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ヤマハ、4K/60p対応の薄型AVアンプ「RX-S601」。5.1chセットで白モデルも

 ヤマハは、4K/60pのパススルーに対応し、新しいネットワーク音楽再生機能「MusicCast」にも対応した高さ111mmの薄型5.1ch AVアンプ「RX-S601」を10月上旬に発売する。価格は67,000円。カラーはブラックとチタン。

薄型5.1ch AVアンプ「RX-S601」。左はブラック、右のホワイトモデルは、5.1chスピーカーとのセットモデルにのみ用意されている

 また、同AVアンプに5.1chスピーカー(NS-PA40)をセットにした「YHT-903JP」(オープンプライス/NS-PA40は実売40,000円前後)と、2chスピーカーをセットにした「YHT-503JP」(85,000円)も10月下旬に発売する。5.1chスピーカーセットのみ、AVアンプ本体がホワイトカラーのモデルも用意。ホワイトモデルはこのセットでしか入手できない。

AVアンプ「RX-S601」5.1chスピーカー(NS-PA40)をセットにした「YHT-903JP」。ホワイトモデルも用意する

 最大出力125W×5ch(6Ω)のAVアンプ。外形寸法435×327×111mm(幅×奥行き×高さ)で、重量7.8kgの薄型筐体を採用しているほか、従来モデルからネットワーク音楽再生機能を強化。無線LAN機能も搭載し、Bluetooth受信にも対応している。

「RX-S601」

 ディスクリート構成の5chアナログパワーアンプを作用。低インピーダンス化を徹底したという大容量電源も搭載。DACには、バーブラウンの192kHz/24bit対応チップを採用。DACと外部デジタル入力の信号精度を高めるロージッターPLL回路など、上位モデルで培った技術を投入している。

 HDMIは6入力、1出力を搭載。ドルビーTrueHD、DTS-HD MasterAudioなどのHDAudioフォーマットのデコードが可能。さらに、1入力1出力はHDCP 2.2に対応、4K/60p映像のパススルー出力ができる。

「RX-S601」。カラーはブラックとチタン

 無線LAN機能とEthernet端子を搭載し、DLNA 1.5のネットワーク音楽プレーヤー機能も備えている。FLAC/WAV/AIFFの192kHz/24bitや、Apple Losslessの96kHz/24bitのハイレゾ音楽再生が可能。DSDも5.6MHzまでのファイルが再生できる。DSD以外のファイルではギャップレス再生も可能。ロージッタクロックを内蔵した、独自のネットワークモジュールにより、ジッタを抑えた再生ができるという。

 スマートフォンなどで利用できる専用アプリ「AV CONTROLLER」から選曲が可能。シネマDSPの設定や、カスタマイズ(DSP調整)もできる。

 AirPlayやBluetoothの受信も可能で、BluetoothはAACコーデックをサポートする。プロファイルはA2DP/AVRCP。USB端子も備えており、USBメモリからのハイレゾ音楽ファイル再生なども可能。

 さらにネットワーク関連の機能として新たに用意されるのが「MusicCast」。専用のアプリ「MusicCast CONTROLLER」を利用し、スマートフォンやタブレットから対応するAV機器を制御したり、NAS内の音楽を選択し、AV機器から再生したり、インターネットラジオの選局が行なえる。

 ネットワーク経由での音楽再生としてはDLNAと似た機能で、アプリからNASにアクセスし、保存された音楽を再生する事ができる。特徴としては、楽曲再生時にスマホのアプリを経由しており、その際にDLNAではない独自の規格で伝送している。ハイレゾ楽曲の伝送にも対応できるという。

 1つの端末から、複数の部屋にあるMusicCast対応機器に音楽を再生させたり、制御する事も可能。例えば、リビングにある対応製品からAという曲を再生させ、寝室にある製品からはBという曲を再生、それぞれのボリュームなどもアプリから個別に制御できる。

 さらにMusicCast対応機器同士とも連携可能。例えば、アナログ音声入力端子を備えたMusicCast対応製品に、ポータブルプレーヤーを接続。その入力音声をデジタル変換し、MusicCastのネットワークに配信、それをスマホのアプリで受け、別のMusicCast対応製品から再生させる事もできる。

FM補完放送に対応

 ヤマハAVアンプの特徴でもある「シネマDSP」を搭載。、“高さ”方向の音場データを加え、立体的なサラウンド空間を実現する「シネマDSP 3Dモード」に対応しており、音楽再生プログラムでは天井や床の反響音まで計算することで、ホールの空間を再生可能。映画用プログラムでは、映像とサラウンド音場の一体感を高めている。さらに、仮想のプレゼンススピーカーを生成する「バーチャル・プレゼンススピーカー」機能も利用可能。

背面

 視聴環境最適化システムの「YPAO」も装備する。付属リモコンのデザインを変更。従来のリモコンのボタンを個々に吟味し、各入力をダイレクトに選択するボタンを削減するなど、数を減らし、ボタンのサイズを大きく、シンプルな配置にしたという。

 FM/AMチューナも搭載する。FMは補完放送にも対応。

 HDMI以外の入力端子として、アナログ音声(RCA)×3、ステレオミニ×1、光デジタル×1、同軸デジタル×2、コンポジット×3を搭載。出力端子は5chスピーカー出力×1、コンポジット×1、ヘッドフォン×1、サブウーファ×1を用意する。消費電力は190W。

スピーカーセットも

 RX-S601と、5.1chスピーカー「NS-PA40」をセットにしたモデル「YHT-903JP」も用意する。カラーはブラックとホワイトで、ホワイトモデルに付属するAVアンプも、ホワイトカラーとなる。

「RX-S601」のホワイトモデル

 トールボーイ型のフロントスピーカー、小型のセンタースピーカー、サラウンドスピーカー、サブウーファがセットになっており、フロントのトールボーイは、2.5cm径ツイータと7cm径ウーファ×2の2ウェイ3スピーカー構成。ボディ左右幅90mm、ベース直径230mmのスリムデザインで、スピーカーケーブルを背面に隠して収納できる。

 サラウンドスピーカーは7cm径のフルレンジユニットを搭載し、バスレフ型。センターも7cm径フルレンジを搭載。エンクロージャは密閉型。サブウーファは16cm径ユニットを搭載。アドバンスド・ヤマハ・アクティブサーボ・テクノロジーIIを搭載。アンプも内蔵し、出力は50W(5Ω)。

 ブックシェルフスピーカー「NS-BP182(BP)」と、RX-S601のブラックモデルをセットにした「YHT-503JP(B)」も用意。3cm径のソフトドームツイータと、12cmコーン型ウーファを搭載した2ウェイ。ウーファには、Soavoシリーズにも搭載しているA-PMD振動板を採用している。

ブックシェルフスピーカー「NS-BP182(BP)」と、RX-S601のブラックモデルをセットにした「YHT-503JP(B)」

(山崎健太郎)