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「DaVinci Resolve 17」パブリックベータ無償公開。約100種類の新機能

DaVinci Resolve 17

Blackmagic Designは9日、動画編集ソフト「DaVinci Resolve 17」を発表した。パブリックベータを無償でダウンロードできる。約100種類の新機能を追加したほか、既存機能にも300種類以上の改良を加え、作業時間を削減できるツールも数多く搭載したという。

新しいHDRグレーディングツールを搭載するほか、プライマリーコントロールを再設計。AIベースのMagic Mask機能では、DaVinci Neural Engineを使用し、人物全体のマスク、または顔や腕など特定の部位のマスクを自動的に作成可能。マットフィネスツールの使用や、ストローク追加-削除、自動トラッキングにも対応する。

カラリスト用の新しいクリエイティブツールも搭載。Power Windowの描画を改良し、分割スクリーンワイプの新しいオプションも追加。彩度 vs 輝度カーブ、および17ポイント3D LUTのサポートも追加し、各種スコープも改善された。

HDRグレーディングパレットでは、特定のトーンレンジ用にロールオフをカスタマイズした新しいカラーホイールを作成可能。さらにクリエイティブなコントロールと繊細な調整が可能になる。

メッシュベースのワープツールでは、2つのカラーパラメーターを同時に調整可能。色相と彩度、またはクロマと輝度を調整できる。

DaVinci Wide GamutとDaVinci Intermediateが、共通の内部作業カラースペースを提供。カメラがキャプチャーできるカラースペースやBT.2020、ARRI Wide Gamut、ACES AP1よりも大きく、「イメージデータはその種類に関わらず、一切損失することはない」という。

編集選択モードおよび新しいキーボードショートカットでは、以前はFairlight Audio Editorでのみ使用できた機能を搭載。編集作業の高速化が可能で、直感的に使用でき、かつ親しみやすいため、「他のシステムからFairlightに移行した場合でもスムーズなスタートが切れる」とする。

Fairlight Audio Coreは低遅延の次世代オーディオエンジン。すべてのCPUコア/スレッド、およびオプションのFairlight Audio Acceleratorカードを使用することで、作業負荷をインテリジェントに管理。最大2,000トラックが扱え、EQやダイナミクス、6つのプラグインをリアルタイムで適用可能。

FlexBusは柔軟なバスアーキテクチャで、固定バスではなく、最大26チャンネルの多目的バスを使用。トラックからバス、バスからトラック、バスからバスに、必要に応じたレイヤー階層数で信号を送信できる。

新しいトランジェント分析ツールは、個別の単語、ビート、サウンドエフェクトを自動的に検出。トランジェントマーカーは波形内に縦線で表示され、それらの間を矢印キーを使用してナビゲートできる。

Fairlight Audio CoreおよびFlexBusにより、「数千トラックを含む大規模プロジェクトに1つのシステムで対応できる」としており、「過去のように、メインシステムと複数のチェイスコンピューターを同期させて使用する必要はない」という。

16:9のHD、またはUltra HDの映像から、縦長または正方形の映像を素早く作成し、Instagramなどのアプリに投稿可能。DaVinci Neural Engineにより自動的に顔を認識し、新しいフレーム内で再配置する。