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ソニー、最上位と同じセンサーで2眼の「Xperia 5 V」。高音質スピーカー搭載
2023年9月1日 16:06
ソニーは、「Xperia 1 V」と同じイメージセンサー「Exmor T」をメインカメラに搭載し、リアカメラが2眼になった「Xperia 5 V」を日本を含む国・地域で発売する。カラーはブラック、プラチナシルバー、ブルーの3色で、通信事業社により取扱カラーが異なる場合がある。
リアカメラが2眼に。Xperia 1 Vと同じセンサー搭載
前機種からの外見的な最大の変化はリアカメラが2眼になったこと。従来は超広角、広角、望遠の3眼で備えていたが、Xperia 5 Vでは、16mmの超広角と24mmの広角を装備。広角レンズ部にはXperia 1 Vの広角レンズ部と同じ新世代センサーExmor Tを搭載。超広角側のイメージセンサーは従来通りの「Exmor RS」となっている。レンズは従来通りT*コーティングを施したZEISSレンズ。
Exmor Tは従来のExmor RSより約1.7倍サイズアップし、低照度性能が約2倍向上した新開発の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー。フォトダイオードとトランジスタを2層に分離することでそれぞれを拡大し、光を取り込む量と耐ノイズ性能をともに最大化することで、大幅に暗所性能を向上している。
この新型センサーにより、24mmのメインカメラで光学2倍相当での48mmズーム撮影に対応。有効画素数4,800万画素からクロップして1,200万画素で記録するため、通常のデジタルズーム時に発生する画質劣化を防ぎ、2つのレンズで16mm、24mm、48mmの3つの焦点距離をカバーするとしている。なお、25~47mmまでは24mmをベースにしたデジタルズーム、49~144mmは48mmをベースにしたデジタルズームとして処理される。
Xperia 1 Vと同様にAI深度推定による高精度なオートフォーカス機能も搭載している。
αシリーズの「S-Cinetone」やVLOGCAMの「商品レビュー用設定」搭載
αシリーズの機能をXperiaに最適化した「S-Cinetone for mobile」をXperia 5 Vにも搭載。カラーグレーディングを施さなくても人肌の質感をきれいに描写し、シネマティックな動画専用の画作りが行なえる。
撮影段階で表現したい雰囲気に仕上げられる色のプリセット「Creative Look」や、極低照度環境のほとんど見えないシーンでも明るく映し出す「ナイト撮影機能」も備えている。
VLOGCAMシリーズで搭載している「商品レビュー用設定」もXperia 1 Vに続いて搭載。AFが顔ではなく手前にある物に対して追従する機能で、商品レビューなどを行なう際に自分の顔を隠さなくても、見せたい物にピントを合わせることができる。
リアカメラ部にはXperia Pro-IやXperia 1 Vと同じく「声優先マイク」も装備。リアカメラの正面の音を鮮明に録音可能で、Vlogモニターとグリップの組み合わせでのリアカメラでの本格的な自撮り撮影ができる。
メインターゲットは社会人になった20代。“いい音”を改めてアピール
Xperia 5 Vは、メインターゲットを20代に設定。学生ではなく社会人に注視しているとし、自分で収入を得てスマートフォンを選ぶ際にXperia 5シリーズの音質へのこだわりやカメラ性能などを改めてアピールしていくとしている。
ワイヤレスではLDACコーデックによるハイレゾ相当の再生、スピーカーも2つのスピーカーが正面に向かって配置されているフルステージステレオスピーカーを装備。Xperiaシリーズの特徴である3.5mmヘッドフォンジャックもDAC、アンプからジャックまでの距離を短く配置するなど音質にこだわった設計を採用している。
また、Xperia 5 VではXperia 1 Vと同じスピーカーアンプを採用。スピカーユニットはXperia 5 IVと共通だが、従来と比較して、駆動電力が向上し、楽器やボーカルの強い音を潰れずに表現できるようになったほか、アンプ内のノイズは低減され、繊細な音がノイズに埋もれずに表現できるようになっている。
なお、Xperia 1 Vとはユニットの構造は同じものの、サイズが異なっているため、低域の表現はXperia 1 Vの方がパワフルになっているとのこと。
手軽に動画編集できる新アプリ「Video Creator」
動画を撮影したあとに使用する編集アプリとして、新たに「Video Creator」を用意。編集したいビデオクリップを選択して、プリインストールされている12曲から音楽を選択すると、1タップで音に合わせて動画を自動生成する機能を備えている。
動画と静止画を混在させることも可能で、撮影した動画/制止画を簡単に編集してSNSに共有できる。全5種類のフィルターも備えており、簡単に色味の調整も行える。
アプリの立ち位置としては、本格的な動画編集アプリへの足がかりとして興味を持ってもらうものとしているが、本体に保存してある音楽であればインポート可能なほか、4K 120fpsで撮影された動画の編集にも対応。
最大99クリップまで取り込み可能で、動画の長さも、15秒/30秒/60秒/180秒/制限なしから選択できるので、本格的な動画編集も行なえるようになっている。なお、プリインストールされている12曲以外では自動編集は非対応なほか、インポートした楽曲を使った動画をSNS等に投稿する場合は、楽曲の著作権を確認する必要がある。
Video Creatorについては、Xperia 1 Vでもアップデートで使用可能になる。
リアルタイムHDRドライブがHLG対応。縦横サイズが若干変更
ディスプレイはフルHD解像度、HDRに対応する有機ELディスプレイを採用。サイズは従来と同じく6.1型でアスペクト比は21:9。今回、輝度が約50%向上したほか、HDRコンテンツの視認性を向上させるリアルタイムHDRドライブを搭載し、Xperia 1 V同様HDR10に加え、HLGにも対応した。
外観的な変更点では本体サイズも、縦が2mm小さくなり、横に1mm大きくなった154×68×8.6mmとなった。数字で見るとわずかな変化だが、持った時のホールド感が増しており、落としにくくなっている。重量は10g増加し、182gとなっている。
ディスプレイ表示部は変わっておらず、6.1インチで、アスペクト比は21:9(横位置)になっている。
バッテリーは従来通り3年間劣化しにくい(新品の状態と比較して80%を切らない)仕様で、容量は従来と同じ5,000mAh。30分で50%充電可能な急速充電や、ワイヤレス充電とおすそわけ充電にも対応する。
SoCにSnapdragon 8 Gen2を採用し、CPUの電力効率を従来比約40%改善しているため、バッテリー容量は変わっていないが、1日使ってもバッテリー容量が約50%残るとしている。そのほか、熱拡散シートの体積が拡大し、ヒートマネジメントも強化されている。
なお、5GはSub6のみ対応。メモリは8GBで、ストレージ容量は128GBと256GBの2種類用意される。そのほか、microSDカードスロットを備え、最大1TBまでのmicroSDカードが使用できる。
純正のスタンド機能付きカバーも用意。撮影時のグリップ性を高めた形状で、スタンド位置の変更により、従来の横置きだけでなく縦置きにも使えるようになっている。