デノン、55,650円のHDオーディオ対応AVアンプ
-ドルビープロロジックIIz搭載。HDMI入力3系統
株式会社デノン コンシューマー マーケティングは、HDオーディオ対応AVアンプのエントリーモデル「AVC-1610」を5月中旬に発売する。価格は55,650円。カラーはブラック。
定格出力75W×5ch(8Ω)、最大出力130W×5ch(6Ω)の5.1ch AVアンプ。HDMI 1.3aの入力を3系統、出力を1系統備え、Dolby True HD、DTS-HD Master Audioのビットストリーム音声をデコードできる。コンポーネント/S映像/コンポジット映像をHDMI出力するビデオコンバージョン機能を備え、480i映像のIP変換にも対応する。
音声を水平方向だけでなく垂直方向も含む3次元的な空間表現で再生できるというドルビーの新サラウンド技術「ドルビープロロジックIIz」のデコーダも搭載。音声信号から高さ方向の情報を抽出してFRONT HIGH L/Rとして再生するものだが、AVC-1610は5chアンプであるため、プリアウト出力を利用。対応音声の再生にはフロントスピーカーL/Rの上方にそれぞれフロントハイのスピーカーを利用し、別途2chパワーアンプが必要となる。プリアウト出力は、フロントハイとサラウンドバックのいずれかを切り替えて利用できる。
32bit浮動小数点DSPを搭載。電源部はオーディオ/ビデオ回路と別にスタンバイ用のパワートランスを配したほか、ブロックコンデンサや大容量ブリッジダイオードなどの整流回路でノイズの低減を図っている。回路は余分な経路を通さないシンプル&ストレート設計を追求し、信号の劣化を抑えたという。
振動の発生源となるラジエータとパワートランスはフットの間近に直付けし、振動を最小限に抑制。その他にも回路構成を含めた部品の配置で内部/外部振動の排除を図っている。
高音質化技術として、圧縮音声フォーマットの再生時に、圧縮前の音に近づけるという復元技術「コンプレスド・オーディオ・リストアラー」を搭載。音声ソースに合わせ3モード(RESTORER 64、RESTORER 96、RESTORER HQ)から選べ、全てのサラウンドモードで利用できる。
付属マイクを利用したスピーカーの初期設定を自動で行なうオートセットアップに対応。また、入力信号に応じてモードを切り替えるオートサラウンドモード機能を装備する。音と映像のディレイを自動補正する機能(0~200ms)も備える。
急激な音量の変化に対応する自動調整機能「Audyssey Dynamic Volume」を搭載。付属マイクを使った自動音場補正機能「Audyssey MultEQ」や、小音量でも質感を損なわないようにする「Dynamic EQ」も利用できる。そのほか、深夜の再生に適した「ナイトモード」や「バーチャルヘッドホン」も搭載。
HDMIはCECに対応し、対応テレビなどの連動が可能。2009年4月現在の対応メーカーとしてシャープ、パナソニック、東芝、日立、三菱電機の機器(一部の機器/機能は非対応)をサポートするとしている。そのほかの端子は、映像入力がD4×2、S映像×1、コンポジット×4で、音声入力は光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ音声(RCA 2ch)×6。映像出力はD4×1、コンポジット×2。音声出力はアナログ(RCA 2ch)×2、フロントハイ/サラウンドバック用プリ×1、サブウーファプリ×1。
そのほか、別売iPodドック「ASD-3N/3W」などとの接続に対応するDock Control端子も装備。iPod内の音楽/映像が再生できるほか、これらドック製品が搭載するインターネットラジオ機能やPCオーディオ再生機能も利用できる。
消費電力は未定。外形寸法は434×378×171mm(幅×奥行き×高さ)、重量は9.2kg。リモコンが付属する。
(2009年 4月 15日)
[AV Watch編集部 中林暁]