レビュー

全自動・時短・ドラ丸・先録。4社最新BDレコーダのかんたん録画を検証

 テレビドラマやアニメの改編期(番組の入れ替わり時期)は、大体1月、4月、7月、10月の年4回。ドラマなどの多くの番組が、この3カ月単位(クール)で切り替わるようになっている。

左が東芝「DBR-M4008」(上)、ソニー「BDZ-FT3000」(下)、右がシャープ「BD-UT3200」(上)、パナソニック「DMR-UBX7050」(下)

 ただ、「新番組が多すぎて見られない」、「どれを見たらいいかわからない」という人、あるいは「そもそも見る時間があわない」という人も多いのではないだろうか? そんな時は、「録画」して都合がいい時に番組を楽しむ、というのがシンプルな解決方法だ。

 しかし、まず自分が興味がありそうな番組をピックアップするのも一苦労だし、それを録画予約するのもまた面倒。最近はTVerなどの映像配信サービスで最新話を無料配信している番組も多いが、話題になった時には2話、3話と進んでいたりする。見たいドラマやアニメを見逃さないためにも、しっかり録画したい。

 最近のテレビはUSB HDDへの録画機能を備えた製品が多いが、たくさんの番組を録る人には、やはり録画専用の「レコーダ」をおすすめしたい。特に最近のレコーダは、ほんの少しの設定や操作だけで、録り逃しを防げる機能が充実している。全番組を録画するいわゆる全録レコーダもその一つだし、また一般的なダブル/トリプルチューナの製品も、新番組を自動的に見つけて録画する機能が充実している。

 録画の全自動・半自動化は、レコーダ市場のトレンドとなっており、特に昔のレコーダを使っている方がみれば驚くほど進化しているはず。ただ、実際に使ってみると各社レコーダの録画への考え方、設計思想が異なっており、それぞれの作法に特徴がある。今回は「新番組の録り逃し」に着目し、各社のレコーダの使い勝手を紹介する。

 今回ピックアップしたのは以下の4製品。

 いずれもレコーダとしては上位クラスの製品になるが、DIGAとレグザタイムシフトマシンは、いわゆる“全録”機。シャープとソニーはトリプルチューナのレコーダだが、いずれもドラマやアニメなど、最新番組を録り逃さないような工夫が多々導入されている。

各レコーダのリモコン。[テレビ電源][TV操作]などのボタンを備えているなど、テレビとの連携を強く打ち出している

豊富な機能とチャンネル数のパナソニック「DMR-UBX7050」

 DMR-UBX7050は、7TB HDD+10ch全自動録画対応の「おうちクラウド全自動DIGA」最上位モデル。7月27日時点での編集部調べの実売価格は235,440円(税込)。4TB HDD+6chの「DMR-UBX4050」(同127,000円)と2TB HDD+6chの「DMR-BRX2050」(同76,510円)も用意されている。

 複数のチャンネルを録画し続ける全番組録画機能「チャンネル録画」に対応。10chというチャンネル録画数はUBX7050のみの特徴だ。今回は地デジ6chで録画したが、BSを含めより多くのチャンネルを録りたい場合は、DMR-UBX7050が最有力の選択肢といえる。

 チャンネル録画は、DR~15倍録までの録画モードに対応。UBX7050は10ch、UBX4050は6chの全てでDR~15倍録の設定が行なえる。チャンネルごとの録画設定も可能で、WOWOWやスカパーは24時間、民放はゴールデンタイムのみとしたり、ジャンルごとの録画モード変更も行なえる。

 UBX7050で10ch/5倍モードの場合は約9日、15倍モードで約28日間の録画が可能。UBX4050で6ch/5倍モードも同様に約9日、15倍モードで約28日の録画が行なえる。できれば、一週間以上は録りたいので5倍モード以上で使いたい。

ホーム
チャンネル録画設定。最大10chまでの録画が可能

 録画した番組は番組表風の「チャンネル録画一覧」で選ぶほか、[新着番組]というリストからも選択できる。このあたりは好みの問題だが、どちらかというとオススメは「新着番組」だ。

チャンネル録画番組
おすすめは「新着番組」

 新着番組では、よく見るシリーズ番組などをまとめて一覧表示できるほか、ジャンル別のまとめページなども用意される。ドラマやアニメ、バラエティ、スポーツなどジャンルごとに、自分が見た番組や[おとりおき]した番組が整理されるため、自分の視聴習慣や好みに近い番組が選びやすくなっている。

 また、ドラマ関連であれば、番組や、新番組などの要素ごとに自動整理されるため、2話、3話と連続再生したい時などにも重宝する。

新着番組ではよく見る番組が自動的に整理されて表示される
スポーツ。ワールドカップ関連番組なども自動整理された

 また注目したいのが「おとりおき」機能。チャンネル録画では、チャンネル録画領域を使い切ると、自動的に番組が消去されてしまうが、「おとりおき」すれば、約90日間まで保存期間を延長できる。

おとりおきに対応

 ただしおとりおきの時間帯とジャンルが限定されており、ジャンル+時間帯の組み合わせを2種類まで選ぶ形となる。ドラマは「朝ドラマ(6時~13時)」、「午後ドラマ(13~19時)」、「ゴールデンタイムドラマ(19~23時)」、深夜ドラマ「23~4時」の4種類、アニメも「朝アニメ(6時~13時)」、「午後アニメ(13~19時)」、「ゴールデンタイムアニメ(19~23時)」、深夜アニメ「23時~4時」の4種類から選べる。

 つまりゴールデンタイムのアニメとドラマを録る場合は、「ゴールデンタイムドラマ(19~23時)」と「ゴールデンタイムアニメ(19~23時)」の2つを選択する。

 これにより、利用者の好みに沿ったおとりおき設定が可能になり、1クール(約3カ月)のドラマやアニメをすべて残しておける。放送終了後に全部見直したり、全てBDにダビングするといった使い方も可能だ。

おとりおきの設定

 個人的にも何となくジャンルで再生できるので、これはこれでいいだろう。
 ただUIは慣れが必要だと感じる。

 とにかく多くの番組をキャッシュし、使い込むうちにユーザーの好みの番組が自動的にオススメされるようになっている。最初は操作に戸惑っても、いつの間にか自分好みのレコーダに近づいている、という印象だ。また、リモコンも音声操作やモーション操作対応で、タレント名から録画番組検索もできる。

リモコン

 通常の録画予約にも対応。普段は地デジをチャンネル録画し、BSやCSで映画やスポーツを楽しむ人はBS側を通常予約用に活用するというのもいいだろう。

 録り逃し防止という今回の趣旨とは外れるが、「レコーダ以外」の機能充実もおうちクラウドDIGAの特徴だ。スマホやビデオカメラの写真や動画を取り込んだり、音楽CDをリッピングしてオーディオサーバーとして使えるなど、サーバー機能が充実している。

 注目はCDリッピング機能。最近はパソコンに光学ドライブが無い場合も少なくないので、CDをデータ化したいという人には便利だ。リッピングはFLAC/WAVとAAC形式でDIGAのHDD録音できるほか、DIGAがサーバーとして動作するため、ホームネットワーク内の対応機器からも音楽再生可能になる。「一台あると何かと便利」という機能が充実しているのが、DIGAだ。

CDリッピングに対応
音楽再生画面

 また、Netflixなどの映像配信サービス対応が充実しているのも特徴。さらに、DMR-UBX7050/UBX4050は、UHD BD再生にも対応し、HDMIも2系統備えているため、プロジェクタとテレビへの映像出力やAVアンプへのオーディオ出力など、ホームシアター活用にも重宝するはずだ。

HDMI出力は2系統

時短が特徴のタイムシフトマシン。東芝「DBR-M4008」

 東芝の全録レコーダはその名も「レグザタイムシフトマシン」。全録を前面に出したネーミングだ。最大7チャンネルの番組を常時録画する「タイムシフトマシン」だが、最新モデルでは、CMを早送りしたり、自動でダイジェスト番組を作成してくれる“時短”機能と、スマホ対応の強化が特徴となっている。

DBR-M4008

 今回紹介するのはHDD容量4TBの「DBR-M4008」で実売価格は130,410円(税込)。2TBのM2008は同80,590円。いずれもタイムシフト専用エンジン「R-2」を搭載し、BD再生中でも全てのタイムシフト録画が動作し、さらに2番組を家庭内に同時配信できるなど「録画を止めない」点が特徴。

 同じ全録レコーダのDIGAがホームサーバー機能を充実しているのに対し、シンプルに録画機能を追求しているのがレグザタイムシフトマシン。タイムシフト専用の地上/BS/110度CSデジタルチューナ×3と地上デジタル×1。さらにタイムシフト/通常録画兼用の地上/BS/110度CSデジタル×3を搭載し、3~7chの範囲でタイムシフト録画が行なえる。

タイムシフトマシン設定
タイムシフト録画時間は細かく設定可能

 タイムシフト録画モードは、DRモード(放送波のまま)と、AVC高画質/AVC中画質/スマホ高画質/スマホ長時間画質から画質を選択する。スマホ高画質/長時間画質は、通常の1080/60iではなく、1080/30pのプログレッシブ形式で録画を行なうモード。使い方などは後述する。

 4TBのうち3.5TBを使い、6チャンネルでスマホ長時間モードで録画した場合は、最大約15日間分の録画が可能。また、タイムシフト録画時間は細かく設定できるので、深夜は平日昼間などを省くことで、さらに長期間のタイムシフトも可能となる。

ホーム画面

 タイムシフト録画した番組は、[過去番組表]、[時短]の各ボタンから呼び出し可能。どの画面を選んでもいいし、過去番組表もサムネイル付きで見ていて楽しいが、個人的に操作として馴染むのは[時短で見る]だ。さらに、「時短」というレグザタイムシフトマシンならではの特徴も利用可能になる。

タイムシフトマシン過去番組表
時短で見る。CMのないNHKは[らく見]が存在しない

 時短は、M4008の最大の特徴といえる。リモコンの「時短」ボタンを押すと、[時短で見る]画面が起動。この画面では、ドラマやバラエティ、音楽などのジャンルごとに番組が自動分類されており、通常再生のほか、3種類の[時短]再生が選択可能になっている。

 CMを早送りして本編だけを見られる「らく見」、らく見+1.3倍速再生の「らく早見」、5分で番組をダイジェスト再生する「飛ばし見」の3種類を選んで再生できる。

 時短で見るが便利なのは、目安の再生時間が示されること。例えば、55分の番組の場合、らく見が48分、らく早見が37分、飛ばし見は5分と表示される。なので、あと40分で外出しなければいけない時などに、ちょうどよい番組や視聴方法ができるのだ。

 基本的は、CMスキップではなくCM“早送り”の「らく見」。以前から東芝レコーダでも搭載していた機能ではあるが、CMを勝手にスキップする仕様だったものが、新モデルからはCM部分を早送りする仕様に改められた。CMを誤検出してドラマの一部をスキップしてしまうようなことがなくなるので、これは“アリ”と感じる。

らく見で、CMを早送り再生

 また、早送りが始まった時点でチャプタスキップを押せば、本編部までスキップ可能だ。ただスキップ操作も面倒だし、15倍速だとCMもすぐに終わるのであまり積極的にスキップ操作を行なうことはなかった。

 1.3倍速再生+CM早送りの「らく早見」も実用的。ニュースや情報系バラエティにはぴったりで、アナウンサーがしっかり原稿を読むような番組だと内容もしっかり入ってくるし、時間短縮にもなる。筆者は、録画した新番組は一話だけは再生するようにしているが、「あまり好きじゃなさそうだなー」という番組は、1/4~半分ぐらい再生してやめることが多い。そうしたときに「ながら見」的に使うとちょうど良さそうだと感じた。

 飛ばし見は、いわゆるダイジェスト再生。盛り上がりのシーンだけ抽出して5分にまとめてくれるので「何となくこんな番組だな」ぐらいの内容がわかる。雰囲気確認用機能といった感じだ。

 また、[時短で見る]は、好みのジャンルやタレントなどで新規のカテゴリを作れるようになっている。カスタマイズしていくことで、自分好みのレコーダに仕上げていける。

[時短で見る]は、好みのジャンルやタレントなどで新規のカテゴリを作れる

 ユニークな機能は「簡単シーンジャンプ」。今見ている番組の関連するキーワードを表示し、その中から気になるタレント名や時事用語などを選ぶと、録画番組の字幕情報をもとに、そのキーワードが登場するシーンがリストアップされ、頭出しができる。ワイドショーを見ながら、使ってみると普段はワイドショーに出ていない俳優の斎藤工が、震災ボランティアに従事した話が多数ヒットするなど、思わぬ発見がある。しかもそのシーンが頭出しできるので、「この人こういうことしているのかー」的な発見がある

簡単シーンジャンプ
シーンで頭出しが可能

 また、編集機能も充実。BDに積極的に残したい人は注目してほしい。あとCM検出とチャプタ自動設定の精度も高いのも東芝レコーダで感じた長所だ。

DBR-M4008

 新レグザブルーレイのもう一つの特徴がスマホ連携。今となっては一般的な機能だが、レグザタイムシフトマシンは一歩踏み込んだスマホ対応が行なっており、スマホに最適化した録画モードを用意している。

 スマホ高画質/長時間画質は、通常の1080/60iではなく、1080/30pのプログレッシブ形式で録画を行なう。このメリットは、一つはスマホへのストリーミング配信がスムーズで操作レスポンスが向上すること、もう一つが録画番組をそのまま「持ち出し」できることだ。

 地上/BSデジタルは1080/60iのインターレース形式で放送されているが、スマホ画質モードでは、1080/30pのプログレッシブ形式で録画する。スマホとの親和性の高いプログレッシブ形式のため、番組をそのまま配信したり、スマホに転送してすぐに持ち出せるのだ。スマホ高画質のビットレートは4Mbps、スマホ長時間画質は2.4Mbps。スマホでの番組視聴には、アプリ「DiXiM Play」を利用する。スマホでの利用が多い人は注目してほしい機能だ。

 ただしデメリットが皆無というわけでもなく、画質には若干影響がある。50型のテレビだと動きが大きい場合には輪郭に乱れがでたり、テロップ周りがノイジーに見えてしまう。スマホだと全く問題はないので、どれくらいスマホ連携を使うかを考えながら録画モードを考えたい。

 また、DBR-M4008は、今回の4機種の中でUHD BDに対応していない唯一の機種となる。一方全録機としてはリーズナブルな価格で、レコーダとしての安定感や自動チャプタ精度の高さ、スマホ連携と機能は充実。特に「時短」に着目する人にとっては、有力な選択肢になるはずだ。

ドラマを見るなら「ドラ丸」。シャープ「BD-UT3200」

 シャープAQUOSブルーレイ「BD-UT3200」は、トリプルチューナと3TB HDDを搭載したBDレコーダ。上記2モデルのような全録ではなく、通常のレコーダだが、ドラマを撮り逃さない「ドラ丸」機能の搭載が特徴だ。

シャープ「BD-UT3200」
ホーム

 「ドラ丸」は、新作連続ドラマを4週間分自動録画する機能。レコーダの初期設定、ドラ丸の簡単な設定を行なうだけで、番組表にでてくるドラマ等を基本的に全部録画してくれる。地デジドラマの新作だけでなく、BSも含めた新作ドラマの自動録画が行なえる。

 リモコンの「ドラ丸」ボタンを押すと、他の録画リストとは別にドラ丸で録画したドラマのリストが表示される。この"まとめ”にはこれから放送される番組も入っており、「今クールのドラマ」が一覧できる。

リモコン
ドラ丸ボタン

 ドラ丸機能が素晴らしいのは「4週間」録画してくれるということ。全録レコーダでも1週間から2週間程度で自動消去してしまうものが多いが、ドラ丸の場合ドラマに限定しているため、ほぼ一カ月分の放送ドラマを自動で録画してくれる。つまり、放送3週目ぐらいから盛り上がったドラマなどでも、一話まで遡って視聴できるのだ。

ドラ丸リスト
録画番組をまとめて管理できる
放送前のドラマも表示

 このドラ丸リストで、リモコンの緑ボタンを押すと、通常の録画予約に変更される。すると、放送終了まで、つまり1クール分のドラマの予約・保存できるようになる。自分で見たい番組を選ぶのではなく、まず4週間お試し録画して、録り続けたいものだけを残せる、という録画スタイルが「ドラ丸」だ。

 “ドラマだけ”を自動的に録画するので、ドラマに限れば、個人的には一番わかり易い製品と感じる。ドラ丸リストを立ち上げれば最新の番組もこれから始まるドラマも一覧できる。4週間分は残すというのも“ちょうどいい”。

ドラ丸の番組を通常予約に変更

 ドラ丸は、ドラマだけでなく「アニメ」、「バラエティ」にも切り替え可能。ただし、ドラマ、アニメ、バラエティのいずれか1ジャンルのみの自動録画となってしまう。

 例えばドラマとアニメの新作を全部取りたい、といった場合に共用できないのだ。ドラマやアニメに絞るが故に、わかりやすくなっているともいえるが、「ドラマもアニメも自動録画」という要求には応えらない。この辺りがパナソニックや東芝などの全録系レコーダと、ドラ丸のどちらを選ぶかのポイントといえるだろう。

 ただし、トリプルチューナを使った通常録画は可能なので、ドラマやアニメなど主軸のジャンルを決めて、あとは見たい番組だけを録画するという運用は可能だ。

ドラ丸はドラマ or アニメ or バラエティから選択
録画リスト

 再生機能では、音声つきの早見にも対応し、最高2倍速でスムーズに早見できる。面白いのは、録画した番組の再生時に、リモコンの[(ポップアップ)メニュー]を押すと、録画番組を約1分ごとにサムネイル表示する「見どころポップアップ」。早送りしなくても、番組の見たいシーンを選んですぐに再生可能できる。

見どころポップアップ

 また、番組表も4K解像度で美しく、チャンネル別の表示にも対応。また、地デジ/BS/CSをまたいだ番組表表示も選択可能となっている。

4K番組表

 映像配信サービスは、4Kアクトビラのみで、NetflixやYouTube、Huluなどには対応しない。UHD BD再生に対応し、HDMI出力は1系統。

先録を提案するソニー「BDZ-FT3000」

 上記の3モデルは、レコーダを一度設定しておけば、あとはほぼ自動的に録画実行してくれるというスタイル。それらの自動/半自動的な録画スタイルのレコーダと、ややコンセプトが違って見えるのがソニーの「BDZ-FT3000」だ。

ソニー「BDZ-FT3000」
ホーム画面の録画から[新作ドラマ・アニメガイド]

 特徴は「新作ドラマ・アニメガイド」による最新ドラマやアニメの録画予約機能。

 新作のドラマやアニメが最長で1カ月前から録画予約できる機能で、KADOKAWAのデータを活用し、改編期に「夏の新作ドラマ」などの画面を選ぶと、ドラマ新作をサムネイルや詳細情報付きで確認し、予約可能できる。

 自動予約ではなく、ユーザーが確認しながら積極的の予約操作を促すというスタイルで、ソニーはこのスタイルを「先録」と呼び提案している。

新作ドラマ・アニメガイド。が1週間以上先の新作は[先行予約対象]と表示される

 通常の番組表を使う場合、初回放送の8日前からしか録画予約できない製品が多い。しかし、新作ドラマ・アニメガイドを用いることで、ほぼ1カ月前から録画予約番組をチェックし、予約操作が可能になり、1クールのドラマやアニメを一気にチェックして予約できる。なお、同機能の利用にはネットワーク接続が必要だ。

先行予約する
予約決定

 UIはわかりやすく、まだ2週間以上先の番組データもきちんとサムネイル入りで表示される。ここで「先行予約」しておけば、放送時にはきちんと録画予約が実行されるという仕組みだ。

 また、「夏の新作ドラマ」、「夏の新作アニメ」だけでなく、ユーザーによる「予約ランキング」、「口コミランキング」からの録画予約も可能。“いま流行っている”もしくは“流行りそう”な番組を一覧できるのが素晴らしい。

夏の新作アニメ

 録画予約の決定はユーザーが操作する必要がある、という意味では他社のレコーダよりも、ひと手間必要だ。ただし「録画する番組を自分で決めたい」という人にはわかりやすいインターフェイスと感じる。なお、ソニーのレコーダも、自動録画機能の「おまかせ・まる録」は備えている。

番組表
ホーム画面の[視聴]

 録画リストもシンプルだが、ジャンルごとに自動分類されて使いやすい。また再生中にオプションボタンからシーンサーチやチャプタサーチを呼び出せ、効率的に番組視聴が可能など、細かい再生機能も充実している。

録画リスト
オプションメニュー
録画タイトル変換

 UHD BD再生にも対応し、HDMIも2系統装備。また、ソニーならではの特徴としては、「カメラ動画ダビング」は、USB端子に接続したハンディカムの映像を、本体に4K解像度のままダビングできる。

ほったらかし録画でレコーダはかなり楽になった

 「録り逃し」を防ぐために様々か機能が入った最新レコーダ。ソニー以外の3社製品は、録画してから好みの番組を選ばせる、という操作方法のため、かつてのレコーダのような毎クールごとの予約作業はかなり削減されている。また、ソニーも今期モデルでは一括して録画予約できるようになるなど、“手間”を極力なくすように配慮されている。

 初期設定以外は「ほったらかし」で、録画結果だけを人間が確認するというようなイメージだ。さらに、動作速度やUHD BD対応など様々な機能・性能も向上しているので、特に7-8年前の地デジ移行期にレコーダを購入した人などは、驚くような進歩を遂げていると思う。

 ただ、"録画”へのアプローチや録画番組の扱い方は、各社それぞれに長短があり、馴染むかどうかはユーザー次第という部分もある。4社4様の特徴があるBDレコーダから、自分の好みやライフスタイルに合うものを選択して、便利なテレビライフの一助にしてほしい。

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臼田勤哉