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KDDI、大阪・関西万博「モンスターハンター ブリッジ」向けにARデバイス開発

KDDIは、超広視野角で複数人が同時に体験できるARデバイスを開発。6月10日~12日に米カリフォルニア州で開催される「AWE USA 2025」のクアルコムブースに、カプコンと共同で出展すると発表した。

同デバイスは、大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)の大阪ヘルスケアパビリオンに協賛しているカプコンが、「XD HALL」の円筒形状シアターで提供する体験型コンテンツ「モンスターハンター ブリッジ」向けに開発したもの。

高速演算処理ができるSnapdragon XR Platformと対角105度の超広角シースルーディスプレイを採用。またXD HALLは可視光による自己位置推定が難しいため、それに対応するべく、ARデバイスとしては世界で初めて赤外線を使った高精度な6DoF測位を実現した。6DoF測位はARデバイスに搭載した赤外線カメラと、会場の天井に設置された赤外線マーカーを組み合わせて実現している。

これにより、「モンスターハンター ブリッジ」では、ARで迫り来るモンスターがシースルーLEDの壁面で表現された世界と重なり合い、CGと現実世界が自然に融合した映像体験を複数人が同時に体験することが可能。

カプコンでモンスターハンターシリーズのプロデューサーを務める辻本良三氏は「『モンスターハンター ブリッジ』は、夢と現実がひとつになる特別なエンターテイメント体験です。KDDIの協力を得て『モンスターハンター ブリッジ』のために開発された本デバイスにより、シアターという現実空間にARを重ね、幅広い来場者にお楽しみいただける体験となりました」とコメントしている。

「本デバイスが実現した広い視野角と、XD HALLに構築されたシースルーLED、床面プロジェクター、360度音響システム、床振動の組み合わせにより、アイルーとのふれあい、迫り来るモンスターの驚異など、これまでにない臨場感とリアリティで、ここでしか体験できない特別な『モンスターハンター』への没入体験をご提供します」

またKDDIの先端技術統括本部 先端技術研究本部 応用技術研究2部長 上月勝博氏は「現実世界と仮想世界の組み合わせで新たな体験を生み出すXR技術の活用により『モンスターハンター ブリッジ』をサポートできることを大変嬉しく思います。KDDIはこれからも、XR技術を活用したサービスやデバイスの開発に取り組み、お客さまのニーズをヒアリングした上で適切なXRサービスを提案し、その導入から有効活用までを幅広くサポートしていきます」としている。

このARデバイスが展示されるAWE USA 2025は、2010年から毎年米国で開催されているXRをテーマとした世界最大規模のカンファレンス・展示イベント。