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ソニー「VLOGCAM ZV-1」、PC・スマホに接続するだけでライブ配信可能に
2021年2月9日 13:04
ソニーは、Vlog(Video Blog)向けカメラ「VLOGCAM ZV-1」のファームウェアをアップデート。別途ソフトを使わなくても、PCとZV-1をUSB接続するだけで、ZV-1で撮影している映像と音声をPCに伝送し、ライブストリーミング配信できるようにした。
既報の通り、ソニーは同社のデジタルカメラをWebカメラとして使えるようにするためのソフトとして「Imaging Edge Webcam」をWebページで配布。ZV-1ユーザーの22%がダウンロードするなど、ZV-1利用者の配信へのニーズは高くなっている(RX100Vは14%、α7R IIは10%)。
今回のファームウェアアップデートは、このライブストリーミング配信をより高いクオリティで、より手軽に行なえるようにするもの。具体的には、アップデートする事でZV-1がUSB Video Class(UVC)、USB Audio Class(UAC)に対応する。
UVCは、カメラをUSB端子を通じて、PCやスマートフォンに接続するための標準規格で、Motion-JPEG、MPEG-4 AVC/H.264などの圧縮・非圧縮データが転送できるようになる。UACは、同様に音声を転送する標準規格で、ドライバーなどが不要で、音源を接続した機器で聞く事ができるようになる。
このUVC/UAC対応により、ZV-1をPCや対応スマートフォンにUSB接続するだけで、カメラを高性能なビデオカメラとして使え、カメラ内蔵のマイクや、カメラに接続した外部マイクで収音した高音質な音声を、PC/スマホで使えるようになる。Imaging Edge Webcamのインストールも不要。
Imaging Edge Webcamを使用する場合は、PCのみしか接続できなかったが、UVC/UAC対応によりスマホでも使えるようになる。対応OSはWindows 8.1/10、macOS 10.13~10.15、macOS 11.0、Android。ただし、現時点で対応するスマホはXperia 1 IIとXperia 5 IIのみ。Xperia 1 IIとXperia 5 IIの場合は、屋外からのライブ配信も可能。
Imaging Edge Webcam使用時の解像度は1,024×576ドットだが、UVC/UAC接続時は1,280×720ドットに高画素化。フレームレートは30fps(NTSC)、25fps(PAL)に対応する。Imaging Edge Webcamではカメラからの音声は伝送できなかったが、UVC/UAC接続時は音声も利用可能。USBから給電しながらの配信もできる。
一方で、Imaging Edge Webcamではカメラの撮影モードはパノラマを除いた全モードが利用できるが、UVC/UAC接続時は動画モードのみとなる。
UVC/UAC接続時、ZV-1の強力なAF機能や、高性能なマイクなどもライブ配信に活用できるため、「ライブストリーミングで商品などを紹介したい」、「視聴者により綺麗な自分を見せたい」、「オンライン会議に高画質・高音質で参加したい」、「オンライン帰省でより高画質コミュケーション楽しみたい」といったニーズに対応できるという。