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RME、新開発基板搭載の最高峰AD/DAコンバーター「ADI-2/4 Pro SE」

RMEのフラッグシップ・マスターAD/DAコンバーター「ADI-2/4 Pro SE」

シンタックスジャパンは、RMEのフラッグシップ・マスターAD/DAコンバーター「ADI-2/4 Pro SE」を3月15日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は396,000円前後。

「ADI-2 Proシリーズのユーザーから寄せられるフィードバックと、開発者のさらなるオーディオの進歩への想いからRMEの新たなフラグシップ/最高峰のハイエンド・コンバーターとして開発された」という。ADI-2/4 Pro SEの型番末尾は、Special Editionを意味する。

新開発した回路基板や、高速化されたDSPを搭載。「ハードウェアの強化による傑出した透明なサウンド特性」を実現したという。また、ディスクリート回路による5段階の基準レベル(+1、+7、+13、+19、+24dBu)調整が可能で、業務機から民生機まで、様々な製品と最適なレベルで接続できる。

クラス・コンプライアントUAC2.0のUSBインターフェイスとして使う場合、ステレオ(2 in/2 out)、もしくはマルチチャンネル・モード(6in/8out)を切り替えて使える。

デュアルモノ設計で最大768kHzのPCMや、DSDの録音/再生に対応する4チャンネルのADコンバーターを搭載。ステレオ×2系統に対してそれぞれプレミアム品質のDACを使用している。

EQ、クロスフィード、スペクトラル・アナライザーなどの内部オーディオ処理は、2.17ギガ FLOPS(2882 MIPS)の構成のDSPチップに加え、更なる演算のためのFPGA(ミキシング/ルーティング、レベル・ メーター、フィルター、クロスフィードに使用されるRMEカスタムのバーチャルDSP)も搭載。これにより768kHzの作業でもパソコンに負荷を掛けずに行なえるとする。

ヘッドフォン出力は標準プラグ×2系統に加え、4.4mm 5極のバランス出力も搭載。出力も強化された「Extreme Powerヘッドフォン・ステージ」となっており、出力はアンバランスで2.1W、バランスで3.4 W(32Ω時)。IEMにも対応するため、High Power、Low PowerとIEMモードも備える。

標準プラグ×2系統の出力は、ハイ・インピーダンスとロー・インピーダンスのヘッドフォン両方に最適化された2系統のExtreme Powerドライバー回路を介して2つのフォン出力に供給。その出力信号は「ハムやノイズを全く感じさせないほどの高品質」とのこと。

4.4mm 5極のバランスコネクタにはPentaconnを採用。プラグ検出機能も備え、ADI-2/4 Pro SEにバランス・プラグが挿入されると自動的にバランス・フォン・モードが有効になる。

3つのヘッドフォン出力は、ミュートリレー、過電流検出、DC保護、プラグ検出、DSPコントロール(ボリューム自動割り当て、過度なボリュームからの保護アラート、自動バランス・モード、デュアルフォン・モード、オーバーロード検出時のユーザー操作、ローインピーダンス・レベルメーターの自動スケーリングなど)を備えている。

アナログ入力は2系統のXLR/TRSコンボジャックのサーボバランス入力、アナログ出力はリア・パネルに2系統のバランスXLR、及び2系統のバランスTRS出力を搭載。それぞれに独立したソースを出力させることが可能。

入出力には、768kHz/32bitで動作するコンバーターを採用し、S/N比は最大123dBAを発揮する。

デジタル入出力はADATとSPDIFに対応する光デジタル入出力、付属のブレイクアウト・ケーブルを介して同軸デジタル、AES(XLR)入出力も利用可能。同軸及び光デジタルのSPDIFはAESと同時に動作させることも可能。

2台を重ねたところ。下段が背面

SteadyClock FS回路を搭載し、ジッター値をフェムト秒(1,000兆分の1秒)単位の精度で抑制。全てのクロック・モードにおいて高品質なアナログ・コンバージョンを提供する。

非同期ステレオ・サンプル・レート・コンバーター(SRC)を搭載し、サンプル・レートをリアルタイムで変換。音質劣化無しの変換ができ、変換によってノイズや余計な成分が追加されることも無いという。

SRCはクロック分離機としても動作。同期機能が搭載されていないCDプレーヤーやDAT機器などを、「まるで外部クロックで同期しているかのように使用できる」という。SRCで入力と出力のクロックを分離し、出力クロックをリファレンスとして設定。これにより、異なるクロック・ソースの共存が可能となる。

内部クロックを使用する場合、SRCをジッター除去装置としても使うこともできる。入力信号にジッターが含まれているとサンプル・レート変換の品質が落ちる可能性があるため、ADI-2/4 Pro SEにはSRC入力信号専用のSteadyClock FSをもう1基搭載している。