ミニレビュー
ネット動画向けレグザはどのくらい“サクサク”なのか。YouTubeやNetflixでチェック
2020年9月4日 08:00
今月18日から発売開始する液晶レグザ「V34シリーズ」は、外出自粛を受け、自宅でネット動画を“テレビで”楽しむユーザーが増えていることを踏まえて開発された、東芝の最新テレビだ。
YouTubeやNetflix、Amazon Prime Video、Hulu、ABEMAなど、全13種類の動画配信サービスに対応。またHDテレビでありながら、4Kレグザ向けの映像回路を組み込むことで高速処理を実現し、起動を含むテレビ全体の動作向上はもちろん、各動画配信サービスのメニューなどがレスポンス良く操作できるようになっている。
発売に先立ち、実売3.6万円の24型モデル「24V34」を少し触ることができたので、本当にサクサク動くのか、という部分も含めて印象をレポートしたい。
ネット動画対応のHDテレビはV34だけ!?
そもそもの話「新しいテレビで動画配信サービス対応なんて、当たり前でしょ」と思う方がいるかも知れない。実際、店頭やネットで購入できる大手メーカーのテレビは、そのほとんどがネットに対応しているし、ボタンひとつでYouTubeなどが視聴できるようになっている。
ただそれは、比較的新しい“4Kテレビ”という条件付きだ。
「中小型サイズで、とにかくできるだけ安いテレビ」を望む消費者向けに用意する“HDテレビ”においては現状、ネット機能、ましてやネット動画機能を搭載するモデルはほとんどなく、放送を見るため・録画するためのシンプルな性能にそぎ落とされてしまっているのだ。
そんな状況で、オーバースペックともいえる4Kテレビ向け高速・高画質エンジンを搭載し、しかもネット動画視聴をターゲットにしたレグザ・V34シリーズは、かなり異質な存在と言える。
今回視聴したのは、24型の「24V34」。外寸は55.3×14.3×35.7cm(幅×奥行き×高さ)。スタンド幅は25.6cm、重量は3kg程度なので、小ぶりな台にも気軽に設置できる。なお、中小型で最も売れるサイズは32型とのこと。
24V34は、直下型バックライトを採用した液晶パネルを採用し、解像度は1,366×768ドット。フルHDでないため、個人的には精神衛生上スッキリしないが、実際映像を目にすると、思っていたほど画素の格子は気にならなかった(フルHDは40型のみ)。
また50型を超える大画面で目立ってくる放送番組の粗(圧縮ノイズなど)も、24型であればいい具合にマスクされるので、4Kテレビを鑑賞した直後に本機の映像を見ても違和感無く見ることができた。セカンドテレビ、プライベートユースという使い方であれば、普通の方はこれで十分と思う。
パネルはIPS方式のようで、小型ながら視野角は広め。また表面処理がハーフグレアになっているので、光沢感のあるギラつきもない。画面に表示される文字と長時間にらめっこするテレワーク中のビジネスマンの方も、サブディスプレイとして使えそうだ。
V34のサクサク感を動画で紹介。たしかにレスポンスは速かった
さて、肝心の操作感について。まずは下記の動画を見て頂きたい。
これは、動画再生中にリモコンの「Netflix」ボタンでサービスを起動した後、メニューでコンテンツを切り替えて、最終的に映画「オールド・ガード」を再生したものだ。従来は立ち上がりも遅く、カーソル1つ1つの移動ももっさりとした印象だったが、明らかに動作が機敏になっていてメニューのグラフィックがサクサク表示されているのがお分かり頂けると思う。
なお、「オールド・ガード」を選択後、読み込みに時間がかかっているのは、取材を行なった同社オフィスの通信環境によるもの。「有線はもちろん、11acまでの無線LANをサポートしているので、通信環境を整えればより快適に視聴いただけます」(東芝スタッフ)という。
次に、YouTubeを操作したのが下の動画。こちらも先ほどのNetflixと同様に、レスポンスよくメニューを操作することができた。
最後は、みるコレを活用したシーンリスト再生の動作。
画面に表示されている録画番組は、本体とUSB接続した外付けHDDにストックされているもの。歌番組を選んだのち、リモコンのシーン検索ボタンを推すと、画面右側にシーンリストがポップアップ表示される。ここから再生したいシーンを決定すると、タイムラグなしに該当のシーンへジャンプすることができた。