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62万円で630gの重量級ヘッドフォンやDnoteで20年ぶり復活SATOLEXなど
(2015/5/16 22:17)
5月16日~17日の2日間、東京・中野の中野サンプラザで開催されている「春のヘッドフォン祭 2015」。AV機器の専門店フジヤエービックのデジタルスタイルショップが主催するイベントで、各社の新製品が展示される。ここでは、62万7,000円の「SONORUS 10」などを発表したファイナルオーディオデザインや、20年ぶりに復活した「SATOLEX」ブランドのデジタルイヤフォンなど、14階の展示模様をレポートする。なお、ALO Audioなどのミックスウェーブブースについては別記事で紹介している。
ファイナルは62万9,000円のSONORUS
ファイナルオーディオデザインは、フラッグシップヘッドフォン「SONOROUS 10」と「SONOROUS 8」を参考出展した。7月発売予定で、SONOROUS 10が62万7,000円、SONOROUS 8が38万円となる。
Pandra HOPEシリーズの後継機種と位置づけられるが、Pandraの特徴であったバランスド・アーマチュア(BA)とダイナミック型ドライバのハイブリッド構成は止め、ダイナミック型となった。
ただし、新たにドライバーユニットのフレーム部とハウジングのフロントプレートを同じ板から成形し、一体化することで、隙間を無くし空気の漏れや共振を排除。音質を高めたという。また振動版にはチタンを採用した。
SONOROUS 10のハウジングはアルミとステンレスの組み合わせで、「かなり削って軽量化した」とのことだが、630gと重量級のヘッドフォンとなる。SONOROUS 8は、ステンレスとABS樹脂で重量は490g。
SATOLEXブランドがデジタルヘッドフォンで20年ぶり復活
ホシデンの子会社でヘッドフォンのOEMなどを手がけていたサトレックスが自社ブランド「SATOLEX」ヘッドフォンを20年ぶりに復活させる。
第1弾としてDnote技術を採用したUSB接続のデジタルヘッドフォン「DH291-D1」と、ハイレゾ対応の「DH291-A1」を7月7日より発売する。価格はD1が24,800円、A1が14,800円。
OEMではヘッドフォンの多くの実績を積んでいるという同社だが、自社ブランド展開は20年ぶりとなる。ハイレゾで市場が大きく伸びている中、SATOLEXブランドを復活させることとしたという。
そのためデジタル/アナログモデルともハイレゾマークを取得。40mm径ドライバ採用の密閉ダイナミック型という点は共通。
デジタルの「DH291-D1」は、Dnote技術を用いたUSBヘッドフォンとなっており、デジタル信号のままスピーカーに入力することで、高音質、高レスポンスを実現。また、デジタルヘッドフォンでは最軽量という“軽さ”も訴求している。
USB入力は96kHz/24bitまでの対応となり、DSD信号の入力には非対応。再生周波数帯域は5Hz~45kHz。重量は約170g。USBバスパワーで動作する。
アナログの「DH-291-A1」も40mm径のネオジウムマグネットドライバを搭載し、ハイレゾ対応のヘッドフォン。再生周波数帯域は5Hz~45kHz。インピーダンスは32Ω。重量は170g。掛け心地にもこだわっているという。
スティック型DACやフォステクス新モニターヘッドフォンなど
オヤイデブースでは、DSD対応の新ハイレゾプレーヤー「FiiO X3 2nd generation」や、スティックタイプの小型DAC/ポータブルアンプ「Astrapi(アストラピ)」などが人気。
Astrapiは、スマートフォンやPCとUSB接続できるオーディオDACで、外形寸法は52×17×9mm、重量10gと小型軽量。対応音楽信号は44.1kHz/16bitまでだが、ハイレゾ対応の「ONKYO HF Player」などの出力信号はハイレゾのまま受けて、内蔵チップでの変換時にダウンコンバートされるとのこと。クリップでシャツなどに留められるため、小型のヘッドフォンアンプとして活用できる。実売価格は約2万円。
フォステクスは、スタジオ向けのモニターヘッドフォン「RPシリーズ」の新モデル「T50RPmk3n」を参考出展。価格は2万円で、今夏発売予定としている。
セミオープン型のヘッドフォンで、再生周波数帯域は15Hz~35kHz、最大入力は3,000mW、感度は92dB。インピーダンスは50Ω。ケーブルはステレオミニの1.2mと標準プラグの3mのものを用意する。