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qdcの技術をまとめあげたハイエンドIEM「EMPEROR」。55万円

EMPEROR

アユートは、qdcブランドとの共同企画のコンセプトモデル第3弾として、ユニバーサルIEM「EMPEROR」を4月27日に発売する。価格は55万円。EMPERORのカスタムIEM版の「EMPEROR-C」と、同じコンセプトモデルで、カスタムIEM専用モデル「EMPRESS-C」も同日より発売。詳細は後述する。

第1弾のWHITE TIGERでは、qdc製IEMの繊細な音の強弱表現と定位に焦点を当て、第2弾でエントリーとなるSUPERIORでは、より多くの人にプロ用カスタムIEMブランドならではのフィッティングと音のレスポンススピード、サブベース再生を体感してもらうことにフォーカス。第3弾となるEMPERORは、それら全てを一つにまとめ上げ、これまで培ってきたqdcのIEM技術の粋をユーザーに体感してもらうために新規開発したとする。

5サウンドチャンネル/5wayクロスオーバーのトライブリッド15ドライバーで構成。4基の静電(EST)ドライバーと10基のバランスドアーマチュア(BA)ドライバーを基準として、Anole V14で使用されている qdc独自のマルチチューブフィルタリングテクノロジーを採用。これにより、隣接周波数帯域が互いに干渉することなく調整できることで、クロストーク抑制と正確なチューニングと位相を実現した。

さらにカスタマイズされた10mm径複合材振動板の高感度超低周波ダイナミックドライバーを超低域再生用に搭載。Dmagic 3Dで使用されているqdc独自のDmagic音響構造を採用し、独立した音響キャビティと音導管にて筐体内空間におけるダイナミックドライバーと他のドライバーとのサウンド干渉を防ぎ、左右整合性とフラットな特性を実現し、5Hz〜70KHzの超ワイドバンド周波数応答範囲を獲得した。

サウンドは、国を束ねる荘厳なる皇帝をイメージしたエネルギッシュさをコンセプトにチューニングし、過度特性を重視した正確でキレのある音と、ダイナミックドライバーを使用したサブベースの程よい余韻が特徴としている。多ドライバー搭載によってシェルが大型化しても、qdcならではのユニバーサル形状で、カスタムIEMに匹敵するフィット感を実現した。

コネクターには、互換性の高い2ピン(0.78mm)を採用。付属ケーブルは、シックなブラックカラーの被膜を施した、導体に純銀と純銅使用のプレミアムケーブルを採用し、プラグ部にはアンバランス接続とバランス接続が容易に切り替え可能な3in1マルチプラグを搭載。イヤフォン側端子部は、シェルサイズに合わせた特別なコネクター形状にすることでフィッティングを向上している。

外観は、中国における四神の王で皇帝を意味する黄龍の金色の鱗をゴールドフレームで表現し、五行の方角で中央となることをオリジナルロゴで表現。フェイスプレートデザインには有数の世界遺産である黄龍/九寨溝をイメージしたAbaloneを採用している。

インピーダンスは15Ω。入力感度は106dB SPL/mW。外音遮断は26dB。交換用のプラグのほか、qdcTips Soft-fitシリコンイヤーピース(S/M/L)、シリコンイヤーピースダブルフランジタイプ(S/M/L)、3.5mm to 6.3mm変換プラグ、フライトアダプター、クリーニングツール、キャリングケースなどが付属する。

カスタムIEM版も展開

EMPEROR-C

「EMPEROR」のカスタムIEM版の「EMPEROR-C」と、同じコンセプトモデルで、カスタムIEM専用モデルとなる「EMPRESS-C」も同日より発売する。価格は共通で各55万円。

ともにEMPERORと同じドライバー構成で、EMPEROR-Cはチューニングも同一のカスタムIEMモデルとなっている。一方で、EMPRESS-Cは、カスタムIEMならではの利点を活かし、プロユースにも適した優雅で気品のあるナチュラルなサウンドチューニングを施したとしている。

EMPRESS-Cのサウンドは、「Graceful and Talented」のスローガンの元、優雅で気品のある才色兼備な女帝をイメージした繊細な美しさをコンセプトにチューニング。密閉性が極めて高く、音が外に逃げないことによる広いダイナミックレンジの確保という、カスタムIEM最大の利点の一つを活用して、プロユースにも適した全体のバランス重視のナチュラルなサウンドに仕上げたとのこと。

スペック、プラグや付属ケーブルなどについては、3機種共に共通となっている。

EMPRESS-C