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ドコモ、ハイレゾ対応スマホ「Xperia Z4/A4」。薄さ6.1mmの「Z4 Tablet」も

 NTTドコモは13日、スマートフォン/タブレットの新モデルとして、ソニーモバイルコミュニケーションズ製の5.2型液晶搭載「Xperia Z4」(SO-03G)と、コンパクトな「Xperia A4」、約10.1型のWQXGAディスプレイを備えた「Xperia Z4 Tablet」を発表した。Z4「SO-03G」とA4「SO-04G」は6月中旬、Z4 Tablet「SO-05G」は7月下旬に発売する。

コンパクトな「Xperia A4」

ハイレゾ再生対応/デジタルノイズキャンセリングも

 3機種に共通する特徴として、192kHz/24bitまでのハイレゾ音楽ファイルの再生に対応。従来モデルでは再生時に内部で96kHz/24bitにダウンコンバートして処理していたが、新モデルでは元のデータのまま処理できるようになり、高音質化したという。

 CDからリッピングした音源やMP3などの音源を再生する際に、96kHz/24bitに拡張してから再生する事で、ハイレゾ相当のサウンドが楽しめるというDSEE HXも搭載。ソニーのおまかせ設定で高音質な再生ができる「ClearAudio+」も利用できる。

 対応するヘッドセットやウォークマンに同梱されているノイズキャンセリングヘッドフォンと組み合わせる事で、騒音を約98%カットするデジタルノイズキャンセリング機能が利用可能。いずれのモデルもOSはAndroid 5.0を搭載する。

Xperia Z4のみの特徴

 Bluetooth機能において、ソニーが開発した新コーデック「LDAC」に対応。既存のA2DPプロファイルのSBCコーデックが328kbpsで伝送を行なうところを、最大990kbpsで伝送。96kHz/24bitのデータもサンプリング周波数や量子化ビット数をそのまま圧縮するため、より高音質なワイヤレス再生ができるという。ただし、Bluetoothを受信する側の機器もLDACに対応している必要がある。

Xperia Z4。カラーはBlack、White、Aqua Green、Copperの4色をラインナップする。
対応ヘッドフォンとLDACで接続したところ※写真はグローバルモデル

 接続したヘッドフォンに再生音を最適化する機能も用意。有線のヘッドフォン/イヤフォンを接続した上で、「自動最適化」機能をONにしてしばらく音楽を聴いていると、スマートフォンがドライブしているヘッドフォンの挙動を検知、どのようなヘッドフォンが接続されているかというデータを収集する。高音の時にどう動く、低音の時は……といった様々な情報が必要なため、データ収集には少し時間がかかり、最適化が終了するとその旨の表示が出る。

 最適化した後は、接続しているヘッドフォンに最適な音質設定を施した上でサウンドを出力する。ただし、処理の重さなどの問題で、ハイレゾ楽曲の再生時にこの機能は利用できない。

 デジカメ機能も強化。外向きのカメラは2,070万画素のExmor RS for mobileで従来モデルと同じだが、内側のカメラを210万画素から510万画素に強化。“自撮りブーム”に合わせて高画質化している。さらに、レンズも25mmに広角化し、4人が横に並んで撮影する際も両サイドが見きれずに撮影できるとする。

 撮影しているシーンを自動で認識し、設定を最適化する「プレミアムおまかせオート」が内側のカメラでも利用できるほか、内側カメラで動画の手ぶれを補正するインテリジェントアクティブモードも使えるようになった。セルフタイマー撮影時の秒数パターンも増加している。

 外向き/内向きカメラ共通の特徴として、テーマに合わせてカスタマイズできる「スタイルポートレート」が利用可能。美肌、Bubbleなど、スタイルを選んで顔に効果を付けて、アレンジした自撮りが可能。スタイルはダウンロードして追加できる。

 フロントカメラでは、顔の合成が可能な「ARマスク」機能を追加。撮影した自分の顔に、友人の顔や有名人の顔、動物の顔などを重ねて表示できるアプリで、男性と女性の顔を入れ替える事も可能。口を開くといった動作にも追従させる事ができる。

 外向きカメラはISO 12800の高感度撮影に対応。動画撮影時には電子式手ぶれ補正機能も利用できる。Z3と同様、4K動画撮影機能も備えている。

 5.2型のフルHD液晶を搭載。IPX5/8の防水性能があり、浴室などでも利用可能。ディスプレイのタッチパネルが水で濡れた場合でも、タッチ操作に反応するために、濡れた事を検知するとタッチパネルの感度が自動的に上昇する機能を備えている。

 USB端子を下部に備えているが、防水対応のキャップレス端子となっており、充電の際にキャップを開閉する手間がかからない。

 筐体にはアルミとガラスを使用した、「オムニバランスデザイン」を採用。Z3と比べ、側面に光沢を出しているほか、コーナー部には着色した樹脂の上に透明な樹脂を重ねる新たな加工方法を使っており、使い込んで傷がついても輝きや色味が失われないという。外形寸法と重量は約146×71.9×6.9mm(縦×横×厚さ)、約144g。

Xperia A4

 Z4よりも一回り小さいコンパクトモデル。画面サイズは4.6型、X Reality for mobile液晶を採用する。

Xperia A4は4色展開
左側は従来モデル。コーナー部に使っている特殊な樹脂パーツが異なる

 Z4との違いは、64bit CPUではなく、32bit CPUを採用している事。AV関連の機能では、BluetoothのLDACコーデックには非対応。ヘッドフォンの認識・最適化機能もZ4のみの特徴となる。

 ハイレゾ再生は可能で、MP3などをハイレゾ相当に高音質化して再生するDSEE HXや、ソニーおすすめの設定で再生する「Clear Audio+」も搭載。デジタルノイズキャンセリング機能も利用できる。筐体コーナー部の仕上げも、Z4と同様に着色した樹脂の上に透明な樹脂を重ねる新たな加工方法を採用している。

 デジタルカメラは、外向きが2,070万画素のExmor RS for mobile。内側のカメラを210万画素。外向きカメラはISO 12800の高感度撮影に対応し、動画撮影時の手ブレを補正する「インテリジェントアクティブモード」も搭載。内向き、外向きどちらのカメラでも利用できる。

 防水仕様。ワンセグチューナも搭載。おサイフケータイ、NFCにも対応する。外形寸法は128×66×9.1mm(縦×横×厚さ)、重量は約129g。

Xperia Z4 Tablet

 10.1型の大画面ながら、Xperia Z2 Tabletより額縁の幅を左右約30%、上下約17%も削減。重量も約393gと世界最軽量を実現。薄さも世界最薄の約6.1mmを実現した。外形寸法は約167×254×6.1mm(縦×横×厚さ)。背面パネルにマットな仕上げを施しており、カラーリングはWhiteとBlackを用意する。

Xperia Z4 TabletのBlackモデル

 BRAVIAの技術を投入したディスプレイの解像度は2,560×1,600ドット。微妙なニュアンスの色を表現できるという「トリルミナスディスプレイ for mobile」を採用。超解像技術を用いて、低解像度の映像もよりクリアに表示する「X-Reality for mobile」も備えている。

前モデルのXperia Z2 Tabletと重ねたところ

 64bit対応の2GHz/1.5GHzオクタコアCPUを搭載。OSはAndroid 5.0。通信機能のLTEは、Z2 Tabletの150Mbpsから225Mbpsに高速化。無線LANはMIMOに新たに対応。対応するルータと組み合わせれば、より安定した高速通信ができるという。

Whiteモデル
電源ボタン
右はXperia Z2 Tablet

 BluetoothのLDACに対応。デジタルノイズキャンセリング機能も備え、対応するヘッドフォンやヘッドセットと組み合わせて利用可能。前面にスピーカーを備えており、臨場感のある再生ができるという。スタミナ仕様で、最大約17時間の動画再生が可能。

 内側のカメラは、広角25mmを実現。テレビ会議などでも参加者が一度に撮影できて便利だという。画素数は、外向きが810万画素で8倍のデジタルズーム機能を用意。内向きカメラは510万画素。

 アプリ「TV SideView」を用いて、ソニー製Blu-rayレコーダとも連携可能。放送中の番組や録画した番組を再生できる。他社のAndroid端末やiPhoneでは、追加で500円のアプリ内課金が必要な機能だが、Xperia Z4ではプラグイン購入は不要。リモート視聴もサポートしている。また、フルセグ/ワンセグチューナも搭載。ドコモ向けモデルではモバキャスのNOTTV受信にも対応する。

 プレイステーション4(PS4)リモートプレイにも引き続き対応。Xperiaの画面に、PS4の画面をリアルタイムで伝送する機能で、Z4 TabletではMIMOに対応した事で、無線LANの高速伝送が安定。安心してゲームプレイができるとする。

ノートPCのような感覚で使えるようになるBluetoothキーボード

 Z4 TabletをノートPCのような感覚で使えるBluetoothキーボードも発売する。「BKB50」というモデルで、Z4 Tabletに直接着脱可能。キーピッチは17×15mm、キーストロークは1.2mm。タッチパッドも備えている。

 接続するとタブレット側にクイックアプリランチャーが起動し、PCのようなUIで使うことができる。PCのキーボードのように、ファンクションキーを押す事でひらがな、カタカナ、英字変換が可能。

Bluetoothキーボード「BKB50」

(山崎健太郎)