からゴールド、シェルピンク、オニキスブラック、エメラルドブルー

本体オープン時

カメラ部

 934SHも防水対応の折り畳み型。カラーはブラック/ホワイト/ピンク/ウッドブラウンの4色。3型/854×480ドットのモバイルASV液晶や、800万画素CCDデジカメを搭載する。大きな特徴は、サブディスプレイに新開発の3型“メモリ液晶”を採用したこと。電子ペーパーと同様のモノクロ液晶で、有機ELの約1/500という低消費電力を実現。本体を閉じていても時計や天気、紫外線の強さなどの情報を常時表示できる。カメラは800万画素CCDで、コンティニュアスAFにも対応。ワンセグの連続視聴時間は約4時間30分。

背面に3型“のメモリ液晶”を採用

さまざまなパターンで表示可能

本体オープン時

 “AQUOS SHOT”というネーミングの933SHは、1,000万画素CCDを搭載した高機能カメラが特徴。ISO 12,800までの高感度撮影にも対応する。8つのシーン認識や、36のパターン撮影に対応。コンティニュアスAFも利用できる。カメラの操作はタッチパネル上から可能。ワンセグの連続視聴時間は約4時間。

1,000万画素カメラ搭載のAQUOS SHOT 933SHカラーはボルドー、アイボリー、ブラック、ホワイトの4色

側面

 “GENT”831SH sは、専用の「でか文字メニュー」や、立体的で押しやすいという「アークリッジキー」を採用した折り畳み型。カラーはシルバー/グリーン/レッドの3色。ディスプレイは3型400×240ドットNewモバイルASV液晶で、カメラは320万画素CMOS。ワンセグの連続視聴時間は約6時間。

831SH s。左からシルバー、レッド、グリーン

立体的な「アークリッジキー」を採用

側面

 “OMNIA POP”931SCは、サムスン製のストレート型端末。片手サイズでタッチ操作に対応する。カラーはアーバンホワイト/ポップピンク/オーシャンブルーの3色。撮影した静止画に、ペンやスタンプなどのツールを使って編集できるという「お絵かきアニメ」機能を搭載する。ディスプレイは3型800×400ドット液晶。カメラは515万画素CMOSで、顔認識AFを搭載する。ワンセグの連続視聴時間は約2時間48分。

931SCのポップピンク、アーバンホワイト、オーシャンブルー

タッチパネル液晶で操作-

背面

 930Nは、NEC製の折り畳み端末で、13.9mmの薄型筐体に810万画素CMOSカメラなどを搭載して高機能化したことが特徴。カラーはガーネットレッド/ヴィンテージブラック/スパークリングホワイト/ロマンスピンクの4色。ディスプレイは3.2型854×480ドット液晶。「SRS TruMedia」を搭載し、ヘッドフォンでバーチャル5.1chサラウンド再生が可能。カメラは顔認識AFや6軸手ぶれ補正に対応する。ワンセグの連続視聴時間は約180分。

930N。ロマンスピンク、ガーネットレッド、ヴィンテージブラック、スパークリングホワイトの4色

側面

キーイルミ点灯時

 パナソニック製の832Pは、薄さ10mmのステンレス筐体で、ワンプッシュオープン対応の折り畳み型。カラーはシャンパン/ホワイト/ブラック/レッド/ピンクの5色。ワンセグのフレーム補間機能「モバイルWスピード」に対応するが、前述の931Pとは異なり、30fps(2倍速)表示となる。ワンセグの連続視聴時間は、モバイルWスピードON時が約4.8時間、OFF時が約5.5時間、ECOモード時が約7.1時間。ディスプレイは3型427×240ドット液晶。10個の辞書/事典コンテンツをプリインストールしている。

最薄部10mmの筐体が特徴の832P

カラーはブラック、レッド、シャンパン、ホワイト、ピンク

豊富な辞書内蔵も特徴

 831N(NEC製)は、気象庁が配信する緊急地震速報を、震源地周辺のユーザーに通知する「緊急地震速報」にソフトバンク端末において初めて対応。ワンタッチオープンの折り畳み型カラーはシルバー/ブラック/ピンクの3色。ディスプレイは3型427×240ドット液晶。ワンセグの連続視聴時間は約5時間。3軸加速度センサー採用の歩数系機能や、カメラを通して文字などを4段階まで拡大するケータイルーペ機能などが利用できる。

831N。左からピンク、シルバー、ブラック同日に発表されたEMPORIO ARMANIモデル830SC。側面のロゴが3色で光る。ワンセグには非対応ケータイからメールで静止画を受信できるフォトフレーム「Photo Vision」も発表。7型液晶を搭載する


■ 動画配信などコンテンツも強化

新サービスでは、動画をダウンロードしながらの再生も可能になる

 サービス面では、動画配信や音楽配信のサービスを強化。従来のダウンロード動画配信は3~5MBだったが、最大10MBまで拡大し、「ハイスペック動画機能」として訴求する。フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264で、解像度は320×240ドット。

 また、従来はダウンロードが終了するまで動画を再生できなかったが、新たにダウンロード中でも再生できるようになる。新サービスは5月下旬より順次開始。40~50のコンテンツプロバイダが参加し、お笑いの「S-1 バトル」や、「Yahoo!動画(β版)」を含めると約1万本が視聴可能になるとしている。サービス開始時の対応端末は、933SH/934SH/935SH/936SH/931P/930N/931Nの7機種。

 また、動画視聴を簡単にする試みとして、「選べるかんたん動画」も5月19日より開始。「S-1 バトル」や、「野球(12球団別)、「国内サッカー」、「海外サッカー」、「格闘技」、「韓流エンタメ」といったコースから選択することで、携帯電話向けに編集した1.5分程度の短い動画が配信される。Yahoo! ケータイ対応の3G端末で利用でき、料金は2コースまで無料、3コース目以降は1コース月額525円。

  そのほか、メールで最新音楽情報を配信し、サイトから着うたフルのダウンロードが行なえる「かんたんミュージック」も6月1日より申し込み受付を開始。ランキングなどJ-POP中心の音楽番組をストリーミング配信し、気に入った楽曲を「レコチョク[ フル ]」でダウンロード購入できる。月額料金は不要(楽曲ダウンロード料金は別)。

 

「ハイスペック動画」のサービス内容

「選べるかんたん動画」のコンテンツの一部「かんたんミュージック」では、ダウンロードできる楽曲の情報をメールと番組で配信


■ 発表会に桑田と江川が登場。白戸家の“お父さん”も

野球などの動画コンテンツについて話す孫社長と桑田氏、江川氏
 19日の発表会で製品やサービスを紹介した孫正義社長は、「今回はコンテンツを強化した内容になる」と説明。上記の「選べるかんたん動画」や、「かんたんミュージック」でよりコンテンツが利用しやすくなるとアピールした。

 「選べるかんたん動画」で野球のハイライトなどを充実させたことに関連し、元巨人の江川卓氏と桑田真澄氏もゲストとして登場。独自の切り口で語る解説者としても知られる江川氏は、「ニュースの時間以外でも見れちゃうから、ニュースをやる人間としてはこわい」とコメント。桑田氏は「3年間同じ電話を使っているが、これほど進化するとは。技術の進歩に驚いている」と語った。「ご自身が現役のころにこんなサービスはなかったですよね」という質問に江川氏は「やってくれてたら、もうちょっと人気が出てたかな」と笑い、「昔の試合もぜひ配信してほしい」と話した。桑田氏は「ファンの立場から見ると、好プレーを何度も見られて、すばらしいアイディア」と感心していた。

 野球コンテンツは、短い時間にまとめるために独自の編集を行なっていることも特徴。孫氏の「ハイライト映像で、打者が打つ前に先走って解説者が結果を話すことがあり、先に想像させてしまうのはダメ」という見解から、「解説が映像を追い越さないことにこだわった」という。江川氏は編集の視点について「解説者として厳しくチェックさせてもらいたい」とした。孫氏は「“ソフトのバンク”だから、コンテンツを充実させるのは我々の使命。今後も動画コンテンツなどを増やしていきたい」と述べた。

 Android搭載の“Googleケータイ”の登場による、iPhoneの影響については、「これからスマートフォンはどんどん増える。Googleケータイもそれを拡大してくれる機種」とした。なお、6月のアップル「Worldwide Developers Conference」(WWDC) が近づくにつれて噂されている新型iPhoneについての質問には、「噂に対してコメントしない」とし、「ソフトバンクとしては、iPhoneは好調であるし、ぜひ積極的に継続してこれからもがんばっていきたい」と話すにとどめた。

 同社の発表会でもすっかりおなじみとなった白戸家のメンバーも登場。樋口可南子さん、上戸彩さん、ダンテ・カーヴァーさんに加え、お父さんのカイくんも初登場。ソフトバンクホークスのユニフォーム姿も見せた。

  上戸彩さんは、AQUOS SHOT 933SHの高画質静止画撮影や、SOLAR HYBLID 936SHの太陽光充電機能が気になって、次の機種について悩んでいるとのこと。936SHは本体デザインも気に入ったようで、「男性が持っていたらドキッとする」との発言も。ちょうど手にしていた孫社長に「孫さんに、というわけではないですけど」と訂正して会場を笑わせた。

上戸彩さんなど、白戸家の人々も登場。“お兄ちゃん”のダンテ・カーヴァーさんは「ARMANIケータイ」の紹介時、アルマーニのスーツに身を包んで登場。孫氏もアルマーニのスーツを着用していた孫社長から以前プレゼントされたティファニーケータイについては、(もったいなくて)「箱から出せない」とのこと
カーヴァーさんが持つのは、ただともキャンペーンで提供されるプレゼントのストラップ。端末よりもかなり大きいデジタルフォトフレームのデモとして、孫氏が白戸家の集合写真を撮る場面もホークスのユニフォーム姿も披露したお父さん。背番号は「0103」(オトーサン)

 

(2009年 5月 19日)

[AV Watch編集部 中林暁]