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秋のヘッドフォン祭。オーテク“鳴神”降臨。AK「KANN ULTRA」にも注目
2023年10月28日 17:57
オーディオテクニカ「鳴神(NARUKAMI)」
オーディオテクニカの超ハイエンドシステム「鳴神(NARUKAMI)」がヘッドフォン祭に降臨。ヘッドフォンアンプ/プリアンプ「HPA-KG NARU」とヘッドフォン「AW-KG NARU」のセットで1,320万円という超弩級システムで、受注生産。
なお、へッドフォン祭における試聴予約は満杯となり、イベント開始前に既に終了していた。今後の体験機会としては、11月18日、19日の2日間にわたり、青山ファーマーズマーケット/国連大学前広場にて開催される「Analog Market 2023」に登場予定だ。
素材選びに試行錯誤を重ねた末にたどり着いたという希少な木材「黒柿」を、ヘッドフォンアンプ、ヘッドフォンの両方に、ふんだんに使っている。
ヘッドフォンアンプの瞬間最大出力も圧巻で、1,600mW + 1,600mW(32Ω)、1,300mW + 1,300mW(150Ω)、1,000mW + 1,000mW(600Ω)。電子回路部品の電圧増幅段に「ECC83S」を使用したSRPP回路を、そして電流増幅段にヘッドフォンアンプ用に選別された高槻電器工業製の真空管「TA-300B」を使用。特別仕様のアモルファスコア+銀線で作られている出力トランス「LL2765AgAM」を駆動する。
アユート
アユートブースでは、Astell&KernブランドのポータブルオーディオプレーヤーKANNシリーズ第5弾モデル「KANN ULTRA」が登場。11月発売で、直販価格は299,980円前後を予定。
Astell&Kernのプレーヤーで最高峰の出力と、ヘッドフォンアウトとプリアウト/ラインアウトをそれぞれ回路とアンプ設計ごと分離した「トリプル出力モード」の搭載、次世代Octa-Coreプロセッサーと最新UI/UXにより、優れた操作感とサウンドパフォーマンスが楽しめるとしている。DACは、ESS製フラッグシップ「ES9039MPRO」をデュアル構成で採用。最大768kHz/32bitのPCMとDSD512のネイティブ再生に対応する。
Astell&Kernからは、Bluetoothレシーバーを搭載したポータブルUSB DAC「AK HB1」も11月登場予定。直販価格は39,800円前後の予定。
Astell&Kern初となるポータブルBluetooth DACアンプで、DACチップにはESS製「ES9281AC PRO」を採用。高音質なポータブルUSB-DACとして、またはケーブルレスのBluetoothレシーバーDACとして使用できる。
出力端子は、3.5mmアンバランスと4.4mmバランスのデュアル仕様。UAC2.0/UAC1.0切替機能を搭載しており、Nintendo Switchなどの家庭用ゲーム機との接続も可能。専用の「AK Control」アプリを使えば、EQ変更やDACフィルター変更などの設定も行なえる。
Bluetoothコーデックは、aptX HDおよびLDACに対応。高感度MEMSマイクとcVc 8.0技術により、クリアな音声通話が可能。2台までのマルチポイント接続にも対応した。
IEMブランド「Maestraudio」とアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」のコラボイヤフォンで、10月28日より限定発売がスタートした『MA910SR TV アニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」Edition』も出展。デザインの異なる全9種類を用意。価格は14,900円。
Maestraudioのリケーブル対応有線イヤフォン「MA910SR」をベースに、コラボによるオリジナル要素と独自改良を採り入れた“アイマス仕様”の限定生産・特別仕様モデル。
具体的な変更点は、作品の世界観とアイドル達をイメージした本体デザインに加え、オリジナルのパッケージスリーブ、描き下ろしイラストを使用したインナーパッケージ、オリジナルデザインのキャリングポーチを付属。さらに汎用性の高いMMCXコネクターを採用したほか、U149の楽曲に合わせてボーカルの音像が捉えやすいサウンドチューニングに変更した。
全9種類で、アイドルの橘ありす、佐々木千枝、結城晴、櫻井桃華、的場梨沙、古賀小春、赤城みりあ、龍崎薫、市原仁奈がそれぞれデザインされている。
ULTRASONEからは、Signatureシリーズのエントリーとして登場した、33,000円の「Signature PURE(シグネチャー・ピュア)」を聴くことができる。価格を抑えながら、「S-Logic 3」や「DDF(Double Deflector Fin)」といった、上位モデルで採用している技術も搭載しているのが特徴。
その他にも、Luminox Audioからリケーブル「RUBEUS」、「SAPPHIRUS」、「SARDONIX」も参考出品。Empire Earsの「RAVEN」や、AZLAのイヤーピース「SednaEarfit max ASMR」と「SednaEarfit Foamax」も見ることができた。
SOUND WARRIOR
城下工業のブースでは、SOUND WARRIORブランドの新製品として、デスクトップにも設置できる小型ハイブリッド真空管アンプ「SWL-T01」を出展。10月27日予約受付開始、11月6日発売で、価格はアンプ単品が49,800円、組み合わせを想定したキューブ型スピーカー「SW-SP2」が34,800円、アンプとスピーカーのセット「SWL-T01SET1」が84,600円。
SWL-T01は、CDジャケット程度のコンパクトサイズにUSB DAC、ヘッドフォンアンプ、スピーカー用パワーアンプの機能を凝縮したハイブリッド真空管アンプ。プリ段に真空管(12AU7×1本)を、パワー段にD級アンプを採用したハイブリッド構成。
柔らかく暖かみのある独特の音色の真空管を前段(プリ段)に、ゆがみが少なくクリアな音質と駆動力が特徴のデジタルアンプを後段(パワー段)に採用。USB DACとしては、48kHz/16bitまでのデータに対応。光デジタル入力も備えている。
キューブ型スピーカーは一辺が12cm程度とコンパクトだが、1台につきフルレンジ・スピーカーが1つと、両サイドにパッシブラジエーターを搭載。パッシブラジエーターを低音に共鳴するように調整する事で、「小さなスピーカーボックスでも低域が増強される」という。
なお、展示しているスピーカーの下部には、木で出来た半円のパーツが取り付けられており、卓上にはそれを受け止める穴があいたベースも。インシュレーター兼スタンドで、デスクトップに設置した時に、自由に角度を変えられるのが特徴。仕上げをどうするかなどを現在検討しているという。
トップウイングサイバーサウンドグループ
Lotooから、据え置き型スタンドアローンタイプのデジタルオーディオプレーヤー「Mjölnir(ミョルニル)」を参考出展。関東で初めての製品版仕様での試聴機となっており、多くの来場者がサウンドをチェックしていた。
iFi audioからは「NEO iDSD2」が登場。PCM768、DSD512、MQAフルデコード対応のUSB、 S/PDIF、 ロスレスBluetooth-DAC兼ヘッドフォンアンプ。「NEO iDSD」の後継機で、さまざまな改良点があるという。
USB-C接続対応ポータブルUSB-DACアンプ「hip-dac3」は、スマートフォンとUSB-C to Cコネクタでの接続が可能となり、iEMatchも搭載。使い勝手がアップした。
「iCAN Phantom」は、静電型ヘッドフォンにも対応した真空管搭載ヘッドフォンアンプ兼プリアンプ。試聴機展示は今回が初。多くのバイアス電圧にも対応し、様々な静電型ヘッドフォンをドライブできる。