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新生aiwa、特価16,800円のスマホや、タブレットなどを9月発売
2022年8月24日 14:20
アイワから「aiwa」ブランドのデジタル分野における商標使用権を取得したJENESISは、「aiwaデジタル」シリーズとして、9月7日に10.3型のAndroidタブレット「TBA1001」を直販サイト特価39,800円で、6.5型のAndroidスマートフォン「SMP0601」を直販特価16,800円で、スマートウォッチ「SNW01」を直販特価5,800円で発売する。
9月下旬には10.1型のAndroidタブレットを同19,800円、8型Androidタブレットを同16,800円で発売予定。さらに、10.5型の2 in 1 Windowsタブレットを同49,800円で10月中旬発売する予定。
製品の概要
「TBA1001」は10.3型Androidタブレットで、解像度は2,000×1,200ドット。メモリは4GB、ストレージは64GB。オクタコアCPUのMediatek MT8183を採用。Gorillaガラスも搭載。OSはAndroid 12。IP65防水防塵性能も備える。
6.5型のAndroidスマートフォン「SMP0601」は、パネル解像度720×1,600ドット。Android 12(Go edition)を採用し、UNISOC T310を搭載。メモリは2GB、ストレージは32GB。nanoSIMスロット×2を備える。
「SMW0001」はスマートウォッチ。1.8型液晶ディスプレイを備え、IP67防水防塵仕様。心拍数、心拍変動、血中酸素濃度、睡眠モニター機能も搭載。20種類以上のスポーツモードも選択できる。スマホと連携しての通話にも対応。
「TBA0801」は、手軽な8型のAndroidタブレット。アルミ製のナロースリムボディが特徴。パネル解像度800×1,280ドット。Android 12(Go edition)を採用し、Mediatek MT8168を搭載。メモリは2GB、ストレージは32GB。GPSも内蔵する。
「TBW1001」は、Windows 11 Proを採用した、3:2液晶の2 in 1タブレットPC。ディスプレイサイズは10.5型で、解像度は1,920×1,280ドット。Intel Celeron N4020を採用。メモリは4GB、ストレージは64GB。USB-Cポート×2、micro HDMIポートも備える。
アイワを再び世界のブランドにしたい
JENESIS代表取締役社長(兼JNS ホールディングス 代表取締役副社長)の藤岡淳一氏は、発表会の中で、以前から、アイワに強い憧れを持っていた事、JENESISがこれまで500製品以上、累計出荷300万台もの開発・製造受託を請け負って来た事などを説明。
また、アイワブランドの認知度調査の結果、20代の女性は少ないものの、40代以上の男性は71%と圧倒的な認知度を誇り、「他のオーディオメーカーにも劣らない認知度があると思っている。アイワは日本の宝物だ」と語り、「アイワを再び世界のブランドにしたい」と想いを語った。
aiwaデジタル製品シリーズのイメージキャラクターには、ミュージシャン・俳優の石橋凌氏が就任。音楽・映像業界で表現者として長年活躍、時代ごとに絶え間なく変化し成長し続けてきた「本物」である石橋氏を起用し、“aiwaデジタルもブランドの歴史を大切にしながらも変化し成長を続け、石橋さんのような本物になる”というコンセプトで撮影された第一弾のビジュアルも公開。リーフレットやポスターをはじめ、webでも広告販促を展開していく予定。
音響の追求、生活空間への融和で「アイワらしさ」追求
発表会の後半では、今後の戦略についても言及。「アイワらしさの追求」として、音響の追求、生活空間への融和、オープンイノベーションと3つの要素を挙げた。
音響の追求について、藤岡社長は「昨今のデジタルデバイスは小型・薄型・密閉が主流でサウンドが犠牲になっている」と語り、その対策としてDirac HD Soundの実装と熟練オーディオ技術者の活用を挙げた。
Dirac HD Soundは、スウェーデンの音響研究機関「Dirac Research」の音響最適化・室内音響補正技術。周波数特性とインパルス応答を同時に補正することで、スピーカー周りの筐体構造による音質の乱れを正し、明瞭なサウンドに補正するという。
藤岡社長によれば、このDirac HD SoundによりOS(ドライバ)階層から手を加え、実装スピーカーや付属イヤフォンに合わせたチューニングができるといい、今後投入する製品に順次実装する予定という。
熟練オーディオ技術者の活用については、設計段階からの筐体構造関連周波数特性のチューニング、アナログ周辺回路や機構設計の技術指導・評価検証、内蔵スピーカー・付属イヤフォンとの周波数特性の調整などを担ってもらうとのこと。
藤岡社長は「私たちはこれまでずっとデジタルの製品を開発・製造してきましたが、特に中国や、若いエンジニアにはアナログ周辺のノウハウが正直乏しい状況です。こういったご指導・評価をいただきます。先ほどのDiracと含めて内蔵するスピーカーや付属するイヤフォンに対しアナログ的なアプローチを行なっていきたい」と語った。
また、すでに「大手老舗オーディオメーカーの方や、例えば元ソニーのエンジニア、OBの方などに『ぜひアイワのオーディオチューニングにご協力いただきたい』と、現在お話をさせていただいています。やはりオーディオブランドのアイワらしさを、私たちのデジタル(製品)でも再現していきたいと考えています」とも明かしている。
生活空間への融和については、「デジタルデバイスというカタカナですら重苦しいと感じるのですが、(デジタルデバイスには)非常に存在感があります。これからDXが進み、IT、デジタルがどんどん身近になっていくなかで、デジタル製品は重苦しいし、目障りというか過度な主張があると感じています。そのなかでいかにライフスタイル、生活空間に圧迫感を与えないようなアプローチを今後していきたい」とコメント。
そのためアイワデジタルシリーズのブランドディレクターに、プロダクトデザインや企業のブランディングなどを行なうデザインオフィス、アエテの代表取締役クリエイティブディレクターの鈴木健氏を起用。今後、ブランドに関するさまざまなアプローチを担当するという。
登壇した鈴木氏は「このお話を頂いたのは4週間前で、今の製品には携われておりません。ただ、藤岡さんの熱い言葉や勢い、決断力などに惹かれて一緒にやりたいと思いました。自社工場をお持ちなのも、一緒にやりたいと思ったポイントです。私が思う良いデザインとは『技術を下支えするデザイン』で、あくまで技術が主役。今後は藤岡さん、そして藤岡さんの工場の方と膝を突き合わせて、こだわりのあるものづくりをしていきたいと思います」とコメント。
さらに「いま、藤岡さんとはタブレットの開発をしています。テレビが一家に一台、一部屋に一台だったように、タブレットもこれから時代の流れで大きく変化していくと思います。そんななかで、色なのか、形なのか、斬新なデザインなのか、はたまたサービスなのか分かりませんが、これからみなさまがあっと驚くような商品を発表できればと思っています」とも明かした。
3つ目のオープンイノベーションについて、藤岡社長は「アイワはカセットボーイなど、斬新な開発能力で世界ブランドまで上り詰めました。きっと“ベンチャー魂”のある会社だったんだと思います。そういう流れのなか、また我々の経験をもとに“アイワ流”オープンイノベーションを進めていきたいと思います」と、スタートアップ企業とのコラボレーションを表明し、最初の取り組みとして誰でも弾ける楽器「INSTASCHORD」とコラボレーションした「RX-01 Powered by INSTACHORD」の開発表明と、紛失防止タグ「MAMORIO」の機能をアイワブランドのスマートフォンやタブレットなどに組み込む「MAMORIO inside」を発表した。
INSTACHORDは、楽器が苦手な人でも、ほぼ練習なしでコード(和音)を演奏できる電子楽器。アイワブランドのRX-01 Powered by INSTACHORDは、その機能や仕様をさらにシンプルにした量産型モデルになるといい、2023年初頭発売に向けて開発を進めているとのこと。
MAMORIOとのコラボレーションでは、“なくならないスマートフォン”としてスマホやタブレットにMAMORIOアプリをプリインストール。さらに万が一紛失した場合でも、サービスに対応しているMAMORIO Sportにスマホが発見されると登録メールアドレス宛に通知が届く「お忘れスマホ自動通知サービス」を無料で利用できるサービスも用意する。
そのほか、「たくさんいらっしゃるMAMORIOユーザー向けに、さまざまなプロダクトも展開していきたい。今後、我々の新しい製品にも『MAMORIO inside』を実装して、“なくすをなくす”を一緒に展開していきたい」とのこと。
最後に藤岡社長は「先ほど発表したスマートフォン、タブレットのエントリーレベルからミドルレンジにチャレンジをしていく一方、両輪の経営として新しいアイデア、発明を持っている人たちとどうやって並走するかを真剣に考えていきます。私は昔『アイワのようなメーカーになりたい』と誓いました。新生アイワがスタートします。アイワデジタルに期待してください」と語った。