レビュー

ヤマハ、約1.6万円の小型モニタースピーカー「MSP3A」をPCやゲームで使う

ヤマハのモニタースピーカー「MSP3A」をPCと組み合わせたところ

パソコンやポータブルオーディオプレーヤーと繋げるアクティブスピーカーというと、今の時代、Bluetoothスピーカーを思い浮かべる人が多いだろう。筆者がパソコンを使い始めた頃は、ステレオミニジャックやRCAで接続するいわゆる“PC用アクティブスピーカー”が多く選ばれていた。一方で現代では、オーディオグレードのアクティブスピーカーが増加。1つのスピーカーにBluetoothモデルと有線モデルが用意され、好みや用途で選べる時代になった。

今回紹介したいのは、そんなアクティブスピーカーの中でも音質の良さが担保され、幅広い用途に対応できる手頃なサイズのモニタースピーカー、ヤマハ「MSP3A」。モニタースピーカーではあるが、この製品をPCスピーカーやDTMなどで活用してみたい。

小型モニタースピーカーのロングセラーが進化

ヤマハの「MSP3」は、DTMユーザーの間で高い人気を誇る小型モニタースピーカーである。2018年3月から翌年の3月まで一時販売を停止していたが、再販の声を受け復活。2021年現在も現行モデルとして多くの人に愛されている。2006年発売ということだから、息の長い製品だ。

そんなロングセラーモデルのMSP3が今年の2月にリニューアルして「MSP3A」となった。価格はオープンプライスで、実売は1台約16,000円。ちなみにMSP3は約14,000円だ。前モデルと同サイズのユニットとキャビネットを採用しているが、アンプの出力は20Wから22Wにアップ。それでいて、4.4kgから3.6kgへと大幅な軽量化を実現している。

外形寸法は144×166×236mm(幅×奥行き×高さ)で非防磁設計。ユニットは10cm径ウーファーと、2.2cm径ツイーターとの2ウェイで前モデルと同一だが、主に低域(LF)ユニットでいくつか改善が施されたという。

具体的には、磁気回路の最適化、ボイスコイル材料をアルミからTil(ガラスイミドフィルム)に変更、防磁のためのキャンセルマグネットを取り払うといった改良によって能率の向上と特性のフラット化を実現した。キャンセルマグネット廃止は軽量化にも寄与している。

エンクロージャーはバスレフ仕様。バスレフポートは、前モデルの前面から背面に移動したので、設置面で少し難易度が上がってしまったが、独自技術「ツイステッドフレアポート」を採用したのは注目ポイントだ。同ポートはヤマハのシアター用サブウーファー等に採用されている技術で、ポートの入口から出口に向かってその広がり方を変化させ、さらに“ひねり”を加えることでノイズの原因となっていたポート両端での気流の乱れを抑え、クリアでレスポンスの良い忠実な低域再生を実現するという。

独自技術「ツイステッドフレアポート」を採用したバスレフポートを備える

再生周波数帯域は67Hz~22kHz(-10dB)。クロスオーバー周波数は4kHz。最大音圧レベルは99dB SPL(1m)。入力端子は、プロ用音響機器やミキサーの+4dB出力をダイレクトに接続できるXLR/TRSフォーン端子(コンボ入力)に加え、アナログRCAも搭載。音量レベルは、バランス入力(LINE2)とアンバランス入力(LINE1)、個別に調整できる。左右それぞれで音量レベルは調整可能だから、センター定位が設置環境の都合などでうまく決まらない場合は、レベル調整で補完してあげることが可能だ。トーンコントロールは、低域・高域ともに±3dBの調整が可能で、設置場所やルームアコースティックに合わせて音質を調整できる。本体底面にM5ネジ穴(60mmピッチ)を装備。これは別売のブラケットと組み合わせて、壁面設置/天吊り/一脚等に設置と使い方の幅を広げてくれる。

背面

見た目は、深いブラックでスタジオ然とした落ち着いた風貌だ。前モデルとバスレフポートの位置こそ変わったが、ユニット周りもほぼ同じで一瞬見ただけではMSP3と見間違うかも知れない。AC電源はコード直付けから、ACインレットタイプに変更された。付属ACケーブルは極太。ゆくゆくはアップグレードしてもいいだろう。

筆者は、元MSP3ユーザーであり、音声専門の音響エンジニアでもある。以前、6畳一間のアパートに暮らしていたころ、モニター環境に悩み、ヘッドフォンやスピーカーをいろいろ試す中で、MSP3にたどり着いた。既に手放してしまったが、価格を疑わせるほどの良質な出音は印象に残っている。今回、長い時を経て、リニューアルした本機の音質を確かめるのが本当に楽しみだった。

とはいえ、本レビューではガッツリ モニター性能チェックというより、気軽に使って、伝統のヤマハモニターサウンドがどれだけエンタメや音楽鑑賞に使えるのか掘り下げていきたい。なお、文末にモニターとして使ってみたインプレッションも付け加えているので、そっちが気になる方は安心して欲しい。

結論から言うと「モニター? プロ向けでしょ? いらないよ」と判断するのはもったいないほど、魅力的なモデルだったので、その真価を詳報していこう。

DAPと繋いで音楽を楽しんでみる

まず、アクティブスピーカーの接続元といえば、パソコンかオーディオインターフェース、DAP辺りだろう。昨今はDAP(デジタルオーディオプレーヤー)にLINE OUTを備える機種も存在しており、ヘッドフォン出力でも非常にハイパワーで高S/Nの機種がほとんどだ。

筆者の「PLENUE R2」も音量を最大にすれば、2Vrmsの出力が得られるため、ソース機器としてMSP3Aに繋いでみた。なお、スピーカーは開封したばかりの新品なので、レビュー前に丸2日間ほど防音室で鳴らしっぱなしにしたところ、高域の少し耳に刺さる感じがマイルドになった。エージングは推奨したい。

「PLENUE R2」と接続したところ

接続には、ステレオミニ⇒RCAへの変換ケーブルを使用した。見た目が大仰なのは、アコースティックリバイブの特注品のためだ。自宅の防音スタジオでDAW作業に使用している木の机にポン置きして鳴らしてみるが、どうにも低域が緩く、音像がボケる。やはり何らかの振動対策は必要だろう。小型モニターの制振対策としては、インシュレーターやブロック、防振ゴム等の使用が一般的か。定番作法に則って済ませてもいいが、今回は適当なスタンドを一緒に選んでみた。

ISO Acousticsの組み立て式スタンド「ISO-155」だ。

ISO Acousticsの「ISO-155」に設置したところ

組み立て式といっても、作業は楽チン。短めのパイプが4本、長めのパイプが4本入っているので、今回は短めのパイプを4本使って組み立てた。

組み立て前の状態

椅子に座ると、スピーカーをやや見下ろす角度になってしまうため、仰角を付けてあげたい。そのためのインサートパーツは、2種類の高さが用意されている。今回は、スピーカーから向かって筆者を見上げる角度にするために、インサートパーツは前側に使用した。後ろ側に使用すれば見下ろす角度を作ることもできる。角度を大きくするために長めのインサートパーツを使用してみたところ、ちょうどいい案配で上を向いてくれた。

スピーカーを少し上向きに設置するため、インサートパーツは前側に使ったところ

スタンドにMSP3Aを乗せて鳴らしてみると、まるで別物のように音が変化した。ISOスピーカースタンドは、軸上エネルギーを吸収しながらも軸外のエネルギーに抵抗するという優れたデザインにより、スピーカーをデスクトップや棚などの面部から効率的にアイソレートし、スピーカーキャビネットのエネルギーの周囲への転移を防ぐという触れ込みだ。確かに、このクリアでシャープな出音は、机の不要振動を抑制し、机の振動がスピーカーに戻ってくる悪影響も排除している模様だ。音像の解像感が格段に向上し、ホール音響などで大切な空間表現力も改善した。中低域のキレやスピード感もハッキリと出るようになったので、テンポの速いアニソンなども腰砕けにならず軽快に鳴らせるようになった。

4箇所あるスピーカー接地面のゴムは滑り止めがしっかりしており、見た目以上に安定性はある。ペアで約10,000円とスピーカーに対してやや高価だが、本来のサウンドを味わうために振動対策やフォーカスの調整は大事なので、選択肢として考えてみるのもいいかもしれない。

ということで、机での試聴はすべてISO-155に乗せて行なった。話を戻してPLENUE R2からのRCA接続だ。DAP側の音量を最大にして接続すると、RCA入力の音量レベルであるLINE1のつまみは、9時の位置近辺で十分だった。

スピーカー前面の操作部分

LINE OUTが存在するDAPが望ましいのは確かだが、イヤフォンジャックからRCAに変換して出力するのも特段問題はないと思う。最近では、4.4mm 5極出力端子からXLR(オス)やTRSへの変換ケーブルも存在するので、バランス出力ができる機種からはMSP3AのXLR/TRS入力を使うのがよいだろう。

DAPに入っているハイレゾをいくつか聴いた。高域はわずかに華やかな気もしたが、耳に刺さる感じはなく、雑味はない。中域は、過不足なくきちんと鳴らす。キャビネットやウーファーユニットのサイズ的にローエンドは高めだ。周波数特性では、-3dB保つレスポンスが90Hz~80Hzあたりのところが下限となっており、そこから下は急激に落ちていく。「低音出てる感」のためにむやみに中低域を盛ってないことは高く評価したいが、オーケストラサウンドなど重低音が要求される音源では少し説得力に物足りなさを感じた。(記憶の限りになるが)前モデルと比べると、ずいぶん音がスッキリと現代的になったなと思う。音色的なカラーも軽減されており、いい意味で無色透明な音だ。

特に向上したのは、分離の良さ。POPSのオケとボーカルの分離や、オケでもバンドセクションとストリングスの分離など、低価格な小型スピーカーでここまでのクオリティが出せるのはすごいと思った。音場の透明感も向上したと思う。音楽を楽しむという視点では、リスニング用に求められる質感や音色面の表現(個性)は逆に排除している。有機的な潤いや温度感といったものを求める方には少し味気なく感じるかも知れない。

一方で音色や質感といった部分は、スピーカーの個性に該当するので、好みに合わないと邪魔にもなり得る。そういう面でリスナーとの不一致が起きる心配はないだろう。

ゲームや映像配信用スピーカーとしても実力十分

防音スタジオのメインシステムにもMSP3Aを持ち込んでみた。SPDIF入力対応のDACを使用してPS4 Proを遊んでみたが、これは実にいい。台詞や効果音がこれまでになく明瞭に聞こえて、定位感も精密になったし、音量を絞っても比較的ハッキリ聞こえるので、PCと組み合わせてのネットゲームなどでも活用できるだろう。

また、ISO-155と組み合わせての試聴に戻る。PCで映像配信サービスを視聴してみた。ちょうど、U-NEXTのリトライキャンペーンの最中だったので、せっかくだからとトライ。NuPrimeのUSB-DAC「uDSD」を使用してRCA接続した。同機のRCA出力はボリューム固定なので、音量はMSP3Aで調整する。ブラウザ内のU-NEXTの音量ゲージは100%にしよう。uDSDへの出力サンプリングレートは、U-NEXTではWindows既定の形式に依存するため、とりあえず192kHz/24bitにしておいた。動画配信サービスなら48kHzの倍数であればレートは何でもいいだろう。

PCでU-NEXTを視聴してみた

これはすごい。とてもいい。音楽よりもハマりそうだ。

洋画から、「バイオハザード: ザ・ファイナル」を視聴。音の広がり感は、真横からも音が聞こえてくるような広大さにハッとさせられる。突然の爆音にも筐体はビビることなく、高い解像度とシャープな定位で魅せてくれる。ダイナミックレンジの広い映画ソースでも台詞の埋もれがなく、過度に音量を上げる必要がない。これは驚異的な解像度と分離の良さが効いてると見られる。

続いて、アニメーション映画「この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説」、「ラブライブ! サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow」。驚いたのは劇伴と台詞の分離の良さ。劇伴そのものも各楽器の描き分けが緻密でサイズを越えた分解能に唸る。台詞はスタジオで聞いているような写実的で色付けの無い生真面目な音で、自然とこちらの没入度も高まった。U-NEXTのような圧縮音声(AAC-LC)でも映画の臨場感は十分に楽しめた。

劇伴が結構なレベルでダイナミックに鳴っていても、台詞だけが小さいということは映画ではありがちだ。特に2chのシステムで視聴する場合に多い。テレビやモニターの薄型スピーカーでは台詞が聞きづらくてボリュームをひたすらに上げてしまうこともあるが、本機ではそれがほとんどない。U-NEXT向けの2chダウンミックスという仕様上の特性もあるだろうが、それにしても聞きやすくてストレスフリーだ。

試しに、テレビアニメも視聴してみる。今期アニメから「無職転生」。テレビ向けなので、台詞のコンプレッションが強めだ。音が太くグッと前に出てくる声になっている。MSP3Aで聞くと、テレビと映画の音声の音作りの違いをこれでもかと明確に示された気がして、「なるほど!」と唸ると同時に、両方とも聞きやすく鳴らしてくれるのは本機の基礎力が高いことの証左であると感じる。他にはライブ映像なども視聴したが、何を観ても音に外れが無いし、違和感がないから、モニタースピーカーって改めていいなとしみじみ思った。

モニタースピーカーとしての実力もチェック!

最後に、モニタースピーカーとしての実力もチェックしよう。筆者のDAWはPro Toolsのネイティブであり、オーディオインターフェースはTASCAMのUS-20×20を使用している。同機はLINE OUT(モニターアウト)がTRS出力のため、TRS⇒TRSでMPS3Aに接続した。実は、これまでの写真を振り返っていただくと、微妙にスピーカーの設置場所が変わっていることに気付いていただけるかも知れない。DAPでの音楽視聴では、液晶モニターもないので、机の前方に設置した。U-NEXTでは、PCモニターとなるべく近い位置にユニットがあるように配慮したため、少し奥に移動した(個人的にはモニターよりも少し前側の設置がオススメ)。

Pro Toolsとの組み合わせでは、自分がモニターを見ながら作業をする関係で机に近づかなくてはならないので、背後の吸音パネルへさらに近づけて設置している。

Pro Toolsとの組み合わせでは、背後の吸音パネルへさらに近づけて設置

あまり壁面と近づけると好ましい結果が得られないので懸念があったが、後ろが壁ではなく吸音パネルだったこともあって、10センチと近距離でも低域のブーミーさは感じられなかった。

トーンコントロールも不使用で支障なし。センター定位の調整のため少しだけレベルに差を作っている

もちろん、環境に応じて、トーンコントロールを使うのがよいだろう。基本的にはブーストはせずに、カットのみを使おう。高域がちょっと足りないなと思っても、低域を少し下げるだけで相対的に高域の抜けが良くなることもある。筆者の環境では、スピーカーと耳元との距離が約60cmとだいぶ近くなってしまった。

これ以上左右のスピーカーを近づけるのもスペース的に厳しいし、結果としてステレオイメージの中にめり込む形になってしまい、音楽作品のミックスでは不自由が発生しそうだった。なお、机の奥行きは55cmだ。この辺りの問題を解決するには、いろいろ方法はあるだろうが、前述の一脚を使った設置方法が思い浮かぶ。机を前にずらして、机の奥側(壁側)に一脚を左右に1本ずつ立てる。

ポール型スタンドを使うという手もある

別売のマイクスタンドアダプター「BMS-10A」を使用してスピーカーを固定。適切なステレオイメージを構築できるよう、壁との距離、リスニングポイントとの距離を調整すれば理想的だ。今回は、ひとまず机の上でチェックした。

別売のマイクスタンドアダプター「BMS-10A」

音量レベルは、スピーカーの音量レベルつまみを12時くらいにした上で、オーディオインターフェース側のLINE OUTを微調整した。実用上、インターフェース側の操作で、意図通りの音量変化を確保出来るくらいにスピーカーのレベルを上げてやるのがよいだろう。例えば、LINE OUTやMONITOR OUTをちょっと上げただけで、スピーカーが爆音になるなら、スピーカーのレベルを上げ過ぎているので、少し落としてあげよう。

筆者は音楽のミックス経験はないのだが、自分のユニットBeagle Kickでリリースしているマルチトラック音源を立ち上げて、ドラムの定位を調整してみた。

自分たちの曲なので、ドラムセットの外観やマイクの位置はおおよそ把握している。完成版の音源も思い浮かべながら、他のトラックをミュートした上で、バスドラやスネアなどをPANで調整していった。ひとまずこんな感じかと思って、メインのオーディオシステムで鳴らしてみると、MSP3Aで調整したイメージとほぼ同じ、意図通りのサウンドが得られてホッとした。

続いて、アニソンシンガーYURiKAがリリースして話題となったステム音源から「Le zoo」を立ち上げる。

ステムなので、リバーブやコンプレッサーは掛かっている状態。定位も調整済みなので、特定のパートをミュートしたり、ソロで再生したりと楽しめる。リバーブを掛けてないドライのボーカルパートは、生々しくリアルなのはもちろん、チェック用の高解像度スピーカーならではの音がレコーディングスタジオのような雰囲気をかもし出している。試しにヤマハのフラッグシップモニターヘッドフォン「HPH-MT8」でも聞いてみた。すると、スピーカーの方がやや中域が豊かに鳴っていることに気付いた。低域はMT8がやはりグッと下まで鳴っている。コーラスがよりハッキリ聞けたのも印象的だった。

ただ、ヘッドフォンにした際に“別物を聴かされている感覚”はない。素直で真面目なヤマハのモニターサウンドはエントリークラスからフラッグシップまで貫かれているのだと感心した。

なお、Pro Toolsとの組み合わせではLINEケーブルは業務用の一般的なTRSケーブルを使用した。電源ケーブルも含め、適切なオーディオグレードの製品を使用すれば、付帯音や雑味が排除されて、よりクリーンな音になると思う。振動対策と合わせて、業務で使うならトータルでこだわるのも推奨したい。

MSP3Aは、ロングセラーモデルのMSP3を軽量化してリニューアルした製品ではある。しかし、一言では説明しきれない、魅力的な進化を遂げていることが分かった。

モニター機らしく、何を聞いても相性の悪さを感じさせない。いってみれば“個性が無いのが個性”。どこまでも真面目にソースの音を再現する様は、ヤマハのフィロソフィーとして本モデルにも貫かれていた。リスニング用の音に慣れていると地味に思えるかも知れないが、制作側の視点で見ると正しい音で鳴っているといえる。ファンとしてはクリエーターの気持ちになって聞けるというある種のメリットも享受できるだろう。ちょっとマニアックだが、オススメしたい楽しみ方の一つだ。

PCの内蔵スピーカーで楽しんでいる方、家でもヘッドフォンがメインの方、アンプいらずで良質なモニターサウンドがリーズナブルな価格で始められる。MSP3Aは、作り手はもちろん、エンタメ目的のリスナーにも優しい欲張りモデルだ。

橋爪 徹

オーディオライター。ハイレゾ音楽制作ユニット、Beagle Kickのプロデュース担当。Webラジオなどの現場で音響エンジニアとして長年音作りに関わってきた経歴を持つ。聴き手と作り手、その両方の立場からオーディオを見つめ世に発信している。Beagle Kick公式サイト