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ソニー、Netflix対応予定の省スペースBDプレーヤー

ネット動画4K化/DSD 5.6MHz対応。HTML5採用UI、約2万円

 ソニーは、動画配信のNetflixにも対応予定のBlu-ray Discプレーヤー2モデルを6月20日に発売する。DLNAやBlu-ray 3D/SACD/DSD再生に対応した上位モデル「BDP-S6500」と、エントリー機の「BDP-S1500」をラインナップし、価格はオープンプライス。店頭予想価格はBDP-S6500が2万円前後、BDP-S1500が12,000円前後。

BDP-S6500

 '14年7月に発売した「BDP-S6200」と「BDP-S1200」の後継モデル。両機種ともネットワーク機能を備え、'15年秋に日本上陸する動画配信のNetflixに対応予定。リモコンにも「NETFLIX」ボタンを新たに搭載した。Ethernetを備えるほか、上位機のS6500はWi-Fi(無線LAN)も搭載する。本体幅を縮小したのも特徴で、S6500は25.5cm(従来モデル36cm)、S1500は23cm(同26.5cm)となった。

BDP-S6500
BDP-S1500
左からBDP-S6500、BDP-S1500、従来モデルのBDP-S6200

 メニュー画面は従来のクロスメディアバー(XMB)からHTML5ベースに変更。これにより各メディアやUSB、スクリーンミラーリングといった機能へのアクセス性を改善したほか、YouTubeなどの機能を「My Apps」として追加/カスタマイズ可能になった。

新しいUI画面

 これにより対応ネットワークサービスも一部変更しており、前述したNetflixに対応予定である一方、従来モデルで利用できたHuluやDMM、U-NEXT、JOYSOUNDには非対応となった。これは、新しいHTML5ベースのUIへ対応するにはアプリ側にも変更が必要になるためで、今回対応しなかったことについては「(Huluなどの)サービサー側の判断」としている。

 また、従来モデルのS6200/S1200は天板が平面ではなく中央部を頂点とした多面体デザインも特徴的だったが、新モデルのS6500/S1500は、平面デザインに変更した。

YouTubeなどのアプリを利用可能。アプリは後から追加できる
2モデル共通のリモコン
新たにNETFLIXボタンを装備

Wi-Fi搭載/4Kアプコン対応の「BDP-S6500」

 上位モデルの「BDP-S6500」は、フルHDから4Kのアップコンバートや、5.1chサラウンドのDSDを含むハイレゾ音楽再生に対応。Wi-Fiの感度も向上している。ディスクはBD/DVD/SACDなどに対応。Blu-ray 3D再生も行なえる。

BDP-S6500

 従来モデルのS6200と同じく、BDの24pコンテンツを4K解像度にアップコンバートする機能を搭載、新たにYouTubeなどのインターネット動画や、DLNA/USB再生のコンテンツも4Kアップコンバート可能になった。ただし、変換できるのは24pの動画のみ。DVDや静止画のアップスケーリングも引き続き行なえる。

 階調部に起きるカラーバンディング(階調崩れ)を防ぐ「Super Bit Mapping for Video(SBMV)」も引き続き搭載。8bitの映像も16bit相当の階調で出力するため、なめらかな階調表現や映像本来のディテール表現を行なえるという。ただし、同機能は4Kアップコンバートの映像には適用されない。

 音楽はハイレゾ再生に対応し、5.6MHzまでのDSDや、192kHz/24bitまでのWAV/FLAC/AIFF/Apple Lossless(ALAC)などに対応。ハイレゾのサラウンド再生にも対応し、96kHz/24bitの7.1ch WAVや、192kHz/24bitの5.1ch FLACなどに加え、新たにDSD 5.6MHzの5.1chもサポートした。圧縮音源で失われた高域の補完やダイナミックレンジの回復を行なう「デジタルミュージックエンハンサー(DME)」も引き続き搭載する。

 Wi-Fiは、2アンテナ搭載でMIMO対応により受信感度を強化。接続時のスピードアップや、ノイズ環境下でも安定した受信を可能にしたという。コンテンツへのアクセスも高速化しており、YouTube再生時は、従来のS6200が11.5秒だったのに対し、新モデルは8.7秒に短縮している。スマートフォン/タブレットのTV SideViewアプリからのリモコン操作も可能。

 再生対応ファイルは、動画がAVCHD 3D/ProgressiveやMPEG-4 AVC/H.264、MPEG-2 TS/PS、WMV、Matroska、Motion JPEG、3GPP、QuickTimeなど。音楽はMP3/WMA/AAC/FLAC/ALAC/DSDなど。静止画はJPEG/PNG/GIFに対応し、3DのMPOもサポートする。

 高速起動時の起動時間は1秒以下で、ローディング時間も短縮。「ハルク」3D版の場合、従来は20秒だったが18秒に短縮している。出力端子はHDMIを1系統と、同軸デジタル音声を1系統装備。USB端は1系統。消費電力は約12W、待機時消費電力は0.45W(高速起動[切]時)。外形寸法は255×192×39mm(幅×奥行き×高さ)、重量は0.9kg。

幅23cmの「BDP-S1500」

 S6500と同様に新UIを採用したほか、本体の幅も従来の26.5cmから23cmに小型化したエントリーモデル。Blu-ray 3DやSACD、DSDには対応しないが、192kHz/24bitまでのFLACやWAVなどはサポートしている。4KアップコンバートやSBMV機能は非搭載だが、DVDのHDアップスケーリングに対応する。

BDP-S1500

 Ethernetを備え、YouTubeなどのネットワークサービスを利用できるほか、Netflixにも秋に対応予定。Wi-Fiは搭載せず、DLNAにも非対応。

 再生対応ファイルは、動画がAVCHD ProgressiveやMPEG-4 AVC/H.264、MPEG-2 TS/PS、WMV、Matroska、Motion JPEG、3GPP、QuickTimeなど。音楽はMP3/WMA/AAC/FLAC/ALACなど。静止画はJPEG/PNG/GIF。

 1秒以下の高速起動にも対応。ローディング時間は、「フィフス・エレメント」(2D)の場合、従来モデルの12秒から10秒に短縮した。出力端子はHDMI 1系統と、同軸デジタル音声が1系統。USB端子は1系統。消費電力は約8.8W(待機時0.2W/高速起動切)。外形寸法は230×194×39mm(幅×奥行き×高さ)、重量は0.8kg。

(中林暁)