パロット、Bluetooth/DLNAスピーカー「Zikmu Solo」発表

NFCなどスマホ連携や、音質強化ポイントなどを説明


白モデル

 仏パロットは、17日に発表したタワー型スピーカー「Parrot Zikmu Solo」の製品発表会を開催。既報の通り、11月15日より全国のザ・コンランショップで先行販売するほか、これまで12月としていたコンラン以外のインテリア/デザインショップでの販売を、11月30日より開始することを決定した。価格は98,000円で、カラーは黒と白の2色。

 「Parrot Zikmu Solo」は、iPhone/iPodとのDock接続(30ピン)や、スマートフォン/タブレットなどとのワイヤレス接続が可能なスピーカー。従来モデルの「Zikmu」(ペア189,000円)と同様に、フィリップ・スタルク氏がデザインしている。Zikmuとの大きな違いは、1台でステレオ再生を可能にしたこと。また、Bluetooth以外にスマートフォンやPCとの無線LAN接続にも対応した。


スピーカーの構成

 それ以外の主な特徴は既報の通りで、タワーの上部に、高域用の2つのHARP(High Aspect Ration Panel)ドライバを、その下部に中域用のBMR(Balanced Modal Radiator)ドライバを搭載。独自のアルゴリズムをもつプロセッサ「Sound Flex」により、音の広がりをスマートフォンアプリの「Parrot Audio Suite」から調整可能なことも特徴。アプリは、11月半ば頃にiOS版とAndroid版を提供予定。

 Bluetooth 3.0とIEEE 802.11b/g/n無線LANを利用したワイヤレス接続のほか、iPhone/iPod用のDockコネクタ(30pin)、アナログ/光デジタル音声入力(ミニジャック/共用)を装備。BluetoothのペアリングにNFCを利用可能で、NFC対応のAndroid 4.1などのスマートフォンをZikmu Soloの天面に近づけるだけの簡単操作でペアリングが行なえる。Ethernetも装備。UPnP/DLNAに対応し、パソコンやNAS(LAN HDD)の楽曲ファイル再生も可能。PCのWebブラウザ経由でスピーカー本体のオーディオ設定変更もできる。外形寸法は320×290×782mm、重量は6.2kg。

内部構造黒モデルNFCを使ってBluetoothペアリングが可能
天面の30ピンDockコネクタ。iPhone 5などLightningコネクタ採用端末の場合は、別売のApple製アダプタを経由しての接続となるiPod touch接続例底面。Ethernetや光デジタル/アナログ兼用入力も備える
iPhoneアプリのトップ画面。「System」を押すと本体ファームの自動アップデートも可能イコライザ音量などのスピーカー本体の設定
入力端子別の音量設定Zikmu Soloの設置場所に合わせた音場調整が可能


■ デザインを継承し、中身は大幅に強化

テオドール・シーン氏

 29日に行なわれた発表会では、パロットのマルチメディア担当プロダクトマネージャーを務めるテオドール・シーン氏がZikmu Soloの特徴を説明した。

 本体デザインは「既に時代のアイコンになっている」として従来のZikmuを継承しながらも、「中身は最新の構造を採用した。Bluetooth 3.0を採用し、前回よりパワーや安定感もある。最先端技術を詰め込みながら、使いやすさを重視した」として、スマートフォンとのNFCペアリングや、アプリでの音場設定機能などを説明した。


発表会は、ホテルオークラの茶室内で行なわれた。和室にも調和するデザインの高さが印象的だ

 音質についても、「ニーズが高かった低音再生を強化するために、特許取得済みのアルゴリズム“Bass Extender”により、音量を上げずに低域を30Hzまで拡張(従来は20Hz)した」と説明。

 また、ウーファの経年劣化に応じてソフトウェアでの歪み補正の値を調整するという「Non Linearity Compensation」も採用。この機能は、0.5秒ごとにウーファの音をモニタリングしてそれに合わせた補正を適用するものだという。加えて、「100Wというアンプ出力は従来のZikmuと同じだが、これを1台で出せる」とし、1台となっても音に妥協しないことをアピールした。



(2012年 10月 29日)

[AV Watch編集部 中林暁]