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「Xperia Ear」は寿美菜子の声でアシスト。ロボットやプロジェクタも展開

 ソニーモバイルコミュニケーションズは6日、Androidスマートフォンと連携し、ハンズフリーで通話やメッセージ、情報検索などが行なえるイヤフォン型のスマートプロダクト「Xperia Ear(XEA10)」を発表。声で操作するデモなどを行なったほか、同製品を含む「Xperiaスマートプロダクト」のコンセプトや構想などを説明した。

Xperia Ear(XEA10)

 Xperia Earは、左右どちらかの耳に常時装着し、スマートフォンの通話やSNS、メール/SMS、カレンダー、音楽、地図などを音声で確認/操作できるスマートプロダクト。スマホが取り出しづらいときなどに、声でメール返信や予定のチェックなどが行なえる。Android 4.4以降の端末に対応し、Bluetooth 4.1とNFCに対応。11月18日発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は2万円前後。機能の詳細は別記事で掲載している

片耳に装着

 主な利用例としては、SMSでは「○○さんにメッセージを送信」と話しかけると、アドレス帳から呼び出して送信可能。音楽再生の操作にも対応し、アーティスト名などで「○○の曲かけて」と話すと、「ミュージック」アプリを起動して再生する。

SMSのメッセージ入力と送信
声の操作で音楽再生

 SNSは、LINEや(Facebookの)Messenger、Twitterアプリと連携。そのほか、カレンダーとの連携による予定の読み上げや、Wikipediaと連携した検索、Google Maps連携のナビゲーション、天気/ニュース読み上げなどが可能。また、スマートフォンを探す(アラームでスマホの所在を確認する)といった機能も利用可能。

「電話を探して」と入力
通話
メッセージ
情報の確認
S/M/Lサイズのイヤーピースに加え、耳のくぼみに合わせて固定できるアークサポーターもS/M/Lサイズを同梱

声優・寿美菜子の声でユーザーをアシスト

 ユーザーの話した言葉を正しく理解し、それに応じた動作をすることが必要となるが、同社は、音声対話など様々な入出力を通じて、ユーザーに有用な情報を提供するための技術を「ソニーエージェントテクノロジー」と総称。音声認識については、「認識して、意図を理解して発話するという一連のプロセスの中で全て精度を高める必要がある。ソフトウェアだけでなく、ハードウェアでも、例えばマイクの位置や感度などによってトータルで認識精度を高めた。外のようなざわざわした場所でもテストを行なっている」と仕上がりに自信を見せている。

 Xperia Earからの音声は、声優の寿美菜子さんによる録り下ろし。様々な返答ができるように、(VOCALOIDのような)細かい発音パターンを収録して合成する音声のほか、「がんばりましょう」などの決まったフレーズを収録してそのまま使うパターンの両方を用意。それらを自然な形でつなぎ合わせているのも特徴だという。

寿美菜子さんの音声を収録

 寿さんからのビデオメッセージも寄せられ、「私も体験しましたが、本当にXperia Earは着け心地から何から優秀ですね。声を収録したのは約1年前ですが、皆さんの耳のそばに置いてもらうということで、優しさや、思いやりを込めて収録しました。ぜひ、お耳のそばでアシストさせてもらえるとうれしいです」とコメントした。

寿美菜子さんからメッセージが届いた

「ソニーエージェントテクノロジー」を様々な製品に展開

 Xperia Earは8つの言語に対応し、グローバルで11月以降に順次展開。国内では、主なターゲットユーザーとして「ガジェット先進層」、「メッセージアプリをよく利用する人」、「ビジネスパーソン」を想定している。

国内ターゲット

 ソニーモバイルコミュニケーションズ スマートプロダクト部門 商品企画課の近藤博仁統括課長が、Xperiaスマートプロダクトの全体ビジョンについて説明した。

ソニーモバイルコミュニケーションズ スマートプロダクト部門 商品企画課の近藤博仁統括課長

 Xperiaを冠する新たなプロダクトとしては、Xperia Earだけでなく、ロボット型の「Xperia Agent」や、投写した画面をタッチ操作できる「Xperia Projector」というコンセプトモデルもあり、3月に行なわれた「Mobile World Congress(MWC)」や、9月の「IFA 2016」でも披露されている。これらのモデルは「Xperiaスマートプロダクト」として展開。

Xperia AgentやXperia Projectorも提案

 同社は3月のMWCにおいて、Xperiaブランドをスマートフォン/タブレット以外にも、コミュニケーションデバイス全体に拡大すると宣言。「コミュニケーションの未来を創造するというメッセージをビジョンとして掲げている。近藤氏は「コミュニケーションの方法は色々あり、今はスマートフォンが最適なツールとして使われているが、それはゴールではなく、どんどん進化していく。そこをXperiaが未来を創造していこうというメッセージに従って、スマートプロダクトを商品化していく」と述べた。

 Xperiaスマートプロダクトの大きな強みとしては「ソニーエージェントテクノロジー」を挙げる。この製品は音声操作が中心となるが、「声以外にも、映像やタッチなど様々な入力、そして、音声や映像、動き/表情などの出力、そういたものを全てひっくるめて“ソニーエージェントテクノロジー”と名付けている。この技術を使って、Xperiaスマートプロダクトをより賢いものに進化していこうと考えている。今後も様々な商品にソニーエージェントテクノロジーを搭載していく」とした。