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Monitor Audio、創業50年を記念したフラッグシップ「Platinum Series 3G」
2023年1月6日 10:00
ナスペックは、創業50年を迎えた英国Monitor Audioのアニバーサリーモデルとして、新しいフラッグシップスピーカー「Platinum Series 3G」を1月10日より発売する。価格は、フロア型の「Platinum 300 3G」が264万円(ペア)、「Platinum 200 3G」が198万円、ブックシェルフ型の「Platinum 100 3G」が99万円。センタースピーカーの「Platinum C250 3G」が93.5万円。
カラーは各モデルともPiano Black、Piano Ebony、Pure Satin Whiteの3色。Pure Satin Whiteのみ受注オーダー品となる。
2016年発表のSeries IIから約6年の開発期間をかけて完成したという、第3世代のフラッグシップシリーズ。最新シリーズでは、低質量プリーツ型振動板と新規設計の磁気回路を組み合わせた新しいMPDを搭載。さらにRDTドライバーやネットワーク回路、キャビネットなどもリニューアルされている。
シリーズ共通の仕様
独自のトランスデューサー「MPD(Micro Pleated Diaphragm)」を改良した新ツイーター「MPD III」を搭載。従来のドーム型より広い表面積を持つ低質量プリーツ型振動板を新たに使用しており、プリーツを素早く絞り込むことで高速アコーディオンのように動作し、スムーズでワイド、かつ自然な高速レスポンスを実現。結果、歪みが無くより正確でリアルなサウンドとすべての待機でナチュラルでフラットな特性を備えたという。
また、ドーム型ツイーターの約8倍の表面積により、同じ出力を得る際に1/8の振動幅しか必要とせず、高いパワーハンドリングと能率も特徴。磁気回路も新規設計した。
「Bronze 6G」「Silver 7G」のノウハウを活かし、放射特性の改善を実現した導波管(Waveguide)をMPD III用にカスタマイズして搭載。不要な反射を抑え、フラットな周波数特性と均一なレスポンスを実現した。加えて、正方形の放射面で水平面と垂直面の指向性を等しくして音場特性を向上させたという。
MPD IIIドライバーには、アンダーハング・エッジワウンド・ボイスコイルを採用。断面が長方形のため、高い巻き線密度と導体占有率を得ることができるという。また、高い感度が得られるため、強力なドライブ力と高いダイナミクスを獲得したとする。
RDT(Rigid Diaphragm Technology)ドライバーを第3世代にリニューアルして「RDT III」として搭載。軽量かつ高強度のドライバーで、完璧なピストンモーションを実現した。振動板は、積層構造の複合振動板。コアはNomexのハニカムで、表面はC-CAM(セラミック・コーテッド・アルミニウム)を採用する。裏面にはカーボンファイバー織布を使用した。
コーン形状はセンターホールを排した放射状。300Hz以上の音域で8dB以上の歪みの低減を実現する。また、新たにリアレイヤー2層のカーボンファイバー織布を採用したほか、ドライバーの帯域拡張用のコーンエッジ、ブレークアップ抑制のラバーエッジも最適化した。
特許技術のDCF(ダイナミック・カップリング・フィルター)は、ドライバーが動くことで発生する高周波エネルギーを効果的に減衰させ、ボイスコイルが帯びる熱を冷却するという。
ミッドレンジ・ユニットを密閉するテーパー状の内部エンクロージャー「TLE(Taperd Line Encolosure)」は、剛性が高く、共振を防ぐ振動減衰性に優れたサーモセットポリマーを基とするARC(アンチ・レゾナンス・コンポジット)で形成。精度を向上させ、高SNでアキュレートな中音域の再生に貢献するという。
バスレフポートはMonitor Audio独自の「Hive(Hi-Velocity Vent, 2nd Generation) II Port」を採用。高速かつダイナミックなバスレスポンスを可能にし、素早く力強い低音再生を可能にした。
スピーカーターミナルは、銅素材を精密機械加工し、ロジウムメッキを施したオリジナル設計。コンタクト性、伝導性の高い設計により、ピュアリティの高いサウンドに貢献するという。接続はスペード・バナナ端子と外径7AWG(3.6mm)までの裸線に対応する。
Platinum Series 3Gでは、ドライバー/キャビネット間にアルミニウム・ドライバーフレーム・ホルダーを搭載。ドライバーシャーシとキャビネットの間に、振動を抑制する2層の絶縁体を形成し、ドライバーへの振動の影響を排除している。
クロスオーバーでは、250Vの低ESRポリプロピレン・コンデンサー、大型ラミネート鉄芯インダクタ、抵抗の最小化とパワーハンドリングの最大化を図った極太ワイヤーの高出力ミッドレンジインダクタなど高品質のコンポーネント・パーツを採用。
設計においては、最大定格出力付近においてもコアの飽和による歪みの排除や、重要な経路に抵抗をパラレル接続することによるパワーハンドリングの向上などを実現したという。
脚部のアウトトリガー・フィートには、2つの精密アルミダイキャスト性フレームで形成され、10個のパーツからなる新しいスパイクアセンブリを搭載。耐振動性に優れた設計とした。
高さ調整用のネジにより、スピーカー本体を持ち上げることなく、上部から高さの調整ができる。先端のスパイクは取り外しが可能。
フロア型「Platinum 300 3G」264万円(ペア)
3ウェイのフロア型でバスレフ型。ユニットは200mm RDT III Bassドライバー×2、100mm RDT III Midドライバー、MPD IIIトランスデューサー。周波数特性は17Hz~60kHz、クロスオーバー周波数は650Hz/3kHz。能率は88dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω。
外形寸法は430×525×1132mm(幅×奥行×高さ)、重量は53.6kg/台。
フロア型「Platinum 200 3G」198万円(ペア)
3ウェイのフロア型でバスレフ型。ユニットは150mm RDT III Bassドライバー×2、100mm RDT III Midドライバー、MPD IIIトランスデューサー。周波数特性は23Hz~60kHz、クロスオーバー周波数は825Hz/3kHz。能率は88dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω。
外形寸法は369×454×1032mm(幅×奥行×高さ)、重量は35.8kg/台。
ブックシェルフ型「Platinum 100 3G」99万円(ペア)
2ウェイのブックシェルフ型でバスレフ型。ユニットは150mm RDT III Mid/Bassドライバー、MPD IIIトランスデューサー。周波数特性は28Hz~60kHz、クロスオーバー周波数は2.85kHz。能率は85dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω。
外形寸法は225×301×398mm(幅×奥行×高さ)、重量は15.2kg/台。