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au、4.7型フルHDの「HTC J One」など新スマホ発表

5型フルHDのXperia ULも。「スマホとリアルの世界つなぐ」

発表された新機種。左からURBANO、AQUOS PHONE SERIE、HTC J One、Xperia UL

 auは20日、スマートフォンの'13年夏モデルを発表。4.7型フルHD液晶の「HTC J One」と、5型フルHD液晶の「Xperia UL」、4.9型IGZO液晶「AQUOS PHONE SERIE」、4.7型液晶「URBANO」の4機種を、5月25日より順次発売する。

 4機種とも「4G LTE」に対応。Android OSは、AQUOS PHONE SERIE/URBANOの2機種が4.2で、HTC J One/Xperia ULが4.1。Xperia UL/AQUOS PHONE SERIE/URBANOの3機種は、防水/防塵仕様となっている。

 これら4機種は、ワンセグや赤外線通信、NFC/おサイフケータイにも対応する。なお、既報の通りNTTドコモソフトバンクは夏モデルにフルセグ対応機種をラインナップしているが、auの新機種にフルセグ搭載機種は無い。ただし、オプションでポータブルのフルセグチューナユニットを8月以降に販売する予定。

 なお、「HTC J One」の詳細については、別記事に掲載している。

型番
メーカー
ディスプレイ主な特徴発売時期
HTC J One
HTL22

HTC
4.7型
1,920×1,080ドット
液晶
前面ステレオスピーカー
フルメタル筐体
6月上旬以降
Xperia UL
SOL22
ソニー
5型
1,920×1,080ドット
液晶
オプティコントラストパネル
WALKMANアプリ
5月25日
AQUOS PHONE SERIE
SHL22
シャープ
4.9型
1,280×720ドット
IGZO液晶
F1.9レンズ
0.4秒カメラ起動
6月上旬以降
URBANO
L01
京セラ
4.7型
1,280×720ドット
液晶
音声操作
ワイヤレス充電対応予定
6月下旬以降

4.7型フルHD液晶「HTC J One」

HTC J One

 「HTC J One」は、4.7型/1,920×1,080ドット液晶の「Super LCD3」を搭載。前面の上下部分(縦持ち時)にステレオスピーカーを内蔵。横置き状態で左右から音が聴こえる「Boom Sound」を採用する。従来モデルと同様に、Beats Audioのオーディオエフェクト機能も搭載。なお、海外では「HTC One」という製品名で展開されている。

 カメラ機能も強化。CMOSセンサーは400万画素(従来機のHTC J butterflyは800万画素)だが、明るいレンズを採用し、1画素あたりに多くの光を集められることを長所としてアピールしている。1回のシャッターで、シャッターを押す前後4秒間の写真20枚と、3秒間の動画を撮影して、後から好きなカットを選べる「Zoe(ゾエ)モード」も備える。撮影後の静止画/動画を自動編集して、30秒間の動画として保存することも可能。

4.7型フルHD液晶を搭載
ステレオスピーカーを内蔵
カメラ部

5型フルHD「Xperia UL」、IGZO液晶「AQUOS PHONE SERIE」など

 「Xperia UL」は、5型/1,920×1,080ドット(443ppi)のReality Display液晶を搭載。外光下でも画面を見やすいオプティコントラストパネルや、映像エンジンのモバイルブラビアエンジン2も採用する。

 カメラは1,310万画素、積層型/裏面照射CMOSの「Exmor RS for mobile」を搭載。シャッター用のハードキーも備える。HDR動画撮影や、秒間15枚の静止画連写も可能。IPX5/8の防水とIP5X防塵に対応する。

Xperia UL
WALKMANアプリを搭載
背面カメラ部

 「AQUOS PHONE SERIE」は、4.9型/1,280×720ドットのIGZO液晶を搭載。省電力などが特徴のIGZO液晶と、容量3,080mAhのバッテリを内蔵し、3日間の連続使用も可能としている。60分で1日分の使用量以上を充電できるという「SMART充電」にも対応。

 映像エンジンも一新され、人間が感じる色に近い表現が可能になったという。また、ブルーライトを低減するモードも用意する。カメラは1,310万画素CMOSを搭載。F1.9の明るいレンズを搭載する。明るいシーンでは、シャッタースピードを従来比で約1.6倍高速化できるという。カメラの起動(ロック画面からの起動)は0.4秒。IPX5/7防水とIP5X防塵に対応。

IGZO液晶搭載のAQUOS PHONE SERIE
カラーはホワイト、ブルー、ブラックの3色
カメラ部

 「URBANO」は、主にフィーチャーフォンからの買い替えユーザーを想定したモデル。音声認識を利用して、声でやりたいことを入力するとアプリが起動する「すぐごえ」や、通話時にディスプレイを耳に当てると、騒がしい場所でも音が聴き取りやすい「スマートソニックレシーバー」も搭載する。ディスプレイは4.7型/1,280×720ドット液晶。カメラは1,300万画素CMOSを搭載。IPX5/8防水とIP5X防塵に対応する。今秋にはワイヤレス充電「Qi(チー)」に対応予定としており、別売で、対応のバッテリも用意する。

URBANO
剛力彩芽さんと、きゃりーぱみゅぱみゅさんが登場した

「auスマートパス」の強化で、年度末までに1,000万会員を目指す

KDDIの田中孝司社長

 KDDIは、20日に都内で発表会を開催。田中孝司社長が、新製品の4機種や、6月からの新サービスなどについて説明した。

 田中社長は、現在提供中の「auスマートパス」(月額390円)を、6月6日にリニューアルすると発表。従来の「auポータル」と統合し、新たなUIとして、会員限定のイベント招待や、“ぴあ”の先行チケット販売といった情報をSNSサービスの投稿画面のように5~15分間隔で次々とプッシュ通知/表示する「タイムラインUI」を採用することや、毎月のサービス方針/特典の内容などをユーザー自身が投票で決められる「auスマパス総会」をオンラインで実施することを明らかにした。

 情報を提供する企業は、前述の“ぴあ”のほか、集英社、ウェザーニューズ、nanapi、メディアファクトリーなど。将来的に、ユーザーの属性(「女子大生」や「ビジネスマン」、「子育てママ」など)に合わせて、提供する情報を変えるといったことも検討しているという。なお、auスマートパスの料金に変更は無く、対応端末はauスマートフォン/Android搭載のauタブレット(IS01/IS12T/SMT-i9100は除く)。

タイムラインUIの表示例
気になった情報をタップすると、詳細画面が見られる
ぴあとの協力で、音楽ライブや映画試写会といったリアルイベントとのつながりを強化していくという

 田中社長は、こうした取り組みによって「スマートフォンを、画面の中の世界に閉じた情報端末とするのではなく、生活とつながっていく可能性をサービス化していく」と説明。スマートフォンの世界とリアルの世界のつながりを強化する「スマートリレーションズ構想」として推進していく意向を示した。auスマートパスの会員数は、開始から14カ月を経て4月時点の会員数は600万人を突破。新サービスの追加などの効果で「今年度末までに1,000万の大台に乗せたい。その後も、新たなサービスを付け加えていく」と述べた。

 新端末を4機種に絞ったことについては、「今回は厳選させていただこうと考えている」と説明。また、ドコモ/ソフトバンクが発表したようなフルセグチューナ内蔵モデルをラインナップしない点は、「アクセサリーでフルセグチューナを用意している。家で見るときはこっちの方がいいのでは」と述べた。また、今回用意されなかったフィーチャーフォンは、秋以降に発売予定だという。

auスマートパスの会員は4月時点で600万人
スマホ初心者向けに、24時間対応(夜は要予約)の電話サポートや、訪問サポートなどの有料サービスを行なうことも発表した

新CMで、きゃりーぱみゅぱみゅと剛力彩芽が共演

左から、きゃりーぱみゅぱみゅさん、田中孝司社長、剛力彩芽さん

 発表会には、ゲストとしてCMキャラクターを務める剛力彩芽さんと、きゃりーぱみゅぱみゅさんも登場した。

 剛力彩芽さんは、お笑い芸人の森三中と共演した最近のCM撮影の裏話を明かした。CMの内容は、森三中と剛力さんが和田アキ子さんのモノマネをしていると、突然“本人”が登場してビックリするというもの。剛力さんらは実際に和田さんが登場すると知らされておらず、正真正銘のドッキリだったという。剛力さんは「ドッキリ自体、初めて。後から考えると『ここのカメラは怪しかった』というのもありましたが、そのときには全然気づきませんでした」とのこと。撮影スタッフは和田さんのことを“山田さん”と呼び、他の出演者に気づかれないようにする徹底ぶりだったという。

 きゃりーぱみゅぱみゅさんは、これまでは、増上寺で行なったライブ映像でのCM出演だったが、新しいCMでは、“とある歌番組”という設定で、司会役の剛力さんとの共演が実現。「他の方々と出演できて、auの仲間入りができた気分」だという。CMできゃりーさんが歌う新曲「のりことのりお」は、中田ヤスタカ氏の書き下ろしで、“auに乗り換える”という意味が込められている。撮影でこの曲を聴いた剛力さんによれば「間違いなく、ノリノリになれる曲。私も思わずダンスしたくなりました」とのこと。剛力さんは、撮影時のエピソードとして「ちゃんと(きゃりーぱみゅぱみゅと)名前を呼べてよかった」と笑顔を見せた。剛力さんと同じ20歳を迎えたきゃりーさんは、「(剛力さんは)とっても大人っぽくて、同い年には見えないけど、一緒に盛り上げていけたらいいと思います」と意気込みを語った。

青のドレスで登場した剛力さん
きゃりーぱみゅぱみゅさんが、新CMや新曲について語った
きゃりーさんが新曲を歌っている映像
きゃりーさんは、曲名の「のりことのりお」にちなんで、右側がスカート、左側がパンツスタイルという独特の衣装
CMで共演した“のりかえる”のパペットを手に笑顔を見せた

(中林暁)