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ソニー、DSD/192新対応のポータブルアンプ第2弾

DACを刷新。PC向けDSD再生ソフトも無償提供

ポータブルヘッドフォンアンプ「PHA-2」

 ソニーは、ポータブルヘッドフォンアンプの第2弾「PHA-2」を10月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は55,000円前後。

 2012年から発売している「PHA-1」(49,350円)に続くポータブルアンプ。上位機種という位置付けになっており、PHA-1は併売。PHA-1ユーザーの声に応え、24bit/192kHzのPCMデータや、DSDデータにも対応したハイグレードモデルとして展開する。

 なお、ソニーではハイレゾ製品の拡充を進めている。同社が定義する「ハイレゾ製品」は、再生周波数帯域40kHz以上のモデルで、その中でも社内の聴感検査をパスしたモデルと定めている。ポータブルアンプでは24bit/96kHz以上に対応し、FLAC/WAVへの対応が必須となり、PHA-1やPHA-2は“ハイレゾ製品”となる。

PHA-1とPHA-2の違い

PHA-2の正面。左右に亜鉛合金製バンパーを備えている

 アナログ音声入力×1とUSB入力×3を備え、ポータブルプレーヤーと接続して利用する携帯アンプ。ステレオミニのヘッドフォン出力×1を備えるほか、アナログ音声入力は、ライン出力も兼ねている。

 DACも内蔵しており、iPodとUSB接続し、内部の音楽データをデジタル伝送、アンプ側のDACでD/A変換し、増幅する事で、高音質な再生ができる。PCとUSB接続し、USBオーディオとしても機能する。

 PHA-1はPCとのUSB接続時、デジタル伝送する楽曲が24bit/96kHzまでの対応だが、PHA-2では新たに24bit/192kHzまでサポート。Windowsでは専用ドライバをダウンロードする必要がある。さらに、DSDファルの再生にも対応。2.8MHz、5.6MHzどちらのファイルにも対応する。

DSD再生用ソフト「Hi-Res Audio Player」

 また、このDSD再生用に、Windows向けのプレーヤーソフト「Hi-Res Audio Player」も用意。10月17日から、サポートページで無料ダウンロードできるようになる予定。なお、同じくソニーが提供しているプレーヤーソフト「Media Go」でも、ハイレゾファイルの再生は可能。

 機能強化と共に、DACも変更。PHA-1はWolfson「WM8740」を採用しているが、PHA-2ではTIの「PCM1795」になった。

 筐体サイズは68×140×29mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約270g。これは、PHA-1の67×130×26mm(同)と比べ、奥行きが若干長くなっている。

内部基板の表側
裏側

その他の仕様

ポータブルプレーヤーとアンプをホールドするゴムパーツも引き続き同梱する

 アナログ増幅部に低ノイズ・低歪率のオペアンプICを採用。立ち上がりの鋭い打楽器などを再現できるという。

 ヘッドフォンアンプ部には、電流帰還型ハイスルーレートのヘッドフォンアンプICを搭載。音の立ち上がりが良く、高い周波数を正確に再現。正負2電源方式によるOCL出力段も備え、ヘッドフォンを高品質かつパワフルに駆動できるとする。最大出力は165mW×2ch(8Ω)。

 筐体はアルミニウム製。ボリュームつまみなどを保護するための亜鉛合金製バンパーも備えている。ヘッドフォン出力はゲイン切り替えも可能。

 バッテリの持続時間は、アナログ接続時で17時間(PHA-1は約10時間)、デジタル接続時で6.5時間(同約5時間)。充電時間はPCとのUSB接続時で約7時間、USB ACアダプタ利用時で約3.5時間。

(山崎健太郎)