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ヘッドフォン祭、B&W完全ワイヤレスや衝撃の巨大プレーヤー
2021年4月24日 19:03
フジヤエービックは、4月24日にオンラインイベント「春のヘッドフォン祭2021 ONLINE」を配信。各社がポータブルオーディオの新製品を紹介したほか、未発表製品も披露。ディーアンドエムホールディングスは、スピーカーでお馴染み、Bowers & Wilkinsの完全ワイヤレスイヤフォンを参考出展した。
モデルは「PI7」、「PI5」の2機種で、価格や細かな仕様は5月中旬に正式発表するという。PI7の方が上位機で、ユニークな機能として、充電ケースにBluetoothのトランスミッター機能を内蔵している。
充電ケースは、ステレオミニのアナログ入力や、PC/iPhoneなどと接続するUSB入力を搭載。接続したプレーヤー/PC/iPhoneのサウンドを、BluetoothのaptX LL(Low Latency)で低遅延かつ高音質に送信、それをPI7で受信・再生できる。これにより、持っているプレーヤーが高音質・低遅延のBluetoothコーデックに対応していなくても、それらの利点が楽しめるイヤフォンになるという。なお、iPhoneとのデジタル接続にはカメラアダプターが必要。
どちらのモデルも、この製品のために開発された9.2mmのダイナミック型ユニットを搭載。PI7にはさらに、バランスドアーマチュアユニットも加えた2ウェイとなり、ドライバーごとに専用アンプでドライブする、バイアンプ構成も採用。
アコースティック部分は、B&Wの最上位スピーカー、800Dシリーズを手掛けるチームが担当しているという。対応コーデックは、PI7が48kHz/24bitまでサポートし、aptX Adaptive、aptX HD、aptX LLをサポート。PI5はaptXのみサポートとなる。
Astell&Kern/Acoustune
アユートは、Astell&Kern史上初となる、“DACモジュールを交換できる”ポータブルオーディオプレーヤー「A&futura SE180」を紹介。先日発表されたばかりの新プレーヤーで、発売日は5月21日。価格は209,980円。
最大の特徴は、DACモジュールを差し替えることで、ユーザーがサウンドをカスタマイズできる事。SE180に標準で付属するモジュール「SEM1」には、8ch DACのESS製「ES9038PRO」をシングル構成で搭載。交換用DACモジュールとして同時発売される「SEM2」には、旭化成エレクトロニクスの「AK4497EQ」をLR独立させたデュアル構成で搭載。「SEM1」とは異なるサウンドとオーディオ性能が楽しめる。
配信では、本体とモジュールを確実に接続し、ロックする機構なども紹介された。
さらに、Acoustuneから、開発中の新イヤフォン「HS2000MX」の試作機も登場。8月頃の発売を予定しており、価格は未定だが、「20万円は絶対に切る予定」だという。
ドライバーはダイナミック型のシングルで、振動板には薄膜成形したミリンクスを使用。ユニットの中央部分には金属素材をコンポジットで取り付けているが、その金属が従来のチタンなどとは異なる素材になっているという。
チャンバーをユーザーが交換できる機構を備えており、標準のチャンバーはジュラルミン製。別途、違う金属を使ったチャンバーが、交換用として発売される予定。音の方向性は、「じっくり聴いてわかってくるような、イヤフォンでもリビングルームで楽しめるような音にしていく」という。
さらに、Lightning端子と接続できる、小型のヘッドフォンアンプ「AS2000」も参考出品。イヤフォン側の端子を交換できるのが特徴で、4.4mm、3.5mm、2.5mmの端子を付け替えられる。価格は1万円ちょっとで、来月頃の発売を予定している。
Shanling
MUSINはShanlingの新モデルを紹介。中でもインパクト大だったのは、「M30」というポータブルプレーヤー。ポータブルと言っていいのか迷うほどの巨大さで、バッテリーやデジタルオーディオプレーヤー、ネットワークプレーヤー、USB DAC、真空管アンプまで搭載している。4.4mmのバランス出力や、4ピンのXLR出力なども備える。
“持ち歩けるホームオーディオ”のようなサイズ感だが、多機能さとサイズに加え、デジタルオーディオプレーヤー部分や、電源バッテリーなどを取り外しできるのも特徴。将来、進化していくデジタルオーディオプレーヤー機能に追従するため、新しいデジタルオーディオプレーヤーユニットが発売されたら、既存のユニットと交換する事で、最新スペックを実現できるという。
価格は40万円前後を予定。6月頃に発売するという。