オーディオテクニカ、iPodライン接続対応ポータブルアンプ
-リモコン機能付で12,600円。ステレオミニタイプも
株式会社オーディオテクニカは、iPodのDock端子を介してライン接続できるポータブルヘッドフォンアンプ「AT-PHA30i」を2010年春に発売する。価格は12,600円。カラーはブラック(BK)とホワイト(WH)の2色。
さらに、ステレオミニ入力で、iPod以外のポータブルオーディオと組み合わせられるヘッドフォンアンプ「AT-PHA10」も12月11日に発売する。価格は6,300円。カラーはブラック(BK)とホワイト(WH)。
■ AT-PHA30i
「AT-PHA30i」は、iPodのDock端子と接続するポータブルヘッドフォンアンプ。iPod側のボリューム回路をスルーしたライン出力をアンプに入力できるため、iPodの高音質再生が可能になる。Dockコネクタ部には音響補正回路も備えている。
背面にクリップを備えたアンプ部には、ボリュームに加え、再生/停止、楽曲送り/戻しボタンも装備。iPod用リモコンとしても機能する。なお、対応するのはiPodのみになる予定だが、発表会場の試作機にiPhone 3GSを接続したところ、出力や操作も可能だった。
ブラックモデル。Dockコネクタ部のカラーも黒になる | コントローラー部の背面にはクリップが付いている | Dockコネクタ部 |
アンプはアナログアンプで、最大出力レベルは22mW(32Ω)。周波数特性は20Hz~20kHz(-3dB)。S/Nは110dB。外形寸法はコントローラー部が35×12×45mm(幅×奥行き×高さ)。Dockコネクタ部が26×8×22mm(同)。ケーブルを含めた重量は20g。
電源はiPodから供給されるため、電池は不要。ヘッドフォンアンプの出力はステレオミニで、任意のヘッドフォン/イヤフォンが接続できる。
■ AT-PHA10
AT-PHA10のホワイトモデル |
電源は単4電池1本を使用し、アルカリの場合は約50時間の使用が可能。最大出力は16mW(16Ω)。周波数特性は20Hz~50kHz(16~64Ω)。全高調波歪率は0.04%以下(10mW)。S/Nは95dB以上。CCL(カップリングコンデンサーレス)回路を備え、深みのある低音再生が可能という。
ダイヤル式のボリュームコントロールに加え、ミュートボタンも備えている。背面にはクリップを装備。外形寸法は34.5×15.5×55mm(幅×奥行き×高さ)で、電池を除いた重量は19g。
背面にはクリップを装備している | 使用イメージ。出力やステレオミニ | 側面。ボリュームやミュート、電源スイッチなどを備えている |
□「AT-PHA10」の製品情報
http://www.audio-technica.co.jp/products/dj-plus/at-pha10.html
■ 小型でもポータブルアンプの利点が味わえる
発表会場で短時間だが、iPodの直接出力と「AT-PHA30i」の聞き比べを行なった。「AT-PHA30i」に切り替えると、直接出力よりも音の鮮度が上がり、レンジが拡大。個々の音がクリアになり、ベールを2枚ほど剥いだようなサウンドになる。コントラバスの弦の動きなど、低域を中心に細かい音の描写が緻密になるのも確認できた。
電池やバッテリを内蔵するポータブルヘッドフォンアンプは、携帯するには大きかったり、重かったりするものもあるが、プラスチック筐体の「AT-PHA30i」はケーブル込みで20gと非常に軽量で、ポータブルプレーヤーのリモコンと同じ感覚で利用できる。価格もヘッドフォンアンプの中では手ごろで、重さやリモコンという付加価値も含め、気軽にポータブルヘッドフォンアンプの世界を体験できる魅力的なモデルと言えそうだ。
ステレオミニ入力の「AT-PHA10」でも、「AT-PHA30i」と比べるとクリアさは若干落ちるが、低域の力強さがアップするなどの音質変化が体験できた。
(2009年 10月 15日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]