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シャープ、AIオート/Atmos対応の4K液晶。約13.7万円から

ELシリーズの75型(左)と43型

シャープは、新開発のAIプロセッサーを搭載したAQUOS 4Kのスタンダード「EN」シリーズ、およびエントリー「EL」シリーズを6月11日より順次発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は13.7万円前後(43型)から。

4K液晶テレビ「AQUOS 4K」
ENシリーズ
・70型「4T-C70EN1」 約33万円 6月11日発売
・65型「4T-C65EN1」 約28.6万円 6月25日発売
・60型「4T-C60EN1」 約25.3万円 7月9日発売
・55型「4T-C55EN1」 約20.9万円 6月11日発売
・50型「4T-C50EN2」 約17.6万円 7月9日発売
・43型「4T-C43EN2」 約16.5万円 同上

ELシリーズ
・75型「4T-C75EL1」 約28.6万円 6月25日発売
・65型「4T-C65EL1」 約20.9万円 7月16日発売
・50型「4T-C50EL1」 約14.8万円 同上
・43型「4T-C43EL1」 約13.7万円 同上

'21年発売のAQUOS 4K「DN1/DN2」および「DL1」シリーズの後継機。

新モデルでは、AIプロセッサーを採用した画像処理エンジン「Medalist S3」による画質向上ほか、Dolby Atmos対応やGoogle TVの採用など、機能・使い勝手も強化されている。またALLMやeARCといったHDMI2.1関連機能もアップデートされている。

「EN」と「EL」シリーズの主な違いは、液晶パネルが倍速有無と表面処理、スピーカーシステムなど。その他の主要な機能・仕様は変わらない。

同日発表の、最上位AQUOS OLED「ES」と、ハイグレード4K液晶「EU」シリーズは別記事で紹介している。

4K有機ELパネルを採用したAQUOS OLEDの最上位「ES」シリーズ
アクティブLED駆動搭載の4K液晶「EU」シリーズ

新開発のAIプロセッサーを活用した新モード「AIオート」

全モデルとも、液晶パネル解像度は4K/3,840×2,160ドット。LEDバックライトは、直下型がENシリーズの70/65/43型、ELシリーズの75/65/43型。残りのサイズは全てエッジ型となる。

前述した通り、ENとELシリーズの主な違いは、液晶パネルの倍速有無と表面処理。スタンダードのENシリーズは倍速液晶(最大4K120p入力)で、表面処理は低反射N-Blackを採用。エントリーのELシリーズは等速液晶(最大4K60p入力)で、表面処理は低反射仕様となる。

75型「4T-C75EL1」

最新シリーズの特徴の1つが、画像処理エンジン「Medalist S3」の搭載。新開発のAIプロセッサーを活用した新モード「AIオート」が100万以上の映像を学習したAIが入力映像から“人の顔”や“空”、“草原”などを高精度で検知。同時に放送に含まれる映画やドラマ、スポーツといった番組ジャンル情報も加味しながら、人肌などは明るく健康的に、空や芝生などは色鮮やかに自動調整して表示してくれる。

映像本来の美しさを復元する「オブジェクト プロファイリング」を、昨年モデルから引き続き搭載。映像信号に含まれる被写体の動きや輪郭、質感などをリアルタイムで解析し、被写体が本来持っている精細感やコントラスト、色合いの情報を復元する。

EN/ELシリーズでは、ネット動画コンテンツを対象とした専用の画質処理を用意。「ネット動画クリア補正」機能を設けることで、回線状況により解像度が変化するネット動画もクリアな映像で描写できるようになった。

HDR規格はHDR10とHLG、Dolby Visionの3方式をサポートする。

「ネット動画クリア補正」機能を新搭載

Dolby Atmosに対応

上位のENシリーズは、総合出力35Wの「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」を採用。

独自設計のスピーカーネットのないリフレクター構造により、音を効率的に画面前方へ放出。ツイーターを前向きに配置することで、高域から低域まで臨場感豊かな高音質を狙っている。

構成は、70/65型がツイーター×2、ミッドレンジ×4、サブウーファー×1。60/55/50/43型がツイーター×2、ミッドレンジ×2、サブウーファー×1となる。

下位のELシリーズは、総合出力20Wの「FRONT OPEN SOUND SYSTEM」を採用。構成は75/65型がフルレンジ×4、50/43型がフルレンジ×2。

全モデルで「Dolby Atmos」に対応。ネット動画やUHD BD/BD収録のAtmos音声がそのまま楽しめるようになった。

43型「4T-C43EL1」

OSはGoogle TVに。回転ロック機構搭載の新スタンド

OSは、'21年モデルまで採用していた「Android TV」から、新たに「Google TV」へと変更された。基本は“Android TV”である事に変わらないが、Google TVになったことに合わせて、メニュー構成やUI表示も変更されている。

Google TVではユーザーの視聴履歴や好みに合わせてコンテンツを整理・表示するインターフェイスになっているため、複数あるアプリやサービスの中からでも、観たいコンテンツがより簡単にアクセスできるようになった。

Google TVの大きな特徴が、レコメンド機能の搭載。ユーザーの好みに合わせておすすめコンテンツを表示してくれる

ENシリーズの70/65/60/55型の4機種のみ、リモコンレスで音声操作できるハンズフリーに対応。テレビに向かって「OK Google」と言ってから話しかけることで、映画の検索や音楽再生、テレビの基本操作が行なえる。また発話だけで電源オンもできる。

リモコン

8つの動画サービスをワンタッチで起動できるダイレクトボタンを搭載した新リモコンを付属。従来のダイレクトボタン「Netflix」「Amazon Prime Video」「U-NEXT」「Hulu」「ABEMA」「Paravi」「YouTube」に加え、新たに「Disney+」ボタンが追加された。

テレビの電源がオフの状態でも、ボタンを押すだけで動画配信サービスの起動が可能。マイクも内蔵しているため、音声検索も利用できる。

別売の外付けUSBカメラを用意すれば、ビデオ通話ができる「Google Duo」アプリに対応するほか、天気予報を見ながら身だしなみを確認したり、リビングで家族写真撮影ができるシャープオリジナルのアプリ「リビングカメラ」もサポートする。

ENシリーズはVRR/ALLM/eARCをサポート

搭載チューナーは、BS/CS 4K×2基と、地上/BS/110度CS×3基。別売りの外付けUSB HDDを接続することで、4K放送視聴中に別の4K放送と地上/BS/CSデジタル放送の2番組同時録画ができる。自動でチャプターを記録する「おまかせオートチャプター」にも対応。

4K番組表をサポート。文字が読みやすい高精細表示と番組や出演者の情報を画像つきで分かりやすく表示する。

HDMI入力は4系統を装備。倍速液晶のENシリーズは、新たに4K120Hz入力時の4K×2Kフル解像度表示(SDRのみ)やVRR、ALLM、eARCに対応。ELシリーズはALLMとeARCをサポートする。

HDMI以外のインターフェイスは、全モデル共通。3.5mmミニジャックのAV入力、光デジタル音声出力、ヘッドフォン/アナログ音声出力を用意。USB端子は3系統で、録画用×1とメモリー用×2。LAN端子は10BASE-T/100BASE-TX。無線LANはWi-Fi 6に対応する。

消費電力と年間消費電力、外形寸法、重量は以下の通り。

【消費電力と年間消費電力】
ENシリーズ
・4T-C70EN1:約330W 274kWh/年
・4T-C65EN1:約270W 235kWh/年
・4T-C60EN1:約218W 197kWh/年
・4T-C55EN1:約180W 184kWh/年
・4T-C50EN2:約179W 169kWh/年
・4T-C43EN2:約161W 136kWh/年

ELシリーズ
・4T-C75EL1:約340W 274kWh/年
・4T-C65EL1:約260W 211kWh/年
・4T-C50EL1:約151W 162kWh/年
・4T-C43EL1:約145W 127kWh/年

【スタンドを含めた外形寸法と重量】
ENシリーズ
・4T-C70EN1:156.4×36.1×99.0cm(幅×奥行き×高さ) 約43.0kg
・4T-C65EN1:144.6×29.0×90.7cm(同) 約29.0kg
・4T-C60EN1:135.0×29.0×86.3cm(同) 約32.5kg
・4T-C55EN1:124.0×29.0×80.6cm(同) 約26.0kg
・4T-C50EN2:112.6×25.3×73.9cm(同) 約21.5kg
・4T-C43EN2:95.7×25.3×62.1cm(同) 約15.5kg

ELシリーズ
・4T-C75EL1:167.5×33.0×102.4cm(同) 約36.5kg
・4T-C65EL1:144.6×29.0×90.7cm(同) 約28.0kg
・4T-C50EL1:112.6×21.8×73.9cm(同) 約21.0kg
・4T-C43EL1:95.7×21.7×62.1cm(同) 約14.5kg