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東芝、スマホで4K動画や像面位相差AF対応の裏面照射CMOSセンサー。小型/省電力化
(2015/7/17 16:32)
東芝は、スマートフォンやタブレットでの4K/30p動画撮影にも利用できる1,600万画素の裏面照射型(BSI)CMOSイメージセンサー「T4KC3」を製品化した。9月からサンプル出荷を開始し、サンプル価格は1,700円。量産は12月から開始する。
1/2.7型、1,600万画素で、暗所撮影などに強い裏面照射型のCMOSセンサー。画素ピッチは1.12μm。電源回路の省電力化や、「16メガピクセルで世界最小クラス」というチップサイズへの小型化により、カメラモジュールのスモールフォームファクタ化を可能にし、スマホ/タブレットの薄型化のニーズに応えるという。参考モジュールサイズは8.5×8.5mm。現行製品の「T4KA3」や「T4KB3」にも搭載されている電源回路の省電力化などにより、フル画素30fps動作で240mW以下という省電力を実現した。
4K2K(4,000×2,160ドット)やフル画素の16M(4,624×3,472ドット)の動画は最大30fps、フルHD(1,920×1,080ドット)は60fps、HD(1,280×720ドット)は120fps(外部ISPでのI/P変換後は240fps)に対応。
デジタル一眼レフカメラなどに採用されている「像面位相差オートフォーカス機能(PDAF)」に対応したことでAFを高速化、スマートフォンやタブレットでの動画撮影の利便性を向上させるという。また、露光時間の短い高速動画撮影の高画質化を可能にするという「ブライトモード」により、明るく高画質なハイビジョン動画を毎秒240枚相当で撮影可能としている。
さらに、「ハイダイナミックレンジ(HDR)」記録にも対応。逆光など明暗コントラスト比が高い環境でも、明暗階調を広げることで、白飛びや黒潰れを防ぎ、被写体を自然に撮影できる。
多画素化への対応として、16K bitのOTP(One Time Programmable)メモリを内蔵。これにレンズシェーディング補正データを最大4シーン分書き込める。シーンに応じて1コマンドでレンズシェーディング補正データを切り替え、最適な設定で撮影できるという。