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ツール・ド・フランス7日開幕。J SPORTSライブ配信はAmazonからも視聴可能に

 世界最大の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」が、明日7月7日からスタートする。J SPORTSは、7日の第1ステージをJ:COM及び一部のCATV局、スカパー!で無料放送。ネット配信のJ SPORTSオンデマンドでも、会員であれば無料で楽しめるライブ配信を実施。さらに今年は、Amazonの「Prime Videoチャンネル」でのライブ配信も実施。より視聴しやすい環境になっている。

ツール・ド・フランス

Fire TV/Fire TV StickでもJ SPORTSが視聴可能に

 近年J SPORTSが力を入れているのが、ネット配信のJ SPORTSオンデマンドだ。2015年7月に誕生した独自のオンデマンド配信サービスで、試合映像のライブストリーミング配信、見逃し配信を中心に、12ジャンル、年間2,000番組、6,000時間以上のコンテンツを用意。PC、スマートフォン、タブレットに加え、GoogleのChromecast、Apple TVでも視聴可能だ。

 J SPORTSオンデマンドは、J SPORTS自身が手がけるサービスだが、今年のトピックは、Amazon Prime Videoチャンネルに、J SPORTSがチャンネルとして参加した事だ。Prime Videoチャンネルは、Amazonのプライム会員向けにスタートした、新しい有料チャンネル視聴サービス。その1チャンネルとして、J SPORTSが登場。加入(契約)すれば、月額2,138円(税込)でツール・ド・フランスなどが楽しめるようになった。

Amazon Prime Videoチャンネルに、J SPORTSがチャンネルとして参加

 プライム会員でPrime Videoを既に楽しんでいれば、別途IDやパスワードの作成をしなくても、J SPORTSの番組が楽しめる気軽さが大きな魅力だ。さらに、Prime Videoチャンネルであれば、PCやスマホ、タブレットに加え、Amazonの端末Fire TV/Fire TV Stickを使い、テレビの大画面で見られる事も大きなトピック。これまでJ SPORTSのネット配信をテレビで楽しもうとした場合、ChromecastかApple TVにしか対応していなかったが、今後はFire TV/Fire TV Stickも使えるようになったわけだ。

 Prime Videoのコンテンツは、映画やアニメなどのオンデマンドコンテンツがメインだったが、Prime VideoチャンネルではJ SPORTSのように、ライブ配信を実施する有料チャンネルも登場している。Prime Videoの利用スタイルが変化する可能性を秘めているのが、Prime Videoチャンネルと言えるだろう。

Fire TV Stickを使い、Amazon Prime VideoチャンネルからJ SPORTSを楽しんでいるところ

マルチ視聴ページ強化、Android端末での追っかけ再生も

 ツール・ド・フランスは今年、105回目を迎える。コース総距離は3,329km。これを3週間で走破するのだが、1チーム8人のメンバー構成で、休息日は2日しか設定されておらず、厳しい山道や未舗装路などもあり、過酷な戦いが繰り広げられる。

 J SPORTSでは全21ステージを配信(休息日の配信は無し)する。サイクルロードレースは、距離が長いため、レースの時間も長くなる。そのため、スタート直後ではなく、しばらく時間が経過してから、放送のJ SPORTSでは中継番組がスタートする。

 しかし、配信のJ SPORTSオンデマンドではスタート時点から映像配信を開始。これは従来から実施していたものだが、今年の配信では現地の英語コメンタリーも初めて配信する。これまでと違った雰囲気でレース観戦ができそうだ。

 スタートからある程度時間が経過すると、J SPORTSでお馴染みのサイクルロードレース実況・解説陣が登場しての、日本語でのライブ番組がスタートする。レースの内容だけでなく、解説陣からの豆知識や、ダイナミックな自然の中を走り抜けるコースの映像的な美しさも、魅力の1つだ。

 PCのブラウザで視聴する際は、「マルチ視聴ページ」が利用できる。これは、通常のライブ配信映像×1に加え、レースに随伴するバイクカメラ×5台と、ゴール前カメラ×1、先程の英語コメント配信×1の、合計8個の映像から、最大4画面を選び、視聴できるもの。

 メイン映像を楽しみつつ、お気に入りの選手がいる集団付近のバイクカメラを常時チェックし、ゴール前カメラで選手を待ち構えるファンなど現地の雰囲気を楽しむ……といった、好みに合わせた視聴ができる。

 2018年の特徴としては、ブラウザ視聴ページのプレーヤーが、HTML5形式に変更される。これにより、Flashのプラグインが入っていなくても見られるようになった。

 レース時間が長いため、ずっとテレビやPCの前で鑑賞し続けるのが難しい事もある。その時にはiOS/Android向けのアプリを使い、スマホやタブレットで視聴可能だ。

 アプリの細かな進化点として、従来はiOSアプリでのみ可能だったライブ番組の“追っかけ再生”が、Android端末のユーザーも、5日のアップデートで利用できるようになった。前半を視聴できなかったが、追っかけ再生で要所要所をかいつまんで楽しみながら、リアルタイムの映像に追いつく……といった楽しみ方がAndroidスマホ/タブレットでも可能になる。アタック合戦など、レースが大きく動いた瞬間に戻って、再度じっくり楽しむという使い方もできるだろう。

ツール・ド・フランス2018 プロモーション映像

 なお、Amazon Prime Videoチャンネル上のJ SPORTSと、J SPORTSオンデマンドは、まったく同じ内容ではないので注意が必要だ。ツール・ド・フランスをライブ配信/オンデマンド配信するという点では違いはないが、コンテンツのラインナップは微妙に異なる。基本的にPrime VideoチャンネルのJ SPORTSにおけるツールは、“テレビ放送のJ SPORTSを、Prime Video上で楽しめるもの”と考えた方がいい。

 一方で、前述したマルチ視聴ページや、スタート直後からの英語コメンタリー付きの配信などは、J SPORTSオンデマンドならではの特徴と言える。こうした部分の魅力を判断して、J SPORTSオンデマンドか、Prime VideoチャンネルのJ SPORTSかを選ぶといいだろう。

公式サイトも要チェック

 Webサイトの情報充実ぶりも、J SPORTSの特徴と言える。放送・配信予定が一覧表示されているのは当然の事として、「ゼロから学べる! サイクルロードレース ビギナーズ講座」というページも用意。

「ゼロから学べる! サイクルロードレース ビギナーズ講座」

 サイクルロードレースは、“速さ”を競っているのだが、エースの選手が最初からトップで走り続けるような展開はほとんどなく、チームメンバーに埋もれるようにして走り、最後に勝負をしかけるなど、独特の展開がある。その戦略も魅力だが、レースの観戦に慣れていない人にとっては難しく感じるポイントでもある。講座のページでは、こうした選手の役割や、着ているジャージの意味、レースの種類など、観戦時に役立つ基本的な知識が紹介されている。

 他にも、チームや注目選手の紹介、各チームが乗っているロードバイクの情報なども網羅。ライブ配信を応援する際に役立つ情報が掲載されている。他にも、無料で視聴できるダイジェスト映像の掲載も予定されている。

 また既報の通り、7日に行なわれる開幕第1ステージの模様は、スカパー!、J:COM、J SPORTSオンデマンドに加え、YouTube、ニコニコ動画、Twitter、Facebookでも無料で配信する事が決定した。第1ステージのライブ中継は、7月7日午後5時35分から開始。開幕を記念して、無料放送や配信中の第1ステージ内で表示されるキーワードを答えると、賞品が当たるキャンペーンも実施される。

ツール・ド・フランスの放送予定

Amazon Prime Videoチャンネルに加入