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AirPods Pro 2で難聴を予防、音楽ライブの音も低減。サウンドのパーソナライズ機能も

アップルは10日、AirPods Pro 2において難聴を予防するなど、聴覚の健康をサポートする機能を今秋に追加すると発表した。ヒアリングチェック機能とヒアリング補助機能で構成される。世界的な保健機関からこの秋に製造販売承認を受ける見込みで、米国、ドイツ、日本を含む100を超える国や地域でこの秋に利用可能になる予定。

通勤時の地下鉄、自宅の芝刈り、スポーツイベントなど、「3人に1人は聴覚に影響を及ぼす可能性のあるレベルの大きな環境騒音に日常的にさらされている」という。

そこで、ユーザーが聞いている音の特徴を維持しながら、大音量の騒音にさらされるのを予防する機能として、AirPods Pro 2を装着した状態で、大きな音を低減する機能を追加。

イヤーピースにより騒音をパッシブに低減するだけでなく、H2チップがより大きくより断続的な雑音を毎秒48,000回の速さでアクティブに低減する。この機能は、デフォルトで外部音取り込みや、適応型オーディオのリスニングモードでオンになることで、騒音の大きな様々な状況で役立つとのこと。

さらに、新しいマルチバンドのハイダイナミックレンジアルゴリズムにより、コンサートなどのライブイベントでの音は自然で鮮明に保たれるという。

iPhoneやiPadと連携し、ヒアリングチェック機能も利用可能になる。数分で聴力をチェックできるもので、周波数や音量の異なるテスト音が流れ、それが聴こえたらアイコンをタップするようなチェックアプリを用意。検査が終わると、聴力に関するAirPods Pro 2のパーソナルプロファイルに結果が表示される。ユーザーはその結果を医療機関と共有して、より多くの情報をもとに会話を進めることもできるという。

さらに、軽度から中程度の難聴が認められる人向けに、ヒアリング補助機能も追加。前述のヒアリングチェックによるパーソナルプロファイルを活用し、「AirPods Proを臨床レベルの補聴器にシームレスに変える」というもので、ユーザーの周囲の音をリアルタイムで増幅してくれる。

これにより、耳が聞こえにくい人でも、「より積極的に会話に参加し、周りの人や環境とつながり続けることができる」とのこと。聴覚に関するパーソナルプロファイルは、そのユーザーのすべてのデバイスで音楽、映画、ゲーム、通話に自動的に適用され、設定を調整する必要もない。

また、ヒアリングチェックによって得られる聴覚のパーソナルプロファイルを使って、AirPods Proのサウンドをパーソナライズすることも可能。「難聴の度合いが小さい人や難聴がない人でも、個別の周波数で特定の調整を行なうことで恩恵を得られる」という。メディアアシストという新機能により、通話中の会話やサウンドトラックの楽器の特定部分のみの音量を大きくすることも可能になる。