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国内初“RGB4スタックOLED”の4K有機ELレグザ。明るく、色鮮やかに
2025年4月8日 11:00
TVS REGZAは、2025年春の新製品として、高輝度・広色域を実現する“RGB4スタック有機ELパネル”を搭載した「X9900R」シリーズを5月23日より発売する。価格はオープンで、55型が市場想定価格48.4万円前後、65型が63.8万円前後。
【X9900Rシリーズ】 タイムシフトマシン搭載
・65型4K有機EL「65X9900R」 638,000円前後 5月23日発売
・55型4K有機EL「55X9900R」 484,000円前後 同上
昨年7月に発売した4K有機EL「X9900N」シリーズの後継機。最新モデルでは、LGディスプレイが開発した第4世代有機ELパネルと、レグザの放熱システム、エンジン等を組み合わせることで、輝度・色域の向上を実現している。
さらに、AI技術を活用することで、人の声を聞きやすく調整できる快適リスニングや、あいまいな発話でもレグザがユーザーの好みに沿ってコンテンツをピックアップしてくれるボイスナビゲートなどの新機能を新たに搭載した。
国内初の最新有機ELパネル。AIシーン高画質に「ライブ」追加
国内初となる、高輝度・広色域のRGB4スタック有機ELパネルをいち早く搭載。有機ELの発光層を赤・青・緑から成る4層として、従来比約1.3倍の輝度向上、約1.1倍の色域拡大を実現した。
さらに、新開発の低反射ARコートを採用することで、外光の映り込みを'24年モデル(X9900R)から約3割低減。引き締まった黒とともに、色鮮やかな映像が楽しめるという。
優れた映像解析能力を備えるハードウェアAIエンジン「レグザエンジンZRα」を引き続き採用。前段のSoCと、後段のレグザ専用チップの2段構成とすることで、最上位機種だけの複雑な信号処理を可能にしている。
'24年モデルで搭載された「AIシーン高画質PRO」がさらに進化。これは、コンテンツタイプ判別に加えて“AIでシーンを判別させてシーンに応じた映像処理を加える”という処理だが、従来の「夜景」「花火・星空」「リング競技」に加え、「ライブシーン」が追加された。
具体的には、レグザが映像から“ライブ”と判断すると、照明による顔の白飛びを抑制したり、引きのショットでのアーティストの精細感を自動でアップしてくれる。「独自の映像信号処理とパネル駆動処理により、ライブ会場にいるようなリアルな映像を再現」するという。
放送だけでなく、ネット動画の高画質処理もレグザエンジンZRαの特徴。コンテンツのジャンル情報を得ることができないネット動画では、映像の種類や特性をAIエンジンが分析・判別。ビデオ映像、フィルム映像、アニメ映像などのジャンルに分類して、それぞれに適した高画質化を施す。
また、ネット動画などの高圧縮コンテンツで発生しがちな圧縮ノイズやバンディングを抑制する「ネット動画バンディングスムーサーPRO」にも対応。なめらかで自然な高画質を実現した。
このほかにも、地デジやBS番組のノイズを抑えて高精細化する「地デジAIビューティPRO」や、人肌の立体感や質感を向上させながら、黒ずみや白飛びの抑制、不自然なカラーシフト等を加味して自然な人肌にする「ナチュラルフェイストーンPRO」などといった独自機能も引き続き採用している。
AIとセンシング技術で“快適リスニング”と次世代の“音声検索”を実現
AI技術とセンシング技術を組み合わせ、視聴体験を飛躍的に向上させるという“レグザ インテリジェンス”の機能として、新しく搭載されたのが「レグザAI快適リスニング」。
同機能は、AIを使ってコンテンツの音声成分を認識し、音声と環境音のバランスを調整できるようにしたもの。コンテンツの環境音などを低減し、人の声を聞きやすく調整することができる。
また、スポーツなどのコンテンツにおいては、解説の音声を低減する一方で、スタジアムの大歓声を強調し臨場感を高めるなど、好みに合わせた演出も可能になっている。
レグザ インテリジェンスを使った、もう一つの新機能が「レグザAIボイスナビゲーター」。
音声認識に、Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」を活用。発話内容の文脈やニュアンスをレグザが理解し、番組のタイトルがわからない場合でも、「最近話題のドラマ」といった抽象的な言葉に対してトレンドやユーザーの好みに沿って、おすすめのコンテンツを表示できる。
今夏に予定されているソフトウェアアップデートにより、対話形式での表示にも対応する。
サウンドシステムは、「重低音立体音響システムXIS」(65型)を搭載。総合出力180Wのマルチアンプで独立駆動させると共に、トップスピーカーとサイドスピーカーによる音の拡がりと定位を強化した(55型は14スピーカーで総合出力170W)。
また、独自開発のオーディオポストプロセッサーにより、5.1.2ch出力に対応。スピーカーごとに周波数特性や音圧、タイミングを細かく適切に調整する「マルチスピーカークオリティーマネジメント」も可能。画面の外から鳴る音の位置までも正確に再現し、ライブコンサートや映画館のような臨場感あるリアルな高音質を実現するという。
搭載チューナーは、地上デジタル×9(タイムシフトマシン含む)、BS/110度CSデジタル×3、BS/CS 4K放送×2。別売のUSB HDDに地デジ/BS/CSの2番組同時、4K放送の裏番組録画ができる。
地デジ番組を最大6チャンネルまるごと録画する「タイムシフトマシン」に対応。USB HDDを別途用意すれば、最大6チャンネルをDRモードで約80時間(4TB時)録り貯めることができる。リモコン搭載のレグザボイスボタンを使えば、番組名を話しかけるだけで過去番組の再生が行なえる。
2画面表示に対応。左側には放送番組およびHDMI入力の画面、右側には放送番組やYouTube動画、もしくはAirPlayやミラーリング機能などスマートフォンの画面が表示できる。
“推し活”にも活用できる、コンテンツ検索・視聴システム「みるコレ」も引き続き搭載。気になるアイドルや俳優、アーティストを登録すると、そのタレントだけを集めた“出演番組スケジュール”を作ってくれる「みるコレ 番組ガイド」や、“気になる番組の配信先”を表示してくれる「番組こねくと」、好きなタレントや好みのテーマの関連番組やシーンを自動検索・表示してくれる「みるコレパック」などが利用できる。
リモコンのUIを向上させるべく、使用頻度の高いキーをカーソル周りに配置した新リモコンを採用。キーの傾斜形状も見直し、リモコンの操作性を向上させた。
リモコンには、Prime Video、Netflix、Disney+、ABEMA、YouTube、TVer、FOD、U-NEXT、Hulu、DAZN、Net-Vision、NHKプラスのダイレクトボタンを搭載する。
144Hz入力対応のゲームモードを搭載し、対戦型ゲームで要求される低遅延とスムーズな表示を実現。ほかにも、4K/1080p 120Hz、2,560×1,440 60Hzのゲーム信号も表示できる。最小遅延速度も0.83ms(4K/144Hz、4K/120Hz、1080p/144Hz、1080p/120Hz入力時の映像遅延時間)を達成している。なお、4K/144Hz・4K/120Hz信号は、HDMI入力1/2ポートのみ対応する。
消費電力・年間消費電力は、65型が491W・192kWh/年、55型が390W・173kWh/年。