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壁寄せスタンドのテレビ高音質化計画。マランツ「MODEL M1」で2chリビングシアター

MODEL M1とBowers & Wilkins 707 S3

テレビを、壁掛けのように設置できる“壁寄せスタンド”が人気だ。筆者も導入しているのだが、何より壁の補強なども不要で手軽に設置できるのが良い。テレビまわりがスッキリして、リビングも広くなったように感じる。一昔前は、いわゆる“テレビラック”が主流だったが、映像配信が普及し、レコーダーやDVDプレーヤーを設置する人が減ったことで、機材を収納するラック自体が不要になったことも、壁寄せスタンド人気を後押ししているのだろう。

一方で、大画面化したテレビに負けないよう、サウンドもリッチにしたいという野望はある。従来であれば「スピーカーとAVアンプを導入して……」となるところだが、壁寄せスタンドでは巨大なAVアンプを収納する場所がないというジレンマが。壁寄せスタンドには、小さな棚が取り付けられるのだが、サウンドバーもあまり大きなモデルは設置できない。

そこで頭をよぎったのが、2024年のオーディオ市場で最も話題になった、マランツ「MODEL M1」のような“超小型2chアンプ”だ。外形寸法は239×217×84mm(幅×奥行き×高さ)と、男性であれば片手で掴んで持ち上げられるほど小さく、重量も2.2kgと軽い。このサイズならば、壁寄せスタンドの小さな棚の上に置けちゃうではないか。

マランツ「MODEL M1」

「あれってオーディオ用のアンプでしょ?」「テレビと関係あるの?」と思う人もいるだろう。実はMODEL M1は、HDMI ARCを搭載していて、HDMIケーブル1本あれば、“テレビ用アンプ”になるのだ。

AVアンプと比べると、マルチチャンネルのサラウンド再生はできない。だが、結論から先に言えば、アンプとしてクオリティの高いMODEL M1と、2chでも実力あるオーディオ用スピーカーを組み合わせれば、5.1chや7.1chでなくても、「これもうホームシアターじゃん」と思える環境が構築できた。

省スペースでも長く愛用できるオーディオをリビングに

“2chでホームシアター”“しかもコンパクト”となると、「エントリーの話か」と思われるかもしれないが、今回はそうではない。MODEL M1自体、“小さくてもフルサイズに負けないアンプ”をテーマに開発されているし、価格も約15万円とエントリーゾーンよりも高価だ。

そこで、スピーカーも、扱いやすいブックシェルフでありつつ、実力もあるBowers & Wilkinsの「707 S3」を選んだ。ペア30万円以下だが、ハイエンドスピーカーの技術を豊富に投入している。MODEL M1と合計で約43万円。“省スペースでも長く愛用できるオーディオ”と言えるだろう。

Bowers & Wilkinsの「707 S3」

【使用機材】

  • MODEL M1 154,000円
  • Bowers & Wilkins 707 S3 ペア281,600円

ホームシアターの構築というと、巨大なAVアンプを開封して、ラックに入れて、背面にいっぱいケーブルを接続して、多数のスピーカーを並べて……と、非常に大変な作業だが、MODEL M1×707 S3のセットアップはメチャクチャ簡単だ。

鼻歌交じりにMODEL M1を箱から出して、片手でヒョイと運んで壁寄せスタンドの棚に設置。

壁寄せスタンドの小さな棚にも、MODEL M1のサイズなら設置できる

テレビ裏のHDMI ARC端子と、HDMIケーブルで接続。あとは707 S3とスピーカーケーブルで接続したら、スマホアプリの「HEOS」から、MODEL M1を見つけて、Wi-Fi接続などの簡単な設定をするだけ。30分くらいで終わってしまった。あとはテレビ側の設定で、音声出力を内蔵スピーカーではなく、HDMI ARCに変更するだけだ。

MODEL M1の背面
テレビ裏のHDMI ARC端子と、MODEL M1のHDMI ARCを接続するだけ

「とりあえず音が出るかな?」と、テレビのリモコンで、テレビの電源をONにすると、オートスタンバイ状態になっていたMODEL M1も、テレビと連動して電源がONに復帰。MODEL M1の入力もHDMI ARCが選択された状態になっており、地上波の番組を表示すると、そのサウンドがMODEL M1×707 S3から再生された。

HDMIケーブルで接続しただけで、テレビの音がMODEL M1×707 S3から再生された

テレビのリモコンでボリュームを増減させると、MODEL M1のボリュームが増減する。つまり、HEOSアプリを使わず、テレビのリモコンだけで、ほぼMODEL M1の必要な操作ができて、非常に便利。これが可能なのは、テレビ側とMODEL M1の両方がHDMIコントロールに対応しているためだ。

MODEL M1にはリモコンが付属していないが、HDMIコントロールにより、テレビのリモコンからMODEL M1を操作できる

よく、「ホームシアターを構築したけど、操作が複雑でお父さん以外は使えず、他の家族がテレビを見る時は、ホームシアターがあるのにテレビのスピーカーから音を出している」なんて話があるが、MODEL M1×707 S3であれば、慣れたテレビのリモコンだけで操作できるので、AV機器に詳しくない家族でも使えるはず。MODEL M1はデフォルトでオートスタンバイがONになっているため、テレビの電源がOFFになると、それと連動してスタンバイ状態に、テレビをONにすれば、自動でスタンバイ状態から復帰する。MODEL M1の存在を、良い意味で考えなくて済むわけだ。

なお、HDMI ARCで接続しない時でも、テレビリモコンからの制御はできる。MODEL M1にはあらかじめ主要メーカーのテレビのリモコンの音量調節設定が記憶されており、ここから選べるようになっている。

赤外線リモコンの学習機能も備えており、HEOSアプリからMODEL M1側の機能を選び、それに割り当てるリモコン信号を個別に記憶させる事もできる。例えば、テレビ以外のプロジェクターや、リモコン操作に対応したPCディスプレイなどを使う時は、この機能が便利だろう。

HEOSアプリからMODEL M1側の機能を選び、それに割り当てるリモコン信号を個別に記憶させる事も可能だ

なお、MODEL M1自体にはリモコンは付属していないが、HEOSアプリからは全機能がコントロールできるので、スマホをリモコンとして使える。また、フロントパネルにはタッチセンサーでボリュームボタンも備えている。

テレビ番組の音が激変

そのままテレビ番組を鑑賞したが、テレビ内蔵スピーカーと比べ、サウンドは笑ってしまうほど激変する。一番最初に感じるのは、“音の細かさ”だ。

「孤独のグルメ」年末スペシャルで、五郎が“味噌カレーラーメン”を食べている。ラーメンを食べ終わった残りの味噌カレースープを、サイドメニューの白米にレンゲでかけるという、空腹時には凶悪なシーン。スープをすくうたびに、ラーメンどんぶりとレンゲが当たる「チン……チン……」というかすかな音が聴き取れて驚愕した。

テレビ内蔵スピーカーでは、五郎のモノローグなどと合わさってほとんど聴こえないのだが、MODEL M1×707 S3ではそんなかすかな音まで聴き取れる。同時に、店内のエアコンと思われる、細かな駆動音までわかるではないか。いつもは「美味しそうだなぁ」と見ているだけだが、急に自分が北海道の味噌カレーラーメンが美味しい店にワープしたような臨場感を感じる。食後にたくあんをかじる「シャクシャク」音までリアルで、まるで自分が噛んでいるような気分になってくる。

五郎のモノローグも生々しい。テレビ内蔵スピーカーでは、どうしてもテレビの筐体が振動した音がサウンドに混ざり、声に樹脂や金属の“鳴き”が乗っかってしまうが、MODEL M1×707 S3で聴くと、余計な付帯音が無く、本当に人間が画面の奥で喋っているような生っぽさがある。また、男性のお腹から出る低い声もしっかり描写されているため、落ち着いたトーンのドラマに、よりゆったりとした時間が流れているように感じられる。

ホームシアターというと、アクション映画で爆発したり、銃弾が飛び交うような“派手なサウンド”を想像しがちだが、音にリアリティがあれば、静かなドラマであっても、グッと作品の中へ引き込まれる。

NHKの「紅白歌合戦」も鑑賞したが、リビングルームがまるでコンサートホールになる。

テレビ内蔵スピーカーよりも、音が広がる空間が広大で、“テレビ画面から音が出ている”のではなく、画面を遥かに超えて広がり、まるで“自分の前方の空間が音で満ちたコンサートホールになり、その中央にテレビ画面が浮いている”ような感覚だ。

面白いのが、左右に広がるだけでなく、画面の奥にも広がる事。「玉置浩二/悲しみにさよなら」では、玉置浩二が中央に定位し、その背後のオーケストラが広がる様子が、目を閉じても、音から聴き取れる。

SNSでも話題になった、B'zのサプライズライブ「ultra soul」も素晴らしい。ドラムのキレがバツグンで、疾走感のある曲に安定感を与え、松本孝弘のギターが切り裂くように上空へと伸びていくのがひたすら気持ち良い。低域にパワフルな押し出しの強さがありつつ、切れ味も鋭く、それに負けない中高域の情報量の多さが両立されていると、「やっぱコレだ、ロックはこういう音で聴かないと!」と、リモコンを握る手に力が入る。

小型でパワフル、キレの良い低音が再生できる理由

それにしても、MODEL M1はこんなに小さいのに、メチャメチャパワフルなアンプだ。デジタルアンプを内蔵しているが、この小ささで、定格出力100W + 100W(8Ω)、125W + 125W(4Ω)もある。一般的なリビングでは、半分もパワーを出さずに部屋を音で満たせるだろう。

このデジタルアンプも、普通ではない。オランダのAxignというClass Dアンプのソリューションを採用しているのだが、単にモジュールを買ってきているのではなく、マランツが試聴を繰り返して部品を選定し、基板も新たに開発。しかもデノンやマランツの上級機を手掛けている白河工場にて内製している“ほぼマランツのアンプ”と言ってもいいほど手が加えられている。

MODEL M1のメイン基板
スピーカーターミナル近くに寄った写真。このあたりがAxignのClass Dアンプソリューションを用いたアンプ部分だ

さらに、スピーカー出力の直前からフィードバックをかけるポストフィードバック方式を採用し、超低歪みを実現。レンゲの微細な音まで再生できる理由の1つだ。

パワフルさにも秘密がある。MODEL M1は2chアンプだが、このClass Dアンプを、実は4ch分内蔵して、出力を高めるために内部でBTL接続している。要するに、2台のパワーアンプを互いに逆相で駆動し、それぞれの出力にスピーカーを接続する事で、出力素子がちょうどブリッジを組んだような形になり、1台の時と比べて、4倍の出力が得られるようにしている。

さらに、アンプで重要な電源部も並ではない。マランツは昔から、アンプの“瞬時電流供給能力”を重視しており、MODEL M1でもそれを徹底した設計を採用。高品質なコンデンサーを搭載したり、新開発の専用設計スイッチング電源回路(SMPS)も投入している。

瞬時電流供給能力とは、“瞬間的にどのくらい電流を流せるか”という意味だ。例えば、電流を水と考えた場合、コンデンサーは水を貯める“ダム”のようなものだが、そこから水を引き出す時に、蛇口が小さいと、ダムが大きくても水は少ししか出ない。一度に沢山出すためには、蛇口を大きくしたり、水が流れる通り道を太く、短くするなどの工夫が必要となる。それが“瞬時電流供給能力を高める”工夫というわけだ。

瞬時電流供給能力が高いと、静かなステージ上で一気にドラムを叩いて、強烈な低音がでたりする時に、電圧だけでなく電流も一気に流す事ができ、トランジェントの良い、迫力のあるサウンドになる。また、立ち上がりだけでなく、ユニットをバシッと止める事も可能になるため、全体のキレの良いクリアな音にもなる。B'zの「ultra soul」が気持ち良く聴けた理由は、このあたりにあるのだろう。

強力な電源部で瞬時電流供給能力を高めている

新しいデジタルアンプを搭載しているので、MODEL M1は今までとは違う技術で作られたアンプと思われがちだが、それは1つの要素でしかなく、中身としてはピュアオーディオ用アンプとして正攻法で作り込まれているのがわかる。“小さいけど中身はガチ”というギャップこそが、MODEL M1が人気の理由だろう。

映画再生で実力チェック。2chでもホームシアターの醍醐味が味わえる

テレビの前に戻ろう。

テレビ番組の高音質化にも驚いたが、映画はどうだろうか。テレビ内蔵のNetflixアプリを起動し、「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」や「すずめの戸締まり」を再生する。

ミッション:インポッシブルで、序盤の砂漠での銃撃シーン。トム・クルーズ演じるイーサンが、砂丘に隠れて敵をやり過ごすのだが、彼と共に、馬も横倒しになって身を隠している。いつもは砂漠の風の音しか耳に入らないのだが、MODEL M1×707 S3で再生すると、馬が「フゥ…フゥ…」と呼吸している音まで聴き取れ、「馬も息を潜めていたんだ、可愛いな」と新たな発見がある。

砂嵐が到来し、強風に視界が覆われるが、風の音がテレビ画面を遥かに超えて広がり、部屋の中に本当に風が吹き荒れているような感覚になる。その轟音の中を、弾丸が「ヒュンヒュン」と飛び交うのだが、音の輪郭が鋭く、移動感も聴き取りやすいので、まるで自分が撃たれたかのように首をすくめてしまう。

ローマでのカーチェイスシーンでは、オモチャのように可愛いEVのチンクエチェントに乗ったイーサン達を、戦車のような敵のハマーが追い立てるが、ここでMODEL M1×707 S3の描写力が存分に発揮される。

EVのチンクエチェントはエンジン音が無く、「フィイー」というモーターの音と、「コロコロ」というタイヤと地面の接触音だけの、“静かな音”が微細に描写される。カットが切り替わり、ハマーが登場すると、「グォオオ」という咆哮のような強烈なエンジン音と、「ゴァアアアー!!」という重いタイヤが地面を蹴る低い音が押し寄せてくる。チンクエチェントでは微細で軽い音、ハマーでは強烈で重い音が、交互に展開。音だけで、車の重さを見事に描きわけている。

「すずめの戸締まり」では、すずめが学校で、山肌から立ち上る赤黒い煙(ミミズ)を初めて目撃するシーン。

すずめが友達と話している背後に、「ジージー」とセミの声や、遠くから響く船の汽笛の音、カモメの鳴き声などがしっかり聴き取れる。「ああ、教室の窓が開いてるんだな」「この学校は海の近くにあるんだな」というのが、音からも臨場感豊かに伝わってくる。

ミミズの暴走に向かうすずめ。不安を掻き立てるBGMが広がり、一気に緊迫感が出る。彼女が自転車の鍵を解除する「カチン」という金属音が鋭くリアルで、ハッとする。山に辿り着いて乗り捨てた自転車がガシャンと倒れる音、手を添えられた鉄の配管がちょっとひしゃげる音など、本当に細かな音が生々しい。

MODEL M1の音がクリアだというのもあるが、組み合わせている707 S3のContinuumコーンの付帯音の少なさや、ディテール再現能力を高めたカーボンドーム・ツイーターの効果もあるだろう。

付帯音の少ないContinuumコーンのウーファー

707 S3はブックシェルフ型だが、お腹に響くような低域はしっかり再生でき、その低域にスピード感も兼ね備えており、映画鑑賞の満足度は高い。もちろん、地を這うような重低音は再生できないが、その場合、MODEL M1にはサブウーファープリアウトも搭載しているので、別途サブウーファーを追加した2.1ch環境にするのも良いだろう。

また、HEOSアプリの設定から「サウンドモード」に入ると、Direct、Stereoに加え、バーチャルサラウンド再生機能も用意されている。より広がりのある再生で映画を楽しみたい時は、この機能を使うのもアリだ。

バーチャルサラウンド再生機能も用意されている
最近ハマっている、マーベル・ライバルズというTPSゲームもプレイ。細かな音の描写力が高いため、どこで戦いが起こっているか遠くから聴き取れたり、足音でどこから敵が来ているのかがわかりやすいなど、プレイのしやすさもアップする

リビングがオーディオルームになる

1週間ほど、MODEL M1×707 S3をテレビに接続して使ってみたが、音のクオリティがピュアオーディオレベルになった事で、テレビ自体の魅力が高まり、「あの音楽番組観てみよう」とか「このドキュメンタリーで使われてるBGM、いい曲だけどなんだろう?」など、テレビを見る機会が増えた。

また、テレビをOFFにしている時でも、MODEL M1×707 S3は活躍する。朝起きて朝食を食べる時、午後のおやつの一時、台所に立っている時などに、オーディオ再生装置として音楽を良い音で聴かせてくれる。

MODEL M1はHEOSのネットワークオーディオ機能も内蔵しており、スマホからHEOSアプリを使い、Amazon Music HDやAWA、Spotify、SoundCloudなどの音楽ストリーミングサービスから楽曲を再生したり、インターネットラジオの再生も可能。LAN内のNASなどに保存したハイレゾファイルも再生できる。これが便利だ。

HEOSアプリを使い、Amazon Music HDを再生しているところ。テレビがOFFの状態でも、高音質なオーディオシステムとして活用できる

いつもは「何か面白いテレビやってないかな?」とザッピングし、無いとテレビをOFFにして自室に移動してしまうのだが、MODEL M1×707 S3があると「テレビはいいから音楽を聴こう」という思考に変わる。

午後にコーヒーを飲みながら、夜に洗い物をしながらAmazon Music HDの公式プレイリストを聴いて、新しい音楽と出会ったりと、音楽配信サービスを活用するシーンが大幅に増えた。

テレビとMODEL M1×707 S3で、省スペースかつ満足度の高いホームシアターを構築はできたが、同時に“リビングでピュアオーディオを楽しむ環境”まで構築できてしまう。これは嬉しい発見だ。

アンプやスピーカーの見た目も、コンパクトでシンプルなので、リビングに溶け込みやすい。巨大なAVアンプや多数のスピーカーが目に入ると、どうしても“マニアックな部屋”に見えがちだが、そうした威圧感が一切無いのも良い。家族からホームシアターを反対された人も、MODEL M1×707 S3であれば、OKがもらえるかもしれない。テレビのリモコンだけで操作できるので、家族全員が恩恵を得られるのもポイントだ。

小さなピュアオーディオ機器として、主にオーディオファンの間で話題になっているMODEL M1だが、テレビとの組み合わせを体験すると、「新しい時代のホームシアターは、むしろコレなのではないか?」とすら思えてくる。壁寄せスタンドの導入でスッキリしたリビングを実現したら、次はスッキリを維持したまま、サウンドをグレードアップ。これはかなりオススメだ。

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山崎健太郎