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ヤマハ、10年ぶり新デザイン、内部回路も一新のAVアンプ「RX-V6A/V4A」。4.5万円から

ヤマハは、10年ぶりに外観デザインを一新し、筐体や内部の回路構成も一から見直すことで、映像や音質性能をさらに高めた7.1ch AVアンプ「RX-V6A」と、5.1chモデル「RX-V4A」を発売する。4K/120pのパススルーも可能。価格と発売時期は、「RX-V6A」が10月中旬で65,000円、「RX-V4A」が10月下旬で45,000円。

どちらのモデルも、黒い鏡面仕上げの前面パネルを採用。その中央に大型ボリュームノブを配置。ボタンの数を減らしたシンプルなデザインになっており、対応フォーマットのロゴが沢山並ぶという事もない。「テレビに美しく調和するのはもちろん現代のライフスタイルにマッチし、ラックの上に設置してもインテリアを乱すことなく空間をスタイリッシュに演出する」という。

また、入力コンテンツや音場プログラム名、ラジオ局名などの情報を表示する前面ディスプレイに、フルドット液晶を採用。日本語表示にも対応する。ボリュームを操作している時のボリューム値や、入力切替の名前などは、操作中に大きく表示するなど、使いやすさにもこだわっている。

上位機のV6Aは、オブジェクトオーディオのDolby Atmos、DTS:Xのデコードに対応。さらに、Dolby Atmos Height Virtualizerにも対応。ハイトスピーカーを設置していない5.1ch、7.1chシステムでも、高さ方向を含めた没入感の高い音場を再生できるという。

2機種とも、独自の音場創生技術のシネマDSPを搭載。映画や音楽、テレビ、ゲームなど、様々なソースに合わせて最適化した17種類のサラウンドプログラムを用意する。

V6Aは7.1chモデルであるため、内蔵パワーアンプの2ch分をフロントプレゼンススピーカー、もしくはサラウンドバックスピーカーに割り当てるアサイン機能を使い、実物のプレゼンススピーカーを使った「シネマDSP(3Dモード)」再生にも対応。

マイクを使い、最大8カ所での計測結果を総合評価し、調査精度を高めるマルチポイント測定、室内の初期反射音を制御して左右スピーカーの設置環境の違いによる音質、音場の隔たりなども補正する「YPAO-R.S.C.」が利用できる。

7.1ch AVアンプ「RX-V6A」
5.1chモデル「RX-V4A」

どちらのモデルもHDCP 2.3をサポート。8K/60AB映像(DSC圧縮信号のみ)や、4K120p映像もパススルーできる。HDMI端子は、V6Aは7入力1出力、V4Aは4入力1出力を搭載。4K/120pに対応する入力端子は、この内、V6Aが3系統。V4Aは4入力1出力の全てで対応する。なお、4K/120pには、ファームウェアアップデートでの対応となる。HDR映像は、ダイナミックHDRのHDR10+もサポート。ロスレス音声やオブジェクトオーディオも伝送できるeARCにも対応する。

HDMI 2.1に対応しており、「ALLM(Auto Low Latency Mode)」、「VRR(Variable Refresh Rate)」、「QFT(Quick Frame Transport)」、「QMS(Quick Media Switching)」もサポート。画面のブラックアウトや表示の乱れを抑えたり、素早いコンテンツの切り替えを可能にしたり、レイテンシーの低減などが可能。

HDMI出力端子においては、電源供給能力を従来の150mAから300mAへと強化。今後、高速伝送で必要になってくるアクティブケーブルに対応するためで、ケーブルの外部電源供給が不要になるという。

音質面の進化ポイント

電源部や内部ワイヤリング、プリント基板パターンなどの回路設計を刷新。これにより、従来モデルよりスルーレートを約2倍に改善した。これはフラッグシップのセパレートアンプ「MX-A5200」と同等のスルーレートとなり、信号の追従性と安定性を大幅に高め、ハイレゾソースなどの高周波を含む音楽信号の再現性を向上させている。

さらに、ヤマハのHi-Fiプリメインアンプにも使われている2ch仕様のバーブラウン、384kHz/32bit DACを、マルチチャンネル用としてV6Aは4基、V4Aは3基搭載。アナログ/デジタルを完全分離したパワーサプライの採用などにより、SN感に優れた空間表現が可能になったという。

音の傾向としては、V6Aが「広大な音場と迫力を感じさせるワイドレンジな音」、V4Aは「エネルギッシュかつ聴き心地のよい音」を実現したとする。

ネットワークオーディオ再生も

ネットワークオーディオ再生機能も搭載。DSD 11.2MHz、PCM 384kHz/32bitまでのハイレゾ再生にも対応。Amazon MusicやSpotifyなどの音楽配信サービスを、本体で直接受信・再生できる。

独自のワイヤレスネットワーク機能「MusicCast」にも対応。専用アプリをスマホやタブレットにインストールすると、MusicCast対応機器とAVアンプの間で、音楽コンテンツの配信、共有、リンクが簡単にできるという。

音声アシスタントのAmazon Alexaにも対応し、声からの操作も可能。AirPlay 2やBluetoothにも対応する。

最大出力は、V6Aが150W/ch(8Ω)、V4Aが145W/ch(6Ω)。HDMI以外の入力端子は、V6AがアナログRCA×4、光デジタル×1、同軸デジタル×1、USB×1、LAN端子×1。V4AはアナログRCA×3、光デジタル×1、同軸デジタル×1、USB×1、LAN端子×1。どちらのモデルも無線LANを搭載。AM/FMチューナーも内蔵する。

消費電力は、V6Aが360W、V4Aが260W。外形寸法は435×377×171mm(幅×奥行き×高さ)、重量はV6Aは9.8kg、V4Aが8.8kg。