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テレビ生活がはかどる小型レコーダー。アイ・オー「HVTR-BCTX3」で年末年始は特番漬け
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- アイ・オー・データ機器
2017年12月19日 08:00
年末年始。多くの人が、まとまった時間を取れる時期である。長めの余暇の時間をどう使うかは人によるが、何しろこの時期は年末ならではのイベント中継や特番が目白押し。年末の寒さも相まって、毎年12月はコタツでテレビ三昧、という流れはやめられない。
テレビといえば、筆者の場合はもっぱら科学番組やドキュメンタリーなどを観ながら、Twitterでハッシュタグの実況を追う視聴スタイルだ。テレビ番組はリアルタイムで視聴できるのが理想だが、いろいろな用事で外出が多くなるのもまた年末。帰宅してからハッシュタグを掘り返して、ゆっくり番組を眺めるというのもオツなものだ。もちろん観たい番組の放映時間が被り、涙をのんで録画に回すこともままある。
個人的にはコンパクトなレコーダーが好みだ。今回はアイ・オー・データ機器のネットワーク対応録画チューナー「REC-ON HVTR-BCTX3」を紹介する。
小さくてもフル機能「REC-ON HVTR-BCTX3」
HVTR-BCTX3はシンプルかつ小型の地上/BS/110度CSデジタルチューナー。外形寸法は約215×185×43.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約850gなので、一般的なBDレコーダーなどが400mm以上の横幅が必要なのに比べると、設置の自由度は高い。
地上/BS/110度CSデジタルチューナーを3基搭載。ただし、HDDを内蔵していないので、レコーダーとして使う場合は、別途USB HDDなどを録画先として用意する必要がある。HVTR-BCTX3の実勢価格は23,000円前後(税込)とリーズナブル。2TBの外付けHDDと組み合わせても、3万~3.5万円程度だ。また、「USB HDDは手元にいくつかある」という人であれば、それらで代替できる。トリプルチューナーのBDレコーダーは5~6万円からなので、HVTR-BCTX3のお手軽さはありがたい。
HDMIでテレビと接続してチューナーとして動作するほか、USB HDDを接続してデジタル放送の録画も可能。USB 3.0接続に対応し、最大6TBまでの外付けHDDが利用可能。最大12倍までの録画モードを備えている。
ネットワーク機能も備えており、同一LAN内にあるDLNA対応NASに録画もできるほか、NASに録画した番組の再生も可能だ。加えて、自宅内や外出先のスマートフォンなどに録画番組を配信する機能も装備。視聴用アプリ「テレプレ」(テレキングプレイ)を用いることでスマートフォンなどの携帯端末やPCでも視聴できる。また、番組表アプリ「テレリモ」を利用することで、録画予約も可能になる。
利用に際して特に難しい設定はない。地デジ/BS/110度CS対応の同軸ケーブルやテレビに接続するHDMI、USB、LANケーブルなどを接続したら、テレビ側の入力をHDMIに切り替え、初期設定を行なうだけだ。
録画用のストレージに外付けHDDを用いる場合、容量は1~2TBくらいがおすすめ。録画可能な時間は2TBでだいたい261時間分。日頃から順当に消化していれば、まず使い切ることのない容量だ。筆者は録画番組をなるべく貯めずに消化したいので、1TBのHDD(約130時間分)を使っている。
なお、REC-ONには、HDDをセットにしてお手頃価格にした「HVTR-T3HDシリーズ」も用意されている。1TBモデルは直販価格32,800円、2TBで37,800円で、これさえ買えば、すぐにHDDレコーダーとして利用できる。
また、スマホやタブレット、PCで視聴する場合は「テレキング GV-NTX2」も発売中。こちらはHDMI出力を省いた「ネットワーク接続専用のテレビチューナー」とも言える製品で、テレビを使わないのであれば、GV-NTX2も有力な選択肢になるはずだ。実売価格は2万円前後。
シンプルなチューナー兼レコーダーだが、LAN配信に強み
HVTR-BCTX3は地上/BS/110度CSデジタルチューナーを3基搭載しており、最大で3番組を同時に録画できる。EPGも備え、録画予約した番組は赤色の背景で表示する。
キーワードやジャンルを登録すると、マッチする番組を自動で録画する「おまかせ録画」機能も備えている。録画番組に自動でチャプターを付与する「おまかせチャプター」も装備する。使い方はシンプルで、普通のテレビのリモコン操作と同じなので、戸惑うようなことはほとんどない。
録画モードは柔軟に指定でき、用途やHDD残量などに応じて変更可能。デフォルトでは最高画質の「DR」が設定されているが、それより下にフルHD解像度で5段階、HD解像度で5段階、640×360解像度1段階の計12段階で録画モード設定が行なえる。
フルHDの録画モードは約2倍圧縮の「AF」から約12倍圧縮の「AE」、HD解像度なら約3倍圧縮の「MR1」から約17倍圧縮の「MR5」まで設定可能だ。これは宅外配信向けに、あえて画質を下げて録画する必要のある場合に使うことを想定されているものだ。
録画時間が無圧縮のDRで82時間11分残っている場合、フルHD解像度で最低圧縮のAFでは156時間25分、中間のASでは335時間15分、最高圧縮のAEでは993時間21分だった。
ちなみにHD解像度なら、最低圧縮のMR1で251時間48分、中間のMR3で501時間18分、最高圧縮のMR5は1,323時間31分。640×360のMR6に至っては2,193時間35分となる。
録画モードを変更する場合、長時間録画と画質低下のバランスが重要だが、個人的には、録画してテレビでじっくり見るのであれば、画質はできるだけ高い方がいいと考えている。ストレージ容量との兼ね合いを加味すると、3倍強の長時間録画ができる「AS」(フルHD画質3段階目の圧縮率)であれば、画質にほぼ不満なく感じられた。とにかく長時間の録画を行ないたい場合は、AEでも大丈夫だ。640×360になるMR6は、テレビでの利用にはおすすめできない。
3番組同時録画中でも録画番組の再生や追いかけ再生に対応。録画予約中の番組リストや番組表、画質モードの変更なども、ほとんどの操作は、リモコンのボタンから3階層以内で設定できる。
ここまでは、テレビ(HDMI)での視聴の話だが、「HVTR-BCTX3」の特徴はLAN経由でも番組を視聴できること。LAN内のほか宅外への配信も可能で、宅外配信で接続可能な端末は、リアルタイム視聴1台、録画視聴1台の最大2台まで。
宅内配信時の解像度は1,280×720ドット。設定可能なビットレートは3倍、4倍、5倍、12倍の4つ。宅外向けにビットレートを抑えた配信も可能となっている。
アプリは、iOS/Android/Windowsのほか、Fireタブレット用も用意されており、様々なデバイスからHVTR-BCTX3の番組を視聴できる。
宅内でスマホ、タブレットで視聴する場合、HVTR-BCTX3のネットワークサーバー機能を有効化し、アプリから接続先を選んで、視聴したい番組を指定する。
試しにタブレットPC(Surface Pro 4)で視聴してみたところ、バッファリングも3~5秒程度と速く、鑑賞時のストレスはなし。これはスマートフォン(Huawei P9)で視聴した場合も同様だ。
HVTR-BCTX3を接続したテレビで直接視聴した場合と体感的に違ったところは、シークやチャプタースキップにかかる時間。直接視聴の際はほぼリアルタイムでシークできるが、LAN配信時の場合、シークに10秒弱かかることもある。スキップなどを頻繁に行なう番組より、映画のようにじっくり鑑賞するタイプのコンテンツとは相性が良いといえるだろう。
筆者は録画しておいた映画をベッドで観ながらそのまま寝落ちして、次に観るタイミングで「大体この辺」と当たりをつけてシークし、続きを観るような使い方をしている。
テレビの前から離れなければいけない時や、料理中、ベッド脇など、利用シーンを選ばずに使えるのは、なにより便利。番組視聴の自由度が大幅に拡がる。
基本的にはテレビ横にHVTR-BCTX3を設置して使っていたが、試しにPCディスプレイにも繋いでみた。実際に使ってみると、ディスプレイ側の入力を切り替える操作だけでTV視聴ができて、これはこれで便利だ。
リビングのテレビが家族に専有されている場合などは、自室のPCディスプレイにHVTR-BCTX3を追加して、セカンドテレビとして活用するのもよい。PCディスプレイではより視聴距離が近くなるので、かなり迫力ある映像を楽しめるはずだ。
外出先でもテレビ!
先述の通り、HVTR-BCTX3で録画した番組やリアルタイムの放送を、宅外でもアプリ経由で視聴することができる。宅外での視聴には再生用アプリの「テレプレ」が、予約には番組表アプリの「テレリモ」(テレキングリモート)が必要だ。アプリ内で端末やPCをHVTR-BCTX3とペアリングする手間があるものの、一度設定を終えてしまえば、出先や手元で番組表を用いた録画予約やリモート視聴が可能になる(ペアリングの有効期間は90日間)。
手持ちのモバイル環境に、出先でたまたま流れていた番組の続きを見たり、ちょっとした暇潰しに録画の消化をしたりといった選択肢が増えるので、とても便利だ。ただ、アプリはできれば1つに統一してほしいと感じる。
宅外での録画視聴には二通りの方法があって、一つはHVTR-BCTX3に接続したストレージに出先からアクセスしてストリーミング視聴する方法、もう一つはあらかじめスマートデバイスに録画ファイルそのものを保存しておく「持ち出し」だ。
今回はいくつかの録画モードで録画した番組を外出先で視聴してみた。回線はmineoの4Gドコモ回線で、視聴環境の平均回線状況は下り10Mbps、上り6Mbpsといったところ。速度計測ソフトの数値を見ると多少ばらつきはあるものの、条件としてはそれほど悪くはないはずだ。
試しに無圧縮(DR)の番組を視聴してみたが、間にバッファリングが挟まることもなく、特に問題なく視聴できた。本来はフルHDで録画した番組だが、配信時は強制的にHD解像度に変換される。
スマホで見る限り、画質は必要十分で、字幕などもきちんと確認できる。回線さえ安定していれば、宅内とほぼ同じような感覚でテレビを見られるのはありがたい。
ただ、録画番組を開く際や、録画時に自動挿入された次/前チャプターへのスキップ時などには、バッファリングに時間がかかる。5~10秒程度なので出先であれば納得できるレベル。ただ、地下やビルの陰などに入って通信状態が悪くなる、実用性が厳しくなる場面もあった。なお回線の状態が悪い場合、テレプレでは再生時の画質を手動で選択できるため、再生画質を下げることでも対応できる。
回線状態に影響されずに安定して視聴できるのが、もう一つの「持ち出し」である。
持ち出し機能は、録画ファイルの中からあらかじめ選んだ番組をモバイルデバイスのストレージに保存して、高画質の録画番組を楽しめる。スマホなどのストレージ容量を圧迫するが、回線状況には左右されない。というか回線を使わない。
持ち出し時には元の録画ファイルを持ち出し用に変換する。元のファイルをそのまま転送することもできるが、2時間の番組をそのまま転送すると11GBだったので、何本も見るつもりなら事前に変換しておきたい。スマートフォンで見るならなおさらだ。さらには、番組の予約時に「持ち出し用動画」と「この端末に持ち出す」とチェックしておくだけで、持ち出し動画を自動的に作成、スマホに移動してくれる機能も備えている。
持ち出し機能を使う際に、筆者はHD解像度の中で一番下の1.5Mbpsか、下から二番目の2.4Mbpsを選んでいる。スマートフォンの画面で観るにはこの画質で十分で、容量が小さい分たくさんの番組を持ち出せるからだ。そのファイルも見終わったらさっさと消すので取り回しが手軽で良い。レコーダーから端末への転送時間は番組の尺にもよるので一定ではないが、番組1本当たり1分から5分程度だ。
安定して視聴できるだけでなく、シークやスキップなどの操作レスポンスもストリーミング時より高速でストレスは少ない。外出先での安定したテレビ視聴が必要な場合は、積極的に持ち出しを選びたい。
番組“消化”がはかどる優れたチューナー/レコーダー
筆者は、以前に比べてテレビをつけている時間は減っているが、その代わり、好きな番組や興味のあるコンテンツは確実に見たい。だから、放送時間に縛られないために、レコーダーが必要だし、その使い勝手も重要だ。
レコーダーは便利だが、録画した番組は長期間溜めておいても結局見なくなってしまいがち。録ったらさっさと観てしまう気合いも合わせて必要なのだ。
思えば、最近はドラマやアニメなどのテレビ番組を見ることを「消化」と表現するようになった。見て楽しむのはもちろんだが、見たいと思ったものを“ちゃんと見た”という満足感を表現しているのだろう。これも録画が当たり前になった時代ならではの言葉だ。
HVTR-BCTX3では、普通にテレビを見たり、録画番組を楽しむのはもちろんだが、LAN配信やリモート視聴、持ち出しなど、「消化」をサポートする機能が満載だ。手ごろな価格で、テレビを場所や時間から解放してくれる心強いパートナーになってくれるだろう。
提供:アイ・オー・データ機器