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森口博子、AZLAの2200円超エントリーイヤフォン「TRINITY」を聴く。「ピアノが、ちゃんとそこにいる」

歌手を目指した少女が、『機動戦士ガンダム』と出会う

「4歳から歌手になりたくて、保育園の砂場がステージでした」と笑う森口博子さん。テレビから流れる歌謡曲で育った彼女は、5歳の時に、テレビ朝日「ちびっこものまね紅白歌合戦」に出演。中野サンプラザで、スマイリー小原とスカイライナーズによる豪華な生バンドをバックにして歌うという強烈な体験もあり、“歌うこと”と“音そのもの”に魅せられていく。

風疹で高熱を出し、寝ていなければならない時も、フラフラと立ち上がり、松田聖子さんの歌を熱唱するほど歌に魅せられた森口さん。中学生になると「どんな状況にあっても、自分にできることは歌う事だ」と強く思うようになる。目指すのはもちろん、紅白歌合戦のステージだ。

歌手への転機となったのは、1985年のNHK『勝ち抜き歌謡天国 全国名人大会』と『機動戦士ガンダム』。勝ち抜き歌謡天国チャンピオン大会で準優勝を果たした森口さんは、『機動戦士Ζガンダム』の『水の星へ愛をこめて』で、念願の歌手デビューを果たす。「オーディションをたくさん受けて、落ちまくりだった時に、最後に手を差し伸べてくれたのがガンダム。アニメの世界。4歳からの夢を叶えてくれた運命の楽曲です」と語る。

同曲はヒットするが、以降は順風満帆ではなかった。堀越学園の卒業が迫る頃に所属事務所からリストラを宣言されてしまう。それでも歌手を諦められない森口さんは、「どんな仕事でも頑張ります」とバラエティの世界に飛び込んだ。

持ち前の明るいキャラクターが愛され、バラエティ番組で活躍。知名度も上昇するが、その時も「やっぱり自分の中では歌手がメインなんだという気持ちは、ずっと持ち続けていた」という。「まずは、森口博子を知ってもらわないことには、どんないい曲を出しても届けられない。必ずこの先には歌があるんだ、歌へつなげるんだと思っていました」。

再び転機となったのは、デビューと同じガンダムだった。劇場版アニメ『機動戦士ガンダムF91』主題歌『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』と巡り合う。

同曲は自身初のオリコンウイークリートップ10にランクイン、念願の紅白歌合戦出場、全国ツアーにも繋がり、「この時に、やっと“歌手としてのスタートラインに立てた”と思えました」と振り返る。

その後も、バラエティ番組にも多数出演しながら、歌手として活動も継続。今年8月には、デビュー40周年イヤーもスタート。今冬には、オリジナル・フルアルバムもリリース予定だ。

CD『GUNDAM SONG COVERS』(写真は初回仕様のもの)
キングレコード KICS-3790 3,300円

そんな森口さんが2019年からリリースを開始し、大きな話題となったのが『GUNDAM SONG COVER』シリーズ。2018年にNHKで放送されたガンダム生誕40周年を記念した投票企画の番組「発表!全ガンダム大投票」で、360曲以上ある主題歌の中からデビュー曲『水の星へ愛をこめて』が1位に、『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』が3位にランクインしたことをキッカケに企画されたもので、上記ランキング上位10曲のガンダムソングを、森口さんがカバー&セルフカバーしたアルバムだ。

2022年に発売された『GUNDAM SONG COVERS 3』まで、シリーズ3作すべてが「オリコン週間ランキング」ベスト3にランクイン。「日本レコード大賞」企画賞を受賞するなど、大ヒットとなった。

そして、今年の6月に発売されたのが、同シリーズから生まれたスピンオフアルバムで、フルオーケストラをバックに歌った『GUNDAM SONG COVERS -ORCHESTRA-』だ。

2CD+Blu-ray『GUNDAM SONG COVERS -ORCHESTRA-【初回限定盤】』
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オーケストラアレンジ・アルバムが誕生した経緯

「2022年に『GUNDAM SONG COVERS 3』がリリースされて、プロジェクトは一旦終了しました。SNSでも、『もっと歌って欲しい』『終わりと見せかけて……何かあるんでしょう?』といった書き込みも沢山いただいたのですが、その時点では、本当に新作の予定はありませんでした」と森口さん。

しかし、アンコールは鳴り止まず、SNSなどの書き込みも止まる気配がない。ファンの続編を求める声が届き続けていたある日、キングレコードの寒川大輔プロデューサーから「スピンオフというカタチで、オーケストラ・ヴァージョンのアルバムを制作しませんか?」と提案があった。

森口さんはそれを聞いて、すぐにピンと来たという。「ガンダムソングって、どれもテーマが深くて、曲自体もやっぱり壮大じゃないですか。絶対オーケストラと相性が良いのは間違いないと思ったんです。今まで、オーケストラとコラボしたガンダムのコンサートを拝見した事もあり、その時も、ガンダムとオーケストラの親和性は最高だったんです」。

かくして、オーケストラアレンジとして10曲を収録したアルバム制作が決定。森口さんはスタッフと共に、どの曲を収録するかに頭を悩ませる。カバーアルバムのキッカケとなった『水の星へ愛をこめて』と『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』はやはり外せない。その他の収録曲は、ガンダムの名曲をあらためて振り返りつつ、オーケストレーションに相応しい、もしくは大編成で歌ってみたいガンダムソングを選曲していったという。

森口博子『GUNDAM SONG COVERS -ORCHESTRA-』全曲ダイジェスト

「私のオリジナルの楽曲を、コンサートでオーケストラアレンジした事があり、その時にポップでアップテンポな曲も、オーケストラとピッタリハマったんです。その経験を元に、例えば熱いロックの『FLYING IN THE SKY』(機動武闘伝Gガンダムオープニングテーマ)も、音出ししたら予想以上にマッチして感動しました。アグレッシブな世界と、オーケストラの化学反応も楽しめるアルバムになったと思います」。

『ETERNAL WIND』セルフカバーで、改めて気づいたこと

オーケストラアレンジに合わせ、歌い方も従来とは変えたという。

「(オーケストラの)凄くたおやかで、伸びやかな世界を表現するために、ポルタメント(ある音から別の音に移る際に、滑らかに徐々に音程を変えながら繋げる)を意識しました。ストリングスの大きなうねりの中に、自分の呼吸もあわせていくような歌い方になったと思います。その一方で、ファンの皆さんが期待してくださっているオリジナルの表現は残しています。そのうえで、チャレンジしたいという部分は、思い切ってチャレンジしました」。

“シンプルに歌うこと”にこだわった曲もある。「『遠い記憶』(機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争エンディングテーマ)は、いま、ちょっと口ずさんだだけで涙が出そうになるほど凄く温かくてピュアな曲なので、素朴に歌ったほうがいいなと。あえてクセを抑えて、素直に歌うように心がけました」。

セルフカバーで、改めて気がついた事もあった。

「ボイストレーニングで、『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』を歌ったら、先生から『最後の部分、譜面通りに歌ってください』と言われたんです。私自身は、今までアレンジせず、譜面通りに歌ってきたつもりだったのですが、ライブの時にエモーショナルになって、『君の瞳に 焼き付けて~♪』の最後の一音を、本来は音が下がるところを、少し上げてニュアンスがついたように歌っていたんです。ファンの方々もそれに慣れていて、ライブバージョンだと思って聴いてくれていたと思うのですが、オリジナルとは違っていたと、ボイストレーニングの先生に言われてハッとしたんです(笑)」。

そこで、今回のオーケストラアレンジのレコーディングでは、最後の部分をオリジナルと同じメロディに戻すことに。そんなレコーディングの直後に行なわれたライブでもオリジナルに忠実に歌う事を心がけたところ、「ライブが終わった後で、出待ちしてくれていたファンの方が、『ETERNAL WINDのラスト、今までのも良かったんですが、オリジナルに戻っていて鳥肌が立って涙が出ました』と言ってくださって、私の方こそ、ファンの皆さんは、この一音まで、こんなにもこの曲を大事に想っていてくれているんだと、本当に改めて感動しました」と振り返る。

トラックダウンやマスタリングにも参加、森口さんの“音へのこだわり”

「ちびっこものまね紅白歌合戦」でオーケストラをバックに歌ったことで、歌うことだけでなく、“音そのもの”にも魅せられた森口さん。「私、音に対する感覚は男性脳だと言われました(笑)。例えば、大勢のギタリストだけのコンサートとかも大好きなんです。私が前のめりでギターのギュイーンという音に『うおおお!』って興奮してたら、一緒に行った人達に『男みたいだな!』って言われて」と笑う。

「YouTubeでも、“同じ曲でも、レコーディングエンジニアさんでどう音が変わるのか、みたいな動画を、難しい話はわからないのですが、良く見ていて(笑)」。

そんな森口さんの“音へのこだわり”は、『GUNDAM SONG COVERS -ORCHESTRA-』にも活かされており、レコーディングの後のトラックダウンやマスタリングにも参加。声と各楽器のバランス調整まで、森口さんも参加したそうだ。

「『ETERNAL WIND』は、私の中であまりにも思い入れが強い曲なので、今回、いったい何回トライしたのかと思うほどレコーディングして、その後のトラックダウンでも、ボーカルの語尾や繊細さをどう残すか、この部分はもう少し音を上げたいみたいな、細かな要望も出させてもらいました」。

しかし、森口さんの希望通りに調整した曲を聴いたところ「こんなに良い曲で、しかもオーケストラ映えする曲なのに、全然感動しなかったんです」。

そこで、「後半のストリングスやピアノのグリッサンドを少し上げてもらったら、その瞬間に物語が見えたんです。そうしたら、トラックダウンで何回も聴いていたのに、そこではじめて涙が出たんです。音楽って、やっぱりボーカルとそれ以外の音のバランスが凄く大切で、それは百も承知だったのですが、今思えば、ボーカルの細部を気にするあまり、視野が狭くなりすぎていたんだと思います」。

『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』に関しては、リリース当時は作られなかったミュージックビデオが、今回のオーケストラ・ヴァージョンで実現。壮大な映像で、こちらもYouTubeで100万回再生を超え、話題になっている。

森口博子『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~ (オーケストラ・ヴァージョン)』MV (映画「機動戦士ガンダムF91」主題歌)

また、公式YouTubeチャンネルでは、『銀色ドレス (オーケストラ・ヴァージョン)』のミュージックビデオも公開。この中では、レコーディングの風景だけでなく、前述の通り、スタジオで森口さんらが、作品作りに取り組んでいる様子を垣間見ることもできる。

森口博子『銀色ドレス (オーケストラ・ヴァージョン)』MV (「機動戦士Ζガンダム」挿入歌)

「オーケストラの方々が、演奏する時の緊張感や、演奏していない時の和やかな空気や制作チームとのディスカッションなども感じられます。チーム森口は、こんな環境で、みんなで一緒に、相当こだわって音作りをしているんです”という世界を観ていただける映像になっています」(森口さん)。

森口博子、AZLA「TRINITY」を聴く

そんな、音にこだわる森口さんに、話題のイヤフォン「TRINITY」(トリニティ)を聴いていただいた。

AZLAとアユートが「高価なHiFi有線イヤホンの世界と音質の片鱗を気軽に体験して欲しい」と、共同企画して生まれたイヤフォン「TRINITY」。最大の特徴は、コスト度外視の特別なドライバーと専用形状のイヤーピースによる価格帯からは想像できないサウンド性能ながら価格が2,200円と非常にリーズナブルなこと。3.5mm接続タイプと、スマホなどに直接接続できる、USB-C接続タイプの2モデルを用意しているが、価格はなんと同額で、どちらも2,200円だ。

AZLA「TRINITY」
3.5mm接続タイプと、スマホなどに直接接続できるUSB-C接続タイプの2モデルを用意している

低価格だが、アルミニウム製の筐体は高級感があり、サイズもコンパクト。森口さんも、USB-C接続モデルを装着し、思わず「付け心地めっちゃいいですね!」と笑顔に。

『ETERNAL WIND』を再生すると、森口さんは開口一番「シンバルの音がとっても綺麗。ショワーッ!と空間に広がっていく。音の粒立ちが良いですね」と興奮。楽器の定位も明瞭に聴こえるため、「ピアノが、ちゃんとそこにいるように聴こえます」と語る。

『銀色ドレス (Orchestra Ver.)』では、「ハープの繊細な音の煌めきが、細かく聴こえます。今まで聴こえていなかった音も見えます。オーケストラの空間がちゃんと見えますね」と、解像度の高さや、音場の広さを味わっていた。

聴いていただいた後で、TRINITYの価格を伝えると「え!?本当に2,200円でいいんですか? ありがとうございます(笑)」と驚いた様子。「この値段であれば、誰かに贈るちょっとしたプレゼントにもいいですね」と笑顔で語る。

AZLA「TRINITY」

有線イヤフォンという趣味の世界の、エントリーに最適なTRINITYだが、せっかくなので“ハイエンドポータブル”の世界も体験していただきたい。そこで、TRINITYの3.5mmモデルと、Astell&Kern究極DAP「A&ultima SP4000」(予価約693,000円)の組み合わせでも聴いていただいた。

A&ultima SP4000

『GUNDAM SONG COVERS 3』から『BEYOND THE TIME ~メビウスの宇宙を越えて~ / with TM NETWORK (「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」主題歌)』を聴いた森口さんは、「ローがしっかり出ていて、ベースも凄い!」と大興奮。

「私のボーカルもですが、小室さん、木根さん、宇都宮さん、3人のコーラスもめっちゃクリアですね。生のコーラスが、イヤフォンでもありのままに再現されています」と、ハイエンドのサウンドに驚いた様子だった。

約69万円のDAPと、2,200円のイヤフォンというありえない組み合わせではあるが、ソース側のクオリティが上がれば、そのクオリティアップをしっかり表現する能力を2,200円のTRINITYが備えているという証拠でもある。

TRINITYには、8mm径の「発展型ARDドライバー」が搭載されている。これは、2018年に発売され、当時3万円以上したイヤフォン「HORIZON」のために開発された「ARD」(Advanced Research Driver)を、その名の通り、発展させたものだ。

発展型ARDドライバー

振幅して音を出すドライバーユニットの振動板は、実際に音を出すと、たわんだり、波打つなどして、意図しない動きをしてしまい、それが歪みとなって音にも現れてしまう。それを防ぐために、極薄のPU + PEEK複合膜振動板を2枚の樹脂層でサンド。厚さ46μの、3層レイヤー構造振動板を採用。これを、強力な外磁型マグネットで駆動することで、歪みのない、クリアなサウンドを実現している。その実力は、アーティスト・森口さんの耳も魅了したようだ。

ガンダムとのめぐり合わせ

「子供の頃からずっと“生きるとは?”というのが、口癖だったんです」と言う森口さん。

「例えば、バスの中で停留所のアナウンスが流れた時に、“このアナウンスをしている人は、どんな人生なのだろう?”とか、“このバスに乗っている1人1人は、今日はどこに行くんだろう?”と考えている子どもでした」。

「生きるとは」という問いかけをする中で出会った『機動戦士ガンダム』という作品。「ガンダムって、善悪だけでなく、(争っている勢力の)どちらにも正義があるという作品です。そういう作品の主題歌を歌わせていただけたのも、子供の頃からの想いがあったので、神様が巡り合わせてくれたのかなと、今では思います。そして、私が“歌が大好き”と言っていたから、長く歌い続けられるアニソンをプレゼントして下さったのだと思います」。

そして迎えたデビュー40周年イヤー。ガンダムという、長く愛されるアニメと関わり、そして長く歌い続けることで、森口さんのファン層も幅広いものになっている。

「コンサートには、5歳くらいの子も来てくれて、私のことわかる?って聞いたら、やさしい可愛い声で『もりぐちひろこ』って言ってくれて、私もう感動しちゃって。お父さんお母さんと一緒に、世代を越えて私の音楽を聴いてくれてるって、本当に幸せなことだと思います」。

最近では、スタジオカラーによる『機動戦士 Gundam GQuuuuuuX』が大きな話題となり、同作から興味を持って、過去のガンダム作品を鑑賞し、そこで初めて森口さんの歌を聴くという流れも生まれている。

「実は、最初に『GUNDAM SONG COVERS』の企画の話をいただいた時、私は『無理です、できません』と言ったんです。ファンの皆さんの中にすでにオリジナルのイメージがあって、1曲歌うのにこんなにエネルギーが必要なものを、1人で何曲も歌えないと思ったんです」。

「でも、以前、ファンの方から『水の星へ愛をこめて』を、今の森口さんの声でセルフカバーしてください」というリクエストがあって……。『今の声が良い』と言っていただけるのはありがたいのですが、その機会がないなと思っていたところでもありました」。

そこに、舞い込んだ『GUNDAM SONG COVERS』の企画。「あらためてガンダムの曲を聴き返すと、知らない曲も色々あって、『こんなに良い曲がたくさんあったんだ……』と改めて気がついて、純粋に、『この曲達を沢山の人に聴いて欲しい』と思ったんです」。

こうして生まれた『GUNDAM SONG COVERS』。

「アニメが世界に向けて日本を代表する文化に育ったと言っても、まだ『アニメでしょ?』という色眼鏡をかけて見る方もいる。それを外して欲しいという思いで作ったアルバムでもあります。私は毎日SNSでエゴサをするんですが、リリース後に反響をチェックしていたら、『ガンダムもアニソンも全く通らなかったけど、こんなに良い曲がたくさんあったんだ』、『森口博子をなめてました』という感想もあって、思わず『よっしゃー!』ってスクショを撮ったりして(笑)」。

同作は、オリコン週間ランキング3位を記録。「久しぶりに、オリコンウイークリーに帰ってきて、おかげさまでインターバル記録(アルバム)の女性アーティスト1位もいただき思わず涙がこぼれました」。続く2作も大ヒットし、シリーズ3作すべてがオリコン週間ランキングベスト3にランクインするという快挙も達成した。

「50代にして、音楽でこんな奇跡が起こるんだ、“夢には締切がないな”と思いました。でもこれは、本当に音楽を大事に、スタッフのみなさんと丁寧に作ってきて、それを熱い気持ちでしっかりと受け止めてくれた、ファンのみなさんがいて下さってこその結果だと思います!」。

売れない時代には、レコードやCDをリリースしても、あまりお店に並べてもらえないという苦労も経験もしている森口さん。「現場の方々だけでなく、私の知らないところで、この歌をいろんな人に届けてくださった方々もいて、そうした人たちのエネルギーの広がりで、音楽が届けられるんだなと、改めて感じました」。

「携わって下さった人たちの想いが、同じベクトルに向かって、歯車が噛み合った時に、こういうことが起こるんだなと。昨日今日ではできない、みんなで乗り越えてきたという、象徴のアルバムでもあります。良い曲は時代を超えて、次の世代の人にも届けられる。このアルバムのおかげで、聴いてくれるファンの皆さんとの信頼関係が、より強くなったと感じています」。

森口博子 40周年記念アルバム「Your Flower ~歌の花束を~」12月3日リリース決定!

森口博子 40周年記念アルバム「Your Flower ~歌の花束を~」が12月3日にリリースすることが発表となった。本アルバムは、40年間途切れること無く本格的に音楽活動で積み上げてきた森口の軌跡が詰まっており、それを祝福するかのように、今まで楽曲を提供してきた数々のアーティストや作家が集結。

デビュー曲「水の星へ愛をこめて」を手掛けた作詞家の売野雅勇と、シンガーソングライターのニール・セダカによる40年ぶりのタッグにはじまり、「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」を手掛けたシンガーソングライター西脇唯による、34年の時を越えたアンサーソング「ETERNAL DAYS ~あなたがいてよかった~」や、森口博子のヴォーカルを合計40トラック重ねて構築される「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~ (40人の森口博子によるアカペラヴァージョン)」、映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」主題歌としてヒットした「Ubugoe」など、ガンダムファン必聴の楽曲が多数収録。

さらに森口の代表曲「スピード」や「ホイッスル」を手掛けた元プリンセス プリンセスの岸谷香、TM NETWORKのメンバーで森口と2マンツアーも行った木根尚登、2024年に日本ゴールドディスク大賞「インストゥルメンタル・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、森口との共演も多いピアニストで作曲家の西村由紀江、TVアニメ「ワンパンマン」エンディング主題歌「星より先に見つけてあげる」の作詞を手掛けたシンガーソングライターの畑亜貴、また同楽曲の作編曲を手掛けアーティスト・ヒャダイン名義でも人気の前山田健一、歌手・作曲家・作詞家・音楽監督・プロデューサーとマルチな活躍で幅広い年代層から注目集めている、森口のシングル「LUCKY GIRL ?信じる者は救われる~」など数多くの作品を手掛けた広瀬香美、国民的ヒット曲「部屋とYシャツと私」が長きにわたり愛され、森口のシングル「Someday Everyday」などを手掛けたシンガーソングライターの平松愛理らが参加。

また、森口自身が作詞作曲をおこない、2024年から2025年にかけて開催したコンサートツアー“ANISON & POPS NIGHT”のアンコールにてビキニ姿で披露されたラテンリズムのハッピーソング「ドキがムネムネ?」も収録。全11曲によって構成される濃厚なアルバムになりそうだ。

さらに40周年アニバーサリーツアーの開催も決定。第一章“Your Flower”と名付けられた本ツアーは、12月20日(土)の広島・はつかいち文化ホール ウッドワンさくらぴあ 大ホールを皮切りに、昨年ソールドアウトした大阪・森ノ宮ピロティホール、地元の福岡市民ホール 中ホールを経て、来年1月24日(土)の東京国際フォーラム ホールCまで全国4都市をまわる。チケットは9月1日(日)まで、誰でも申し込みができる「オフィシャルHP抽選先行」にて受付中となっている。ポップスからアニソンまで幅広いヒット曲の数々と、元気を貰えること間違いなしのトークを、森口博子の40年が凝縮されたスペシャルな演出で体感できる絶好の機会。足を運んでみてはいかがだろうか。

サイン入り、AZLA「TRINITY」を1名様にプレゼント

本記事の公開を記念して、森口さんのサイン入り、AZLA「TRINITY」(3.5mm接続タイプ)を1名にプレゼントする。

応募方法は、アユート Audio事業部とAV WatchのXアカウント「@aiuto_audio」「@avwatch」の両方をフォローして、AV Watchの、この記事のポストをリポストするだけ。応募期間は記事公開から2週間の8月22日23時59分まで。奮って参加して欲しい。

AZLA「TRINITY」のパッケージにサインしていただいた!
AV Watch編集部